見出し画像

Xperia 1シリーズ史上最低の駄作Xperia 1 IV

はじめに

2023年5月11日にXperia 1 Vが発表され型落ちとなったXperia 1 IV。高い評価を受けているXperia 1 Vと違い酷評されていたXperia 1 IVについて、いちユーザーとして感じたことを書いていこうと思います。



Xperia 1シリーズを振り返る

まずはじめにXperia 1シリーズについて振り返りましょう。2019年にこれまで続いたXperia XZシリーズが終わり、新シリーズとしてXperia 1が発表された。これまでのXperia XZシリーズと違いトリプルカメラ搭載、シネマワイド4K有機ELディスプレイ搭載、メモリーの大容量化、デザインが一新され大幅に進化した(と私は思いましたね、おーん)。
特に思い入れはないけど悪くない端末でした。

続いて2020年に発表されたXperia 1 II。広角カメラのイメージセンサーがIMX445(1/2.55")からIMX557(1/1.76")に刷新され大判化、撮影体験を楽しめるPhotography Proを搭載し、AF/AE追随20コマ/秒の高速連写に対応など、より写真を撮影する楽しみを追求し順当な進化を遂げた。正直Xperia 1 IIの発表会を見た時はあまりの進化ぶりに感動して白い涙が止まりませんでした。
コイツだけ買ったことが無いですが高校生時代に美人教師が使っていたのを触らせてもらいました。

次に2021年に発表されたXperia 1 III。世界初可変式ペリスコープ望遠カメラを搭載し、4Kで120Hzのリフレッシュレートに対応してくるなどXperia 1 IIをより強化し順当な進化を遂げた…とその気になっていたお前の姿はお笑いだったぜ。なんということでしょう。他社のフラグシップスマートフォンがこぞって大型イメージセンサー(1"〜1/1.3")を搭載している中まさかまさかのIMX557(1/1.76")を続投。こんなちっちゃいちっちゃい豆粒センサーじゃ夜景撮れる訳ねぇだろハゲ!と言いたくなる気持ちは一旦抑え、Xperia 1 IIで足りなかったところを克服したXperia 1 IIIはそこそこ良い機種だったと思う。
ちなみに私もXperia 1 IIIを持っていたが大学の後ろの席から黒板を撮るくらいにしか使っていませんでした笑。だってXperia PRO-Iが欲しくなっちゃったんだから豆粒Xperia 1 IIIで撮る気失せちゃったんだもん(見苦しい言い訳)。

そして2022年に発表されたXperia 1 IV。私は発表会を超楽しみにして発表当日はウッキウキのボッキボキでリアルタイム視聴したのだが、気になる広角カメラのイメージセンサーはIMX557(1/1.76")続投…。
なぁ〜に〜?やっちまったな!男(フラグシップ)は黙って大型センサー!男(フラグシップ)は黙って大型センサー!
アレレおかしいな。48MP+48MP+48MPでイメージセンサー刷新、大判化って聞いていたんだけど。まさかの3年連続IMX557(1/1.76")には呆れて顔が無くなりました。
望遠カメラは85-125mm連続光学ズームに対応、全てのレンズで4K 120fpsスローモーション撮影に対応するなど“一応”進化はしてきたもののXperia 1 IIIから大して進化していないXperia 1 IVに魅力など一切感じませんでした。
望遠カメラに関しても高倍率になったし85-125mmで光学ズームを使えるようになったのは良いがイメージセンサーがXperia 1 IIIのIMX663(1/2.93")からIMX650(クロップして1/3.5")にセンサーサイズが小型化。おい!それってYO!明らかに劣化じゃんか!アッアッアッアッアッってなるのも無理は無い。
他社がこぞってフラグシップスマートフォンに1"の超大型イメージセンサーを載せてきている2022年に、フラグシップXperiaの広角カメラのイメージセンサーが1/1.76"ってふざけているとしか言いようがありません。
おまけに野獣先輩(Snapdragon 810)顔負けの爆熱SoCであるSnapdragon 8 Gen 1をベイパーチャンバーを載せずにグラファイトシートとソフトウェア制御だけで熱対策するという愚策によって、まともに動画撮影もできない、ゲームもfps低下、ベンチマークスコアも最低という散々な結果に。


実際にXperia 1 IVを使ってみた感想

まずはデザイン。Xperia 1 IIからほとんど変わらないデザインだが個人的には好きである。フラットなデザインとフロスト加工が施されたXperiaは本当に美しい。大好き。愛してる。結婚したい。

続いて処理性能。他社のフラグシップにも搭載されるハイエンドSoC、Snapdragon 8 Gen 1ということだけあって処理性能に不満は無し。ただし発熱が酷すぎる。スマホクーラー無しにPUBG MOBILEなどやろうものならアッッッツゥイ!!!!!!!。間違って原神をやっていたらお手手が溶けて無くなっていたと思います。爆熱で話題だったSnapdragon 888が可愛く見えるレベルで熱い。ジュッセンパイヤーに次ぐ熱々ホモSoCです。

