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2024/2/24 draw(tokyo);@CIRCUS TOKYO VJ振り返り

Overview

draw(tokyo);というイベントにVJ出演した。
VRChat上で開催されているリアルタイム生成をテーマにしたAudioVisualイベント、を初めてリアル会場で開催するという本イベントに、光栄にも出演オファーを頂いたのだ。
LiveCodingやらマシンライブやら、そういうテクい人たちが集まるイベントともなれば、さてこの中で自分がどれほどのインパクトを示せるものかと武者震いがするというものだ。

使用するのはいつも通りhydra一択。
普段、長丁場のVJをやる際はOSCコントローラーを傍らに置いて、その入力受けの初期化コードはあらかじめ書いてある状態からスタートするようにしている。
しかし今回のイベントはテクニカルな演者だらけだし、目の肥えたお客さんも多そうだなと考えて純粋なる即興のLiveCodingをやることにした。
何も書かれていないエディタからのスタート。
やっぱコンセプトは振り切った方が目立てるかな、と。
そんなわけでリハはちょろっと文字が認識できる解像度かのチェックと、明るさと色味を軽くチェックしてすぐ終わり。楽w

以下、所感。

ラップトップの高さ問題

安定してコーディングできるように、こんなスタンドを持ち込んだ。

が、やはりちょっと幅が広すぎて、VJスペースに置いてみるとギリギリすぎて脚が落ちないか不安だったので結局使わず。
とは言えVJスペースの高さはコーディングには低すぎるので、結局隣りのハイテーブルに移動してやることにした。
まぁ機材がMBP1台だけだし、後続のVJへの転換を考えると結果的には良かったのかな。
しかし今後のことを考えるとラップトップの幅ちょうどのスタンドを見繕っておかねばなぁ。
候補はこのあたりかな。
ちょうど職場でこのスタンド使ってる同僚がいたので、ちょっと触らせて貰ったが良さげ。

映像について

ゼロからの構築なので、流石に初手ぐらいは考えとくか。
と思ったけどカメラやウィンドウキャプチャなどの外部入力を除けば、そう選択肢は多くない。
まぁ分かりやすく三角形でも出しとくか、となる。

わりと全体を通して、定期的な暗転を挟んでシュッとした感じにまとめた。
どうしても画は二次元的で単純な数式ベースなので、他の人が作り込んだ3Dだったりするのと比べると見劣りしないかな、という点は気にした。
規則的な暗転で、一定時間内での光の総量(とでもいうか、そうあれだ、積分?的な?)を抑えつつ一瞬の中にしか現れない模様を強く印象付ける。みたいな。
あと、僕はほっとくとどうも自分の好みで激しい明滅をずっとやらかしがちなので、それを抑止するためにも暗転入れたりluma()で間引いたりした。
まぁ中盤ノッて来ると、ここぞとばかりにバキバキの明滅を叩き込むのだが。

結局お前はkaleid頼りなのか問題

常に直面する問題だが、いい感じに画をまとめようとしてkaleid()を多用してしまう。
まぁ初見の人にはそれでもいいかなと思ってそうしたけど、何度も見てる人からは「お前いっつもkaleid()で誤魔化しとるだけやんけ」と言われたら返す言葉もない。
水平ミラーみたいなのもhydraだと1処理で書けない(※)のでkaleid(2)で代用したりするし。
試しに書いてみたが、これより簡潔に書けるかな?
日常的に落書きしたりする時はkaleidから脱却すべく色々試したりするが、即興の場でサッと繰り出せるほどには至ってないかなぁ。
長丁場でVJやる時は、序盤は無難にkaleid()でまとめあげつつ途中から如何にそこから離れるかを模索したりするんだけどねぇ。
次にVJやる時はkaleid()禁止という重い枷を自分に掛けるべきだろうか。ツラ
あー、でもたまにそういうこと考えてやることあるか。
カメラ入力を加工して面白く見せるパターンの時は使ってないな。

そもそもシンメトリーにしなければならないなんてことないのに、そうであって欲しくなってしまうのが幾何学模様に魅せられた自分の性癖というものなのか。

ビートに乗るぜ

MÖBIUSさんの音楽が個人的には結構好みな感じでめっちゃ良かった。
やっぱ筆がノるかどうかは音楽にノれるかどうかってのはあるよなぁ。
今回はいつも以上にリズムを重視して、コード反映のタイミングを小節の頭に合わせたりしてグルーヴ感を出してみた。つもり。
小さな変更や急遽リカバーしたい場合は拍に合わせて、画面の変化の大きさに合わせて2小節なり4小節なりの音楽的な展開に滑り込ませるイメージで反映させたり。

うまく行かなかったもの

普段あまりVJではやらない表現も取り入れてみるか、と仕込んだけどイマイチいい感じにならなかったものがあって。
1フレーム前の出力との差分を取って、それをあれこれ加工したり加算合成したりという表現を追求してた時期があって、カメラ入力でやると結構面白い感じなんだよね。

で、そういう表現を入れ込んでみたら面白くなるかな、と思って書いてみたけどなんか思ったルックにならなかった。
というか、何故か画面が真っ暗になっちゃった。
そう、前述の周期的な暗転は初めから狙って仕込んだわけじゃなくて、なんかうまく行かなくてそうなったんだけど、それはそれでイイ感じにできそうだったからその路線で行くことにしたのだ!
即興ってのはさ、こういう自分の意図の外側に飛び出したものをうまくライドしていく感覚が楽しかったりするんだよな。真髄。

解説をライブするのも面白いかも

最近はライブとかやる際に、自分の振り返り用になるべく録画を撮るようにしている。
そしてライブ後のなるべく時間をおかないうちにそれを頭から全て観直して、自分なりの感想戦をやったりしている。
この部分のコードを書いた時に何を思ってそうしたのか、とか説明したりすると面白いのかもしれないな。
完全にゼロからコードを晒しているので、全く同じ順序とタイミングで写経すればほぼ同じルックにはなるはず。
せっかくなので最終状態のコードのリンクを置いておく。
多少hydraを分かってる必要はあるが、処理をコメントアウトしたりパラメータをいじったりして研鑽の糧としてもらえれば幸いだ。

この機材が気になった

共演者の機材を眺めていて、これが特に気になった。

2012年発売で元々は6〜8万円ぐらいのデバイスのようだが、現在は安くても10万円台でしか見当たらん。
高いものだと20万円超えてるし。。。

調べてみるとiPadアプリがあるようだ。
更新が7年前に止まってるけど。

Audiobusにも対応しているようなので買ってみたが、一応使える。
パッド音源を外から追加できないのは致命的な残念ポイントだが、実機がどういう機能を持っているのかを3000円でチェックできると考えればそう悪くはない買い物か。
iPadだけでライブやる時に使ってみるか。

おまけ


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