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続編は変異。ちょっと刺激が強すぎる




「アンドロメダ病原体」

あのマイケル"ジュラシック"クライトンの1969年に出版されたデビュー作(別名義のデビュー作もあり)。


映画化した時の邦題は「アンドロメダ・・・」
「・・・」とぼかしたのは、良いアイデアだった。

原作では「The Andromeda Strain アンドロメダ・ストレイン」直訳すると「アンドロメダ株」とか、「アンドロメダによる緊迫」「アンドロメダ禍」という感じ。

当時中学生だった私は、この「ストレイン」を原作表題の「病原体」という意味だと信じていました。「菌の株」ですからまあ間違っていないのですが、英語の授業で、文脈を考えずに「病原体」と自信満々に訳して笑われた。
「禍(わざわい)」という意味を含めて原作で使われていると知ったのは、随分後になってからだ。

映画は大好きなロバート・ワイズ監督作品。
この映画が大好きで原作を探して読んだ。

明確にキャラ分けされた登場人物。冷静な描写。くどいほどリアルにこだわった美術。アメリカ的な正体不明の病原体の封じ込め策が示される緊迫感あふれる内容だが、職人的な演出が安定した作品。

ところが映画好きの人からは、冗長だ、とか言われる。だけど私は好き。誰が何と言っても好き。

今でも具合が悪くて布団に伏せることがあると、この映画の日本語吹き替え版を引っ張り出して見ている。するといつのまにか気分が良くなってくるから不思議だ。
吹き替えは、家弓家正さん、真木恭介さん、中田浩二さん、中西妙子さん、
八奈見乗児さん、塩見竜介さんといった個性派ぞろい。掛け合いが実に心地よい。

こちらは、原作・映画、どちらを先に体験しても、それほど違和感を感じないと思う。

ちなみにこの本は、「無事過ぎ去った細菌による危機」の報告書、という体裁で書き始められています。
今現在進行する「コロナ・ストレイン」も早く同じような報告書を作れるようになることを祈ります。

ちなみに、昨年(2020年5月)、続編が別の作家の手により出版されている。
そのタイトルが「アンドロメダ病原体-変異-」
あまりにもタイムリー過ぎて恐ろしくなる。

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