見出し画像

赤ちゃんの白目が出血している!?

こんにちは、ひろです!
現在、小児科医として働いており、日々精進中です!
病院で関わる方以外にも、多くの人に自分の記事を読んでいただきたいと思い始めました。
少しでも子育てに不安や迷いが生じている、そんな方に向けた記事を作っていきたいと思います!
さて、本題に入ります。
1か月健診の際に、よく保護者の方から下記のようなご質問を受けます。
「白目から出血していますが、大丈夫ですか?」
このことに悩んでいる方は実際多いのはないのでしょうか。
この記事では

● 生後〜1歳までの赤ちゃん(乳児)に関する白目の出血

について、解説していきます!


1. 白目について

眼球全面は透明な粘膜で覆われております。これを「眼球結膜」と呼びます。この下には「強膜」と呼ばれる白色の結合組織があります。「白目」は、強膜が透けて見えていることに由来しております。

2. 白目の出血の正体

眼球結膜の下層には多数の血管が通っております。何らかの原因(ex 分娩時の静脈のうっ血)で、この血管が切れると眼球結膜と強膜との間に出血が留まり、くっきりとした発赤としてみられます。「結膜下出血」と呼びます。結膜の下では出血が広がりやすく、白目が塗りつぶされたようにべったりと赤くなります。

3. 白目の出血に対する対応

外観はとても目立つが、病的意義は乏しく、視力には関係しない部分であり、視力障害はきたしません。治療は不要であり、自然経過で1〜3週間で痕を残さずに吸収されます。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?