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生まれ住んだ地元に対して思うことがあったので素直な気持ちを書いてみた

GWの前半に生まれ育った地元に帰りました。

私は1浪して東京の大学に入学しましたので地元を離れて20年以上経ちます。地元に帰るのは盆や正月などの大型連休か友人の結婚式に参加するときなどイベントの時だけです。

大学生の頃や就職したての頃は地元の友人たちに会いに帰り、安心感を得ておりました。

妻の両親も岡山出身のため、妻も子供の頃は夏休みになると岡山で過ごしていたらしく馴染み深い場所です。そのため老後は岡山で余生を過ごそうと相談したことは何度もあります。

いつかは地元に帰ってゆっくり過ごしたい。何度も口にしたこのセリフですが気づいたら口にすることは無くなりました。

長く別の場所に住むと地元に対する思い入れが無くなってきたのかもしれません。

子供が産まれて日々の生活に追われていると目の前の事で精一杯になります。地元までは長距離移動となるため子供にとっては大冒険です。そのため実家へ帰る頻度も減っていきます。

地元の友人も結婚したため昔のように気軽に連絡することもほとんどありません。地元へ帰る理由が少しずつ無くなっていきます。

そんな中で訪れたコロナ禍。関東に住んでるというだけで地元には帰ってくるなという雰囲気が感じられました。

知事の発言で随分と炎上しておりましたが、県外に住んでる人が気分悪くなったのは事実です。

その後、知事もコロナに感染していたようです。軽症でよかったですね。

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2年前に祖父が亡くなりました。葬式会場へどうしても行きたくないと言う祖母を励まして手を握って会場へ向かいました。

今は祖母は認知症が進行したため老人ホームにお世話になってます。祖母に会うために定期的に帰省しています。

両親が共働きだったため、幼少の頃は祖母に面倒を見てもらってました。兄弟喧嘩して怒られて家から追い出されたことは今でも覚えております。

両親の離婚後は母が女手一つで育ててくれたので母には大変感謝しております。それでも日々の日常生活を長く祖母と過ごしたため、子供の頃の記憶は祖母との思い出が多いです。

祖母には人として当たり前のことを多く教えてくれました。

体重を気にしてウォーキングを頑張っていた祖母ですが今では痩せ細って足も骨折を繰り返したため車椅子の生活です。

時の流れは残酷だと会うたびに感じます。

私の事をほとんど覚えておりませんでしたがそれでも名前を伝えると何となく覚えがあるような様子だったのは嬉しかったです。

いざという時のための覚悟はしているつもりですがそれでも心が揺れることはありますが後悔しないように行動致します。

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帰省した時は観光メインなので地元をゆっくり回る時間はなかったのですが今回は祖母がいる老人ホームを訪問するということもあり、生まれ育った街を車で移動しておりました。

長年住んだ街なので帰ると不思議と安心感が生まれますがその一方で強烈な違和感を感じました。その正体がわからなかったのですが家に帰ってきてようやく気づきました。

それは住んでいた辺りに変化がほとんどないと言う事です。

もちろん家が新しく建て替わっているところはあるし、新しいお店だって出来ています。

なんというか雰囲気が変わってないのです。

歩いてる人は昔と変わらずほとんどいません。新幹線降りた時の熱狂は何だったのか?と思うくらい誰もいません。中学校で部活している子供たちやスーパーで買い物している老人たち。30年前と同じ景色です。

最寄り駅にあった数少ないコンビニも気づいたら潰れていました。そりゃあ行く人なんていないでしょう…

車は沢山走っている。道も綺麗になっている。でも車が運転出来なくなったら日々の生活どうすればいいのかと不安を感じずにはいられません。

情報格差はさらに広がるでしょう。母親や叔父の情報源はテレビや週刊誌がほとんど。テレビなんてオワコンなんて思っているそこのあなた、田舎の高齢者は大好きですよ、テレビ。

ChatGPTなどの生成AIなんて夢物語です。でもスマホは持っているのでもしかしたらきっかけさせ与えれば変わるのか?と感じます。

ただし真っ向勝負しても「なんか新しいこととか便利かもしれないけどよくわからんから使わなくていいよ」と一蹴されるでしょう。

変わらないということがこんなに恐ろしいことなんて思いもよらなかったです。急激に衰退していくのではなく緩やかに朽ち果てていく。住んでいる方たちはゆでガエル状態ということか。。。

それでも消滅可能都自治体には入っていませんでした。腐っても岡山駅から近いというのは強いです。


このような環境だと気づいたときに仮に引っ越したら子供はどうなるのか?と考えると不安になりました。楽しく暮らせるか否かは親次第かもしれませんが都市部と比べたときに情報格差や教育格差は広がる一方です。

東京に憧れを抱いた10代後半の自分のようにきっと娘たちは成長したら即座に飛び出していくことでしょう。

そうなると地元に帰るという選択肢を選ぶことは無くなってしまいます。今住んでいるところからやがて巣立っていくとしても子供たちが時々帰りたいなと思える場所に住みたい。親のエゴですがそう思ってます。

不便な街に戻ってくることなんて選択してくれないです。それは自分が選択しているのだから痛いほどわかります。


地方創生なんて聞こえばいいですが真剣に向き合って今そこに住んでいる方々が踏ん張らないと成し遂げるのは難しいです。本当に今回痛感しました。

私みたいに都市部に出た人間が調子いいこと言ってるだけでは変わりません。地元に住んでいる人とともに立ち向かう必要があります。

そこに住んでいる方々が幸せになるような取り組みをする。それが出来ないのであれば私みたいな人間が評論家の顔して踏み入ってはいけません。


生まれ育った街がよくなってほしいと本当に思っています。でも人生は取捨選択の繰り返しです。

どれも捨てきれずによくなったらいいなと願っているだけでは何も変わりません。

変えられないなら起こりうるありのままの未来を受け入れる。そして自分に今できることに注力する。私には守るべき家族がいるのだから。

これが田舎から都市部に移り住んだ私の嘘偽りのない気持ちです。


田舎のリアルな話は猫山課長の日刊SPAの連載をお読みください。本当に考えさせる内容ばかりなのでお勧めです。田舎に住んでいる方や私のように田舎から都市部に移り住んだ方にはぜひとも読んでいただきたい内容です。


今回もお読みいただきまして誠にありがとうございます。暑くなったり寒くなったりしているので体調を崩しやすいですがくれぐれもお気をつけてお越しください。


以上、ご安全に!

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