見出し画像

アジアカップ2023 グループステージ第1戦まとめ

全試合観ているわけではないが、備忘録としてアジアカップ2023で観た試合の観戦メモを残す。

今回はグループAからFまでの第1戦目を終えた時点での更新。

試合結果、どんなチームだったか、どんな選手がいたか、結果的にどこまで勝ち進みそうか簡単な予想も書いてみる。


グループA カタール vs レバノン(3-0)

レバノンは勢いよく試合に入ったが、カタールにじわじわと実力の差を見せられた。痛がる時間が長く、とにかく試合が止まった。2-0のスコアでなんとかレバノンが1点返そうと頑張っていたが、後半アディショナル10分と言うとんでもない数字に力尽き3点目が入り、試合終了。

カタールは11番のもじゃもじゃ頭のアフィフが輝いている。メスト・エジルみたいだった。色々なところに顔を出し、パスを引き出し、相手を引きつけるプレーが得意。前大会得点王のストライカー、アルモアエズ・アリも健在だ。

レバノンは11番の長身フォワードが印象的だった。普段はイングランド3部でプレーしているらしい。

後半アディショナルにはほぼ空席のスタジアムだった。開催国だが国民の熱意が感じられないため、行けてベスト4ぐらいだと思うが、グループA1位は少なくともベスト4までは他グループの1位とは対戦しないようになっているため、もしかしたら決勝まで行くかもしれない。


グループB オーストラリア vs インド(2-0)

これもまた実力的に大きく上回るオーストラリアにインドが挑戦するという試合だった。ほとんどの時間オーストラリアが支配していた。インドは苦し紛れのミドルを放つのが精一杯だった。

オーストラリアは、かつてのようなフィジカルやキックアンドラッシュは見せてこない。局面局面でショートパスを繋ぎ、的確にバイタルやハーフスペースを陥れる。あとはいかに中央で合わせられるか。中で合わせる精度がもう一回り向上すればベスト4は行ける。総合的に見てまだまだ本気じゃない感じ。レスターのCBハリー・サウターがめっちゃでかい。

守備一辺倒だったインドは、センターバックの5番ジンガンが孤軍奮闘の働きをしていた。結構サポーターも集まっていた。初戦でオーストラリアとやれたことで、自信をつけて消耗がなければ決勝トーナメント進出も狙えるかも。


グループD 日本 vs ベトナム(4-2)

途中までキレながら観ていた。とにかく前半がダメダメだった。そう考えれば、前半終了間際にゴールが入っていなかったらもっと難しい試合になったかもしれない。
