マガジンのカバー画像

ご恵投の部屋

11
著者や出版社からご恵投いただきました本を(未読の段階で)紹介していく部屋です。
運営しているクリエイター

記事一覧

歴史をケースメソッドとして捉える/『世界の転換期を知る11章』ご恵投いただきました

歴史をケースメソッドとして捉える/『世界の転換期を知る11章』ご恵投いただきました

かつて、ビジネススクールで「経営戦略」について教えていた時があった。
そこでは、かつてハーバードビジネススクールが開発したケースメソッドという教育手法を採用していた。
(ちなみに、ケースメソッドは1921年に開発されたらしく、100年以上の歴史を持つらしい。その歴史や特徴をHBSの第10代学長だったニティン・ノーリアが説明してくれている)

https://dhbr.diamond.jp/arti

もっとみる
ターゲットは全人類 〜鈴木奈津美(なつみっくす)著『I型さんのための100のスキル』ご恵投いただきました

ターゲットは全人類 〜鈴木奈津美(なつみっくす)著『I型さんのための100のスキル』ご恵投いただきました

「I型さん」というのは、性格診断テストのMBTIにおける「内向型」を表す言葉らしい。
以前僕も受けたことがあるが、バリバリのI型だった記憶がある。

僕を知っている人は、僕がいかに内向的か知っているはずだ。大人数の場所は嫌いだし、何かをいきなりすることはなくて、やる前には入念に考える。
「とにかく動け!」というメッセージは理解できるものの、自分は「動く前に考えろや!」と言いたくなる。

もちろん、

もっとみる
1粒で3度美味しい? 〜Lily著『カラダをほぐせば、心もゆるむ』ご恵投いただきました

1粒で3度美味しい? 〜Lily著『カラダをほぐせば、心もゆるむ』ご恵投いただきました

2年ほど前から、ホースコーチングの事業に関わることになり、馬との接点ができてから、「心とカラダ」の関係性について強い関心を持つようになった。
以前もホースコーチングを手掛ける小日向素子さんと友人の渡邉康太郎さんとの対談をnoteに書いたが、「心身一致」というテーマは馬との接点で否が応でも認識させられる話だからだ。

心のありようは、カラダに表れてしまう。
だから、カラダを読み解くことで、心を理解す

もっとみる
真剣勝負で生み出された良質な副産物 〜池田昌人著『仕事は1枚の表にまとめなさい。』ご恵投いただきました

真剣勝負で生み出された良質な副産物 〜池田昌人著『仕事は1枚の表にまとめなさい。』ご恵投いただきました

真剣勝負は、良質な副産物を生み出す。

僕が人に教えるスキルを身につけたきっかけは、30代後半の時だ。
自分の倍以上のビジネス経験がある猛者たちに対して、経営について教えなくてはならない…という無茶な場を与えられたことに遡る。

とてもじゃないが僕が教えられることはない。
開き直った僕は、僕から何かを伝えることを放棄し、教えてもらうことに専念することにした。
彼ら・彼女らの経験を伺い、それをまとめ

もっとみる
狂気溢れる書籍 〜高橋浩一著『営業の科学』ご恵投いただきました

狂気溢れる書籍 〜高橋浩一著『営業の科学』ご恵投いただきました

物事には「バランス」とか「ほどほど」というものがある。

運動することは体にいいことはみんな同意するだろうが、バランスを欠いた「運動しすぎ」になると話は別だ。

たとえば、『イーロン・マスク』に描かれているマスクの姿は、明らかにバランスを欠いている。

高い目標を掲げてギャップを作り、そこにチャレンジしていくことの重要性はみんなわかるはずだ。しかし、あの本に描かれているマスクの行動はもはや狂気だ。

もっとみる
問いの「魔の山」を登ろう/鳥潟幸志著『問いの設定力』ご恵投いただきました

問いの「魔の山」を登ろう/鳥潟幸志著『問いの設定力』ご恵投いただきました

ここにきて最近思うことがある。
小学校の時に一番大事な課題は、「夏休みの自由研究」だったんじゃないかと。

自分が本を書く時もそうだし、新規事業を考える時も、何か社内での企画を起案する時も、はたまた学生の起業アイデアについての壁打ちをする際ですら、全てにおいてこの「夏休みの自由研究」の延長なのだ。

