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【Disc Jockey】H2OでDJとして活躍している3人にインタビューしました!

「いいバトルには良いDJ!!」H2OのバトルイベントでDJをしてくれている、14期 相武東吾(105)・15期 益冨悠来(GKCHO)・15期 金野巧(たくみ)にインタビューしました。DJの醍醐味や苦労などが丸わかり!!音楽に造詣が深い3人のおすすめ曲も紹介します!

タイトル上写真:左からGKCHO、105、たくみ


―DJの仕事を教えて下さい!
(105) H2OのバトルDJの仕事は、H2Oにある6ジャンル(Hiphop, House, Break, Lock, Pop, Waack)の曲を集めて、バトルに合わせて曲を流すことかな。大切なのは、そのダンサーにとってより踊りやすい曲を探すこと!音源だけじゃなくて場を盛り上げるエアホーンとかドラムロールなどの効果音を使ったりもします。

H2OのDJコントローラー

―DJを始めたきっかけは何ですか?
(105) 俺は自分でやろうと思ったんじゃなくて、kenshi(14期代表)に「やって!」って言われた気がする。

(2人) そうなんだ(笑)

(105) 今思い出したけど、KT(14期Hiphop)か俺で迷ってて、その場にいた俺がなった気がする。確かね。

(たくみ) 僕も多分kenshiさんからです。7月イベの時に「やらない?」ってkenshiさんに誘われて。GKCHOもそうだよね?あれ、もともとDJやってたっけ?

(GKCHO) うん。興味あったから自分でDJコントローラーを買って、ちょっとやってたって感じ。

―どのように曲集めをしますか?
(たくみ) 僕は普段から良い曲を見つけ次第メモするようにしてます。

(GKCHO) 俺は結構人から教えてもらうかな。あとは作業中にランダムに曲を流してる時に、たまに良い曲に出会ったりとか。

(105) H2Oの先輩から教わることもあるよね。有名曲とかは大体そう。

(たくみ)『Abataka』とかね。

(105)そうだね。

『Abataka』

―どのようにバトルの曲を選びますか?
(105) 俺はトーナメント表を見て、一回戦だけ流す曲を決めてる。あとは6ジャンルの曲を細分化して集めてある。BPMが早い曲、遅い曲、女性ボーカルの曲、インストで歌詞がない曲とか。事前に分けると、「はいこれで」って感じで、その場ですぐにかけられる。

(たくみ) やっぱり、PopとLockとか、違うジャンルが対戦するときは、どっちのジャンルの曲を流すか難しいんですよ。そういう時は、学年が違ったりしたら後輩優先で。

(105) 多分H2Oならではだね。

7月イベント 3on3バトルトーナメント表
12月バトルイベント

―どのようにDJタイムの曲を選びますか?
(GKCHO) DJタイムは皆が踊りやすい曲が一番良いけど、自分が流したい曲もかけたいっていう、その間をとるのが難しい。

(たくみ) 僕は6ジャンルの曲を順番に回して流してます。ジャンルは違うけど、雰囲気の同じ曲が上手く繋がるようにするのが、DJタイムならではの難しさ。バトルだと曲調が大きく変わっても大丈夫だけど…

(105) あとは、Opening、Closing、インターバルで流す曲は違うと思う。Openingは会場の雰囲気によるけど、「ここから始まりますよ」みたいな感じの曲を流す事が多いかな。Closingは「あっ終わりだな」みたいな感じの、緩い曲を流したりね。

DJの手元はこんな感じ!!

―DJをしていて楽しいことは何ですか?
(GKCHO) 曲をかけた時に、観客が沸いてくれると凄く楽しいかな。「あっこの曲知ってる!」とか、効果音で遊んだ時に、「おー!」とか。そういう反応があると結構楽しい。

(たくみ) 僕はバトルの空間を支配できるのが楽しいです。あと、バトルとかDJタイムで自分の好きな曲を流した時に、ダンサーの踊り方を見るのも楽しい。

(105) 分かります(笑)あと、HiphopバトルのDJって、皆が知らないような曲をかけるのが良いDJって認識されてて。だから俺は、「どっから探した?」みたいな曲をかけて、みんなに「何これ教えてよ」って言われるのが嬉しいかな。あと、イントロとかボーカルは有名だけど、ビートが全然違うリミックス曲とかを流して、観客を裏切るのは結構楽しい。ちょっと逸れるけど、DJをしていて良い事は、聞こえる音が増えることだと思う。色んな曲を結構良い機械で聞くわけだし。「あっこんな音あるんだ」って気付いて、それがダンスに活きる気がします!

