母が認知症になりました5

ある日、実家のポストに薄い箱が届いていた

中を見るとサプリメント（3個セット）が入ってた

どうして、こんなものが
届くんだろう？

母に聞くと
「知らないよ。そういうの勝手に
　来るんだよ。困っちゃうよ。」
と言う

そんなこと、ありえないと思う…

何度聞いても
「知らない。注文してない。
　勝手に来たんだ！」
と言い張っている

コンビニ支払いの用紙が入っていたので、金額を見ると11,300円だった

「こんなに高いのー！？
　そんなの払えないよー
　こんなの勝手に来ちゃって
　困るって訴えてやる‼️」

母は、かなり怒ってた

いったい、どうなっているのか

送り先に問い合わせると
「8/29にお電話で注文されています。　　　
「TVCMを見て、膝が痛くて歩けない
　から注文したい」と言ってました」
と言うのです

母は、膝も悪く無いし歩けます💦

とにかく、必要ないサプリメントなので返品したい旨を伝えると、「定期便での契約での初回お届け分は、返品できません」ということでした

母のお金の管理は、通帳やカードを預かり…必要な分だけ母に渡す…それだけじゃダメだったんだ…
こんな買い物出来ちゃうのか😱💦

なんだか「やられた〜」という思いでガックリ来ました😨

「お母さん、
　こういうのは、自分で電話して注文
　しないと絶対に届かない物なんだ
　よ。だから、勝手に来ることは無い
　の。」そう伝えると

「そんな風に私を責めるけど、注文し
　てないもん。年寄りの一人暮らしを
　狙って、たくさんこういうのが勝手
　に来ちゃうんだよ。本当に困ってる
　の。そういう悪い人がたくさんいる
　んだよ。」と母は言った

もう、この話をしていると疲れちゃうからやめよう…

そう思っていたら、母が何気なくテーブルの上のメモ書きを見つけて読んでいた

そこには、サプリメントを注文した時の電話のやり取りが、母の字で書いてあった
金額まで、しっかりメモされている

母は、「電話してるね」と静かに言った

「どうしよう…
　こんなことやっちゃうよ
　どうしたらいいか分からない」

今日は、朝から
「スマホが無い‼️
　スマホが見つからないんだけど
　どうしよう…」
と、スマホから通話して来た

それに気づかなかった私は
心当たりを探しまくった

母は、免許証の更新のために
高齢者講習の修了証をもらいに
1人で車に乗って自動車学校まで取りに行った

そこには認知症では無いことが
証明されていた

先日、かかりつけ医で認知症のテストをしてもらった結果の点数を聞いていなかったことに気づき問い合わせてみると…「非認知症です」と言われた

包括支援センターでも
「認知症では無いので、今は何も出来ません」ということだった

おいおい何が起きているのか…😅

私ったら…
そもそも、認知症の人が
ここまで出来るのおかしいって
気づけよ

母は…
本当は、頭がいいのかもしれない

最近の口癖は
「お母さん、バカになっちゃって困ったよ」と言っていた

「そう言うけど、前は利口だったの？」と聞くと

母は、ケラケラと笑ってた

母といると、私が混乱する

そうか！
母の頭の中も混乱しているのかもしれない

20年間、ずっと一人暮らしをして来て
その寂しさを誰も分かってくれなくて
誰も助けてくれなくて

それを解決する方法が
「認知症になる」ことだった

母は、無意識に認知症だと思い込み
認知症のように振る舞った
真実と嘘偽りが混在してる
それも自分が目的を達成するための
ただの手段に過ぎない
無意識だから悪気は全く無い

いざとなったら
どうなるのか心配だったんだろう

ずっと放っておいて
ごめんね

やっぱり母のことは好きにはなれない
でも、今は素直にそう思えた