自由研究においては、まず大雑把なテーマがあり、その中で問いの設定をしてから、その問いに対してどんな

もっとみる
『人生のレールを外れる衝動のみつけかた』谷川嘉浩著 ご恵投いただきました

『人生のレールを外れる衝動のみつけかた』谷川嘉浩著 ご恵投いただきました

先日、古巣の会社からイベントでお招きいただく機会があり、登壇してきた。
その後、懇親会があったのだが、当時の同期(現在はもうお偉いさん)から、

「お前、うちに戻ってこない?歓迎するよ」

という言葉をもらった。もちろん、会話の流れの冗談だ。
そいつも僕が戻ってくるなんて思ってないし、戻るなんて言われても困ってしまうだろう。

だから、「いやいや、無理だって」と軽く返したところ、相手から結構本気な

もっとみる
ビジネス「以外」を考える作法〜『Ambitions Vol.4』ご恵投いただきました

ビジネス「以外」を考える作法〜『Ambitions Vol.4』ご恵投いただきました

Alpha Drive Magazine『Ambitions Vol.4』をご恵投いただきました。

今回のタイトルは ビジネス「以外」の話をしよう、というもの。
良い着眼ですよね。大好きなテーマです。

このビジネス「以外」のことに向き合うときに、個人的に大事にしていることがあります。
それは、ビジネスを「主」、ビジネス以外を「従」という関係性に置かないことです。
別の言い方をすれば、ビジネスを

もっとみる
『英文 詳説 日本史 Japanese History for High School』ご恵投いただきました

『英文 詳説 日本史 Japanese History for High School』ご恵投いただきました

山川出版社の高校生向け日本史教科書『詳説 日本史』の英訳版『英文 詳説 日本史』をご恵投いただきました。

いや、これよく翻訳したなと思う。
機械的な翻訳ではなくて、歴史的な意味を踏まえての翻訳ですよ。
たとえば、「小牧・長久手の戦い」は”Battle of Komaki and Nagakute”だけど、「石山合戦」は”Ishiyama War”だし、「小田原合戦」は”Siege of Odaw

もっとみる
ジョー・ノーマン著『英国エリート名門校が教える最高の教養』ご恵投いただきました

ジョー・ノーマン著『英国エリート名門校が教える最高の教養』ご恵投いただきました

『英国エリート名門校が教える最高の教養』ご恵投いただきました。

この装丁、そして「英国エリート」「名門校」「教養」「知の貴族」というタイトルや帯からして、なかなかのハイソ感の圧を感じる本です(笑)

「秘伝の読書ガイド114冊」と書いてあるので、そのリストを見てみました。
『サピエンス全史』『フェルマーの最終定理』『21世紀の資本』『利己的な遺伝子』などなど、かなり最近のポップな本が並んでいてび

もっとみる
近内悠太著『利他・ケア・傷の倫理学』ご恵投いただきました

近内悠太著『利他・ケア・傷の倫理学』ご恵投いただきました

我が友人の哲学研究者である近内悠太さんの『利他・ケア・傷の倫理学』をご恵投いただきました。

まだ発売したての段階ですが、めっちゃ売れてるらしい。すぐに増刷ということでおめでとうございます。
そして、帯が東浩紀さん!さすがです。

まだ本は読んでませんが、今まで一緒に講座も持ったし、数多く対談してきたので、何となく内容のイメージはわかる気がする。
ただ、対話に出てきた断片が、どういう文脈となり、ど

もっとみる