PUDDLE(14期代表kenshiが主催するイベント)でDJをする105

―DJをしていて大変なことは何ですか?
(GKCHO) 曲集めは結構大変…

(105) そう。あるあるは、イントロが良い曲を流しても、間奏が長すぎて「やばいやばい」ってなる瞬間が結構ある。なのでとりあえず一曲聞くか、曲編集して繋いでおくか。

(たくみ) 曲編集は、確かにしますね。

(GKCHO) 曲の途中にキュー(※1)を打って、そっから流すとかね。
※1 キュー:曲の再生開始点を設定する機能

(105) あとはまあ、バトルイベントはダンサーが主体だから、DJトラブルが起きないようにしなきゃいけないね。場の支配を一瞬でも途切らすとヤバいから。あとは、3on3のバトルのトーナメント表を見て、誰と誰が対戦するか予想して曲をかけたのに、違う人が出てきて、「やべ、組み合わせが滅茶苦茶になった」みたいな。

(たくみ) 用意してた曲を変更しなきゃですよね。

(105) そうそう。H2Oよくあるからね。あとは、バトル用の曲って、普通に踊る曲と全然違うんだよね。基本的にとれる音が多いとか、若干エンタメ性っていうのかな?なんか音ハメ出来そうな音源を使うから。

(GKCHO) うん、そうだね。

(105) 普通にメジャーで出回っているような音源を使うと、妙に浮き沈みもなく、「あー…」ってなっちゃう。だから難しい。

(GKCHO) 自分が普段聞いてる好きな曲と、バトルの曲は分けないといけないってのはある。自分は落ち着いた曲が好きだけど、バトルだとなんか盛り上がらないから、結構激しめの曲流さないといけない。

(105) あと大変なことは、16期に後継者がいないこと!

(GKCHO) でも昨日なんか、JP(16期Break)がrekordbox(※2)を入れてやってたよ。
※2 rekordbox:DJ機材のブランドである「Pioneer DJ」が提供する、DJアプリケーションのこと

(105) ほんと?優秀!あとは、H2Oのイベントで色んな人がDJ回せるようになったら良いと思う。今は、kyamiさん(9期House)、Karunaさん(11期Hiphop)、しんたろーさん(13期Hiphop)が1人で回すことが多いけど、普通のイベントだったらDJは2,3人ぐらいいて。だいたいフロアDJは1人だけど、バトルDJが2人。結構良いイベントになると、フロアDJも分割して、Opening、Closingで分かれているから、H2OもDJの人数多いと助かる。あと、ダンサーにとっても曲のテイストが変わった方が良いし。

12月イベントでDJをするGKCHO

―おすすめの曲や、好きなビートメーカー(※3)を教えて下さい!
※3 ビートメーカー:音源を制作するアーティストのこと

(105) ここは、各々の色を出していきましょう~。俺は、YNG JOE$の『NAWA』って曲がおすすめ。愛知県東海市出身なんですけど、地元の友達の先輩がラッパーのYNG JOE$で。めっちゃカッコいいんです!題名の『NAWA』は、東海市の名和町っていうところから取ってきてて。この曲、結構ルーツなんで、みんなに聞いて拡散してもらいたい。

『NAWA』

あと、K,Le Maestroっていう人は、俺が愛知県のバトルに出た時に、その愛知県のDJがかけていて。結構Hiphopメインでボーカル無しの曲なんだけど、聞いた時になんかもう心が、グワングワン揺れて。「これやべー」ってなって、DJの人に聞きに行ってやっと見つけた曲なんで、是非みんなにお勧めしたい。本当はもう1曲あるんだけど、これはみんなに知られたくないんで言いません(笑)

(GKCHO) なんか俺も教えたくないんだよね(笑)

(105) いつかショーケースで使おうと思ってる曲は言えないよね(笑)

(GKCHO) うん。俺もそうだから教えられない。

(たくみ) そしたら先に紹介します。僕のおすすめはMichael Jacksonの『You Rock My World』です!小学生の時に、Michael Jacksonのソロデビュー30周年のライブをテレビ録画して見たんですけど、その最後の曲がこれで。Michael JacksonとUsherっていうR&Bの歌手がセッションしてるのを見てインスパイアされました。

