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王道はあっても抜け道はない(諸葛亮集)

「勝つ者は道に隋(したが)いて途を修め、敗るる者は斜行して路を失う」

三国志で有名な諸葛孔明の言葉をひとつご紹介したいと思います。

自分なりの解釈では、

本当の成功者は道理に従い、その手段、方法を
慎重に選ぶものだ。
利益だけを求めて、抜け道を通ろうとすれば
一時的に上手くいっても結局は失敗する。

こんな意味合いと捉えています。

諸葛孔明は、己を律し、愚直に人としての正しさを実践していた人物であり、政治においても、戦争においても成果を出し続け、その姿勢には一貫した哲学を持っていた稀有な存在です。

道、途、路とわざわざ書き分けているところがまた心憎いです。

道は王道や武道などで使われる理想の姿や理念
である「道」を指していると思われます。

途は同じく往来などの道の意味も含むもので
あるものの、用途などに使われる意味で、
手段や方法を指していると思われます。

路もまた道と同様の意味を持ちますが、堂々と
続く道よりもそれほど長くなく、裏道などの
意味で使い分けていると思われます。

もっと実力をつけたい、早く成功したいと誰しも
願うもの。

ではどうやって実力をつけ、成功すればよいの
でしょうか。

手っ取り早く成果がすぐ出る効率的なハウツーを
知りたい、他人を泣かせても利益を得たいと考える
人もいます。

そういう気持ちを諫め、「焦らずに王道を歩み
なさい」と孔明は言っているのだと理解して
います。

人を騙したり、搾取するなど、他人の不幸の
上に成り立つようなものは長続きしない。

収益を上げていた有名企業の実態はひどい
有り様だった。そういう事例として名が
挙がる会社は多いような気がします。

結局、欲との戦いなのかもしれませんが、
「道」を踏み外して得られるものにどんな
価値があるのでしょう。

時折、この言葉を読み返しては自分は
どうあるべきかと考えるようにしています。

最後までお読みいただきありがとうございます。