次に自慢のディスプレイを見ていく。流石ブラビアやマスターモニターで培ってきた技術と4Kディスプレイなだけあって美しい…と思っているけど正直差が分からん。でもなんか4Kの方がええ感じがする(小並感)。スマートフォンで4K動画撮影をできるくせに撮影したスマートフォンで4K動画を見られないのがどうも気に入らないので、ちゃんと4Kディスプレイを搭載してくれるXperiaはかなり気に入っている。
ん?「4Kは3840×2160pxでXperiaは3840×1644pxだからなんちゃって4Kじゃねーか❗」って?
全く持ってその通りです。それ言われるのムカつくからXperia 1 VIは4096×2160pxにしてください(採算度外視)。
それと個体差なのかモデル全体で問題が発生しているのかは分からないが画面の輝度を90%以上にすると黒色の表現が悪くなっているように感じる。

そしてみんな気になるであろうカメラ。私はPhotography Proでマニュアル露光をしてLightroomで現像するのが好きなので撮ってて楽しいスマートフォンであることに変わりはないのだが、やはりイメージセンサーが小さい為に夜景撮影になるとノイズが目立つ。それでもAFは速くて優秀だし色味も自分好み、物理シャッタキーもあればカメラアプリのUIもαに寄せていてまるで一眼カメラ使っている気分になれるXperiaのカメラはかなり気に入っている。
望遠カメラに関してはXperia 1 IIIを使っていた頃より明らかに劣化しているのが分かる。黒板を撮るのに5.2倍光学ズームをよく使うのだがノイズが酷い。蛍光灯で明るい室内であってもだ。Xperia 1 IIIでは4.4倍光学ズームだったから一概に比較できないが、もっとノイズが少なく鮮明な写真だった。
超広角カメラに関しては全く使わないので特に感想はありません。正直超広角カメラいらなくない?

次にバッテリー持ち。バッテリー容量がXperia 1 IIIの4,500mAhから5,000mAhに増量された為少しは持つようになったが、それでも一日持たないし電池持ちは悪いと思う。充電もソニー純正の急速充電器(XQZ-UC1)でしか30W急速充電をできないのが腹立つ。ちなみにコレ高いのよ。←20万円のスマホは即決なのに5,000円の充電器には渋るアホ
それに30Wでは急速充電というには遅すぎる。20%-100%まで充電するのに1時間以上もかかる。せめて1時間以内に充電が完了してくれると有り難いのですが、Xperia 1 Vになっても30Wのままで泣きました。Xperia 1 VIは充電規格がNACSで最大240kWに対応してほしい(爆発不回避)。

そして評判の高いスピーカーだがそんなに使わないので特に感想は無し。強いて言うならこのスピーカーで豊田真由子の怒鳴り声を聞くとあまりにリアルな音声で怖くて夜も眠れなくなってしまう。あ、言っとくけど私はハゲじゃないからね?


Xperia 1 IVで撮影した作例

24mm f/1.7 0.5s ISO64, Adobe Lightroomで現像
85mm f/2.3 0.5s ISO32, Adobe Lightroomで現像
85mm f/2.3 1s ISO32, Adobe Lightroomで現像
24mm f/1.7 1s ISO64, Adobe Lightroomで現像
85mm f/2.3 1/5000s ISO32, BASICモード
24mm f1.7 30s ISO200, Adobe Lightroomで現像
24mm f/1.7 30s ISO200, Adobe Lightroomで現像
24mm f/1.7 30s ISO200, Adobe Lightroomで現像
125mm f/2.8 1/320s ISO32, Adobe Lightroomで現像 
24mm f/1.7 1/50s ISO80, BASICモード
24mm f/1.7 1/200s ISO64, BASICモード


センサーサイズが小さい割には頑張っているでしょ?


Xperia 1 IVはシリーズ最低の駄作なのか

結論から言うと駄作です。一度Xperia PRO-Iを使ってしまったからかXperia 1 IVの良いところがイマイチ思いつかない。
確かに全てのレンズで4K 120fpsスローモーション動画撮影とAF/AE追随20コマ/秒の高速連写に対応、Videography ProとMusic Proを搭載、世界初の連続光学ズーム望遠カメラを搭載など進化はしたもののそれがXperia 1 IIIから乗り換えるほどの大きな進化といえばそうではない。中途半端だったXperia 1がシリーズ初代であることを考えるとまだ理解できるのだが、4世代目に当たるXperia 1 IVでこのようなスペックじゃ世間は許してくれませんよ。
Xperia 1 Vで2層トランジスタCMOSのExmor T for mobileを搭載しセンサーサイズも1/1.35"と大判化。これにより夜景撮影などでもノイズの少ない綺麗な写真が撮れる。更にクリエイティブルックを搭載し表現の幅が広がった。SoCの品質にも影響される為に全てがXperia 1 IVのせいではないが、Xperia 1 IVに比べて発熱がマシ、電池持ちがかなり改善、パフォーマンスが向上。これだけ優れたモデルが出てくるとなると、「Xperia 1 IVは一体なんだったんだ」と思うのは私だけではないはず。
Xperia 1→1 II→1 IIIと順当な進化を遂げてきた中、大して進化もしなければ値段だけ大幅に上がったシリーズ4世代目のXperia 1 IVを見れば、誰もが「おーん、そらそうよ」と口にしてしまうだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?