『You Rock My World』

(105) いいね!…あ、ちょっと1個良い?好きなビートメーカー言って良いかな?結局ね、俺が言いたいのは東海市やばいよってことなんだけど。東海市のabentisっていうビートメーカーがやばい。さっき言ったYNG JOE$のビートを提供していて、その人やばいから。

(GKCHO) 来年はもっと良い曲見つけて、お気に入り変わってるかもよ?(笑)

(105) うわ、いや、でもー。地元はデカい。これは揺るがない気がする。

(GKCHO) 俺も良い曲が多すぎて、分かんなくなってきた(笑)

(105) じゃあ「好きな曲が多すぎて選べません!」ってパンフレットに書いときます?

(GKCHO) 選べませんっていうか…あ、でも、Moses Boydの『2 Far Gone』っていう曲はめちゃくちゃ良い。UK Jazzを引っ張っているドラマーの曲なんだよね。もともとショーケースで使われてるのを聞いて、何だろうなって調べて。結構Jazzとか好きで聞くんです。あとはEzra Collectiveとか。

『Chapter 7』

(105) やばいです。『Chapter 7』って曲とかね。

(GKCHO) そうそう。俺が合宿のバトルで6(14期House)とかずま(14期Hiphop)の対戦でかけた曲ね。この曲はもともと俺がレッスンに行った時にかかってた曲で、それでEzra Collectiveを知って。Ezra Collectiveだと他にも『Footprints』っていう曲とか。あとは最近ハマってるジャンルがあって。Vaporwaveっていう結構ニッチなジャンルがあるけど…

(2人) 知らなかったー!

(GKCHO) ビートはHiphopみたいな感じなんだけど、結構スローテンポで、モワーってしたLo-Fi(※4)みたいな感じ。面白い曲がいっぱいあって、最近ずっと聞いてる!割と最近できたジャンルで、2010年ぐらいかな?
※4 Lo-Fi:雑音や歪んだビートなどのユニークな音を含むこと

-GKCHOが曲を流す-

(GKCHO) まあでも多分この曲はVaporwaveの派生みたいな感じかな。サブジャンルがこれまた沢山あるから。

(たくみ) なんか音楽の歴史って楽しいですよね。アフリカ音楽とか、ラップがどの時代から生まれたとか。Hiphop って過去に戻ったらもうほぼPunkになるし。そういう新しいジャンルができる分岐点があって、そういう曲を聞くのは僕は結構好きです。

(105) Hiphopとか特に、10年単位で結構曲が変わってくるよね。

(たくみ) そう90年代も1年単位で変わってくる。

―DJとしてサークルメンバーに言い残したことがあれば教えて下さい!
(105) とりあえず、もっといろんな曲を聴いてください、みたいな感じじゃない?例えば自分が好きなアーティストのルーツとかを調べてみても結構面白いかも。K-Popアイドルも意外と楽曲をエグいところからサンプリングしてたりするから。そういうルーツを探ってたら、H2Oもっと面白いサークルになるんじゃないですか?(笑)

(GKCHO) あと、曲を探すのは現場に行くのが一番早いかな。バトルイベント行くとか。まあレッスンよりはイベントかな~。結構DJの人も、その時の流行りとかを意識して曲をかけているから。Houseだと最近は、生音系が割と流行ってて、あんまりテクノ系とか流れないとかあったりするし。

(105) Hiphopのバトルで大規模なやつが一個あるんだけど、そこでは必ずビートメーカー1人呼んで、その人がバトルDJしてて。その人がかける曲とかは、結構何それみたいなのもあるし、なんなら全然リリースされてない曲とか。

―最後に、105から後輩DJに向けて一言お願いします!
(105) とにかくたくさんの曲を聞いてみてください!日常の中に音楽を存在させるだけでも良いので。好きなアーティスト、ラッパー、BGMなんでもありです。その中から新たな発見をして、自分の色を出せるように頑張れ!

部室前の階段にて。

《解説》
・バトルとは?
DJが即興で流した音楽に合わせてダンサーが踊り、ジャッジの多数決で勝敗を決めます。例えば3on3のバトルでは、3人一組のチームで対決します。[各チームから1人ずつ場に出てきてダンスする]×3セット行われた後、勝敗が決まります。

・DJタイムとは?
H2Oではバトルのインターバルなどで、DJが曲をかけている時間のことです。

(編集者:14期 高山知優)

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