見出し画像

しんどい40代をどう生きるか

先日購入した鈴木おさむ氏の「仕事の辞め方」を読みました。

第4章の「なせ40代はしんどいか~世代別の仕事論~」は今年42歳になる私にとって特に考えさせられる内容でした。

私は30代後半に課長職として部下を持ちマネジメント経験があるため、部下に伸び伸びと仕事をしてもらうことと会社の意向を汲んで無難な落としどころとの間に挟まれました。

私の決断は時には部下にとって面白くないこともあったでしょう。

その時の私の悩みと同じ内容がこの本には書いておりました。

30代の時は知る由もなかった会社や世の中の現実・事実を突きつけられて、理想だけでは会社という組織が回らないこともわかってくる40代。
30代はただ仕事の結果だけで上から褒められやすいが、40代になると「会社のことも全部理解して、うまいことやれよ」と圧がかかってくるようになる。
その事情を30代や20代には言えないので、なんとかバランスを取って頑張ろうとする自分が、格好悪く見える

「仕事の辞め方」 鈴木おさむ

部下は全然気にしていなくて私が勝手に悩みすぎていたのかもしれません。その瞬間はムカつかれたかもしれませんが気にするほどでもなかったのかもしれませんw

私が若手のころに上司や先輩が会社に気を遣う姿を見てガッカリしたのだろうか?会社に居続けていつからしんどくなってきてるのだろうか?

まずは私が出会った上司や先輩の事を少し振り返ってみたいと思います。


入社して初めて指導いただいた先輩

入社後の研修が終わり、予定していた製造部門への本配属かと思いきや3か月くらい別部署で研修がありました。

製造部門は忙しいからもっと基礎的なことを学んだ方がいいという部長の思いから実施されていました。

もしかしたら技術職採用の若手の技術力の低下を憂いていたからかもしれません。

その部署で実際に私を指導していただいたのがSさんという先輩です。決して声を荒げたりするような先輩ではないのですが細かく丁寧に対応いただきました。

こいつわかってないのに適当なこと言っているなという時は笑顔で詰められましたし、安易に質問するとちゃんと自分で考えたか?と指摘を受けました。

社会人としての基礎をみっちり鍛えられました。

Sさんは部長や課長の意向をうまく汲み取って仕事されていました。新人だったので会社の仕組みをわかってなかったということもあったかもしれませんが、ダサいなというより上手に仕事しているなという印象を受けました。

ご自身の仕事が忙しいときにも私の事を気にかけてくれ、何かあったらすぐに相談に乗ってくれました。

Sさんは会社を辞めてしまわれたため、返しきれなかった恩は入社してくる若手たちに丁寧に接することで返しております。

こんなに面倒見のいい先輩に指導いただいた私は恵まれていました。

長期出張時に出会った残念なリーダー

その後正式配属となり経験を積み、入社4年目に勤務地も部署も異動となったのですがとんでもなくヤバい上司に当たることはありませんでした。

そんな中で韓国での工場立ち上げ支援メンバーへ参加し、3か月間の長期出張に行きました。

選ばれたリーダーはお世辞にもマネジメントが出来るタイプでもなく昔ながらの武骨なタイプの方。

その方は対外的な説明は私や他の方にすべて丸投げ。支援先の顧客の困りごとの相談も「それは教えられない、自分で考えろ」と塩対応。

しかも毎日何しているかというと執務室に引きこもってレポート作成のみで一緒に考えることはほとんどなし。極めつけは謎のポエムのような愚痴メールが日々送られてくる始末。

このままだとヤバいな・・・と思っていたら本社の方から一本の電話がありました。

リーダーの対応どう?何か問題起きている?と聞かれたにも関わらず私はお茶を濁しつつ何とか頑張っていますと無難に回答。

こいつはあかんです。顧客も困っていますと本当のことが言えませんでした。顧客の事を一番に考えず、残念なリーダーを庇ってしまったのです。

その後リーダーは交代となり、その方は最後までいることなく帰国となりました。実は私に電話がある前に顧客からクレームが来ていたのです。

無事に立ち上げも終わったのでよかったのですが顧客の事を徹底的に考えられてなかったことは大いに反省です。

この方に対しては確かに失望していましたがそもそもマネジメント出来ないとわかってて選んだのが悪いと少し憐れみを感じました。

会社の事を考えてうまくやるとは?

