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「おんにこにこ その2」・・・色っぽい落語の噺。


江戸落語には、上方落語より人情噺が多いと言われることがあります。確かに「文七元結」や「芝浜」など江戸を舞台にした人情噺は有名です。

上方落語で人情噺といえば「たち切れ線香(たちぎれ)」でしょう。
芸者に入れ込んだ若旦那をいさめるために、番頭は若旦那を百日間蔵に閉じ込めることにする。
置屋から届く手紙も渡されず、恋しい気持ちを抱えたまま百日間耐え抜いた若旦那だったが・・・という噺。

ちなみに元になった話は江戸時代の笑話集『江戸嬉笑』の一編「反魂香」。初代松富久亭松竹の作と言われています。
同じ「反魂香」というタイトルの噺があるので、ちょっとややこしくて混乱します。

枕ではよく、芸者への花代(支払い)について語られます。
芸者の花代が時間で計算され、線香を点して、その燃えた長さを測って時間計算をしていたということです。
三代目桂米朝師匠は、この噺をとても大切にしていたそうです。
その米朝師匠の作である「一文笛」も人情噺の傑作。
昭和の人情噺の傑作と言えば、
有崎勉(初代柳家金語楼)作の『ラーメン屋』をあげたいですね。
初めて聞いた時に思わず涙が出てきて、
「落語で泣かされた~」
と感動したことを覚えています。

5月21日開催される「森章二の素読みの会」で朗読される
「おんにこにこおこらんでそわか」は、落語家が主人公。
神楽坂にはかつて寄席が5軒ほどあったそうです。

朗読と、目から鱗の発見が続々の江戸話の貴重な時間を共有できるイベント。「森章二の素読みの会」。

5月21日(日)19時より神楽坂トンボロにて。

お時間ありましたら、是非お越しください。


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