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もくもくと1年続けて、少し見えてきた。


noteの2023年の記録というものがあるようなので見てみたら、信じられないような数字が出てきた。

206本投稿して、2.6万回もスキをいただいて、1260名もの方にフォローしていただいたようだ。嘘なんじゃないかなと思うけど、事実みたい。1年前の12月はまだ全然書いた記事の本数もなく、あまり読まれてもいなかった。でも、ああでもないこうでもないと試行錯誤して書き続けたら、1年前よりずっとたくさんの方に記事を読んでいただけるようになった。感謝の気持ちでいっぱい。読んでくださった方、本当にありがとうございます。

もうひとつ、信じられない話。noteに書くか悩んだけど、書いてみる。実は自分の本を出版できることになった。noteとは全く関係ない、ジャンルもnoteのようなエッセイとは全然違う、わたしが名前を出してやっている方の活動で、出版が決まった。人生何があるかわからないという言葉を前向きな文脈で使ったのは、記憶にないくらい久しぶりのことのように感じる。トイレ掃除の効果、すさまじい。

このnoteでも告知したらいいのだろうけど、おそらく今後も告知はしないと思う。売れたい!のであればそうすべきなんだということはわかっているが、ここはわたしの弱さ。このnoteはペンネームだから書けているという部分が大きく、そうやって吐き出せる場を残すことでこれからもバランスをとっていきたい。

どこまでやっても自信を持てない性格のせいで、出版が決まってからも、うれしさより驚きと不安が勝っている。つくづく人生損してると思う。人生において何かしら自分の本を出せたらいいなというのは高校生くらいから頭の片隅にはあったと思うけど、働くようになってからその夢はどっかへ消えていた。それはあきらめとは少し違う、冷静に自分を、現実を見るようになっていたからだと思う。だから、いざチャンスが目の前に訪れてもただただこわくて、得意の「わたしなんて」が発動。まだわたしにはその力はない!と、一時は本気で「辞退した方がいいのではないか」とまで考えた。

だけど、やってみると覚悟を決めた。ここでチャンスを掴まないと、わたしは一生このままだと思う。自分がやっていいことじゃないってぶつぶつ言い続けて人生終わりそう。

やれるだけ、やってみようと思う。本なんだからわたしの集大成を見せなければ!と頭も肩もガチガチになっていたけど、今のわたしのキャリアで集大成なんてそもそもないので、本を作りながら成長していく、というのを目標にする。

本を出す、ということは長年どこか雲の上のことのような気がしていて、とても掴めるものじゃない、ずば抜けた才能やセンスがある人だけが許されることだと思い込んでいた。でも今は、それは日常の創作活動の地続きなところにあって、コツコツと積み重ねて実現することなのかもしれないと思うようになった。

そういえば昔から、めいっぱいジャンプして高いところに手を伸ばすのは得意じゃないけど、もくもくと地道に積み重ねて前に進んでいくことは好きだった。それでいい、それできっとたどり着けるんじゃないか。


不妊治療でつまづいてから、人生にくじけるというか、ずっと腐っていた。アンラッキーは一度なら希望にも変えられたけど、続くと心をガリガリと削っていく。流産するたびに、体外受精で時間とお金が溶けていくたびに、一体わたしが何をしたっていうんだろうと途方に暮れた。普通ができない自分をかわいそうに思った日も、許せないとも思った日もあった。手に負えない数限りない感情たちがわたしの中になだれ込んできて、こんな落とし穴があるのならもう何やっても無駄だよ、人生がんばっても意味ないよって、全部投げ出したくなったりもした。

だけど、世の中、不妊治療のように努力が通じないことばかりじゃない。別に、もくもくと続ければ必ず道は開けるとか、努力すれば夢は叶うとは思わない。だけど、続けることで見えてくる道はあるかもしれないし、続けることでしか開けない道もあるのだと思う。わけがわからずもがき苦しんだ数年間を抜けて、そこに立ち戻れた一年だった。わたしの人生に、一発逆転はいらない。自分がこれだと信じたことを、もくもくと、たんたんと。それがわたしのいちばん強いところだと思っている。



おわり

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