尊敬する先輩、残念なリーダーの事を例に考えてみたのですが、自分が若いときは「会社のことも全部理解して、うまいことやる」ということがどういうことかよくわかっていませんでした。

幸いにも会社の犬め!と感じる極端な方に出会わなかっただけかもしれません。あるいは自分の視野が狭く、ただのシャバ増だったのかもしれません。

入社して数年はとにかくがむしゃらに走ってました。自分の職場をよくしたいとかもっとコストダウンして収益に貢献したいとか上司がどうあれ自分がやりたいことをやる!という気概でした。

会社の事を理解していったのは本社の事業部門に異動となった30代前半からでした。損益管理をしたりマネジメント層はこんなこと言うからどうやって対策しよう等技術職採用の私がこれまで知らなかった世界に出会いました。

その世界はキラキラした東京のサラリーマンではなく泥臭いことばかりで会議室に軟禁されたり立ちんぼで詰められたりで。。。

他の人よりいい経験させてもらいましたが、何回もやりたいものではないですw

自分の所属していた小さな組織だけでなく事業全体として物事を見るようになると視野も広がってくるため、会社が何を考えてどういう方向に進みたいのか興味が出てきます。

自分がやりたいことのためには会社の戦略を知ることは大事です。会社の事を知ろうとしないのに会社の文句ばかり言ってはダメ。絶対ダメ。

会社の事を理解してくると今まで持っていなかったうまく収めようとする気持ちが新たに生まれてきます。がむしゃらに走るのではなく無難な落としどころを見つけるようになるのです。

ある日一緒に働いていた工場の人から「難しいのわかっているのに何でそんなこと言うの?」とか「ご本社様は違うね」とか厳しいこと言われました。

会社の事がわかってくるとしんどくなるというのはこういうことか・・・

40代になった今しんどいか?

おかげさまで色々な経験をさせてもらっているため、急激にしんどくなるようなことはありません。

ただし、頑張ったで賞をもらえることもありません。チャレンジして結果を出してこそ褒められる世代です。

結婚して子供ができる。幸いにして頼ってくれる若手もいる。そうなると背負うものがどんどん大きくなります。

責任感を持って仕事するだけではなく責任を負う。決断して実行して結果を出す。

しんどいことは増えてきたけどやりがいも感じております。私はまだこの会社でやりたいこと沢山あると感じて充実感を得ております。

ただしこのままずっとこの会社にいていいのか?と思うことはあります。

この葛藤は消えることはないので上手に付き合いながら進んでいきたいです。

人の縁を大切にする

仕事の辞め方に書かれていた「縁を円にする」を意識することがこれからは大事になると感じております。

30代は目の前の仕事をこなしていくだけで精一杯だったのですが、40代になり、仕事で出会った外の人たちとより意識して交流を持つようにしました。
そして、自分が知り合った人と人とをつなげると、相手もまた別の人をつなげてくれます。「縁を円にする」と言いましたが、この「縁の円」を沢山作る。そして一つずつこの円を大きくしていくことに時間を費やしました。

「仕事の辞め方」 鈴木おさむ

40歳に差し掛かるころに田端信太郎さんや猫山課長を知る。さらにSUNABACOに出会い、矢野総長というフッ軽おじさんに感化されダイブの楽しさを知る。

まさにこれが「縁の円」を増やすということではないでしょうか?

しんどい時こそ外に出て新しい環境に飛び込んだり、新しい人に出会う。そうすることで自分を変化させ、成長させる。会社以外の場所は疲れた心の癒しにもなる。

いきなり知らない土地にダイブする必要はありません。

いつもと違う道を歩いてみる。新作のお菓子やケーキを見たら買って食べてみる。新しい飲み屋を開拓してみる。新たな推しを見つける。この世界は常に新しいものが生まれてきます。

会社に行って帰るだけの日々から少しでも抜け出してみたらいいのです。そうすれば新しい縁に思わぬ形で出会えたりします。

皆さん小さな変化を起こして自分を変えてみませんか?

皆さんの人生が少しでもよくなりますように。


++++++

今回もお読みいただきありがとうございます。花粉が感じる時期になりましたので外に出るのがなかなか億劫ですがランニングして体力を維持していきたいと思います。
体力・気力を充実させてこれからも継続して書いていきます!

ご安全に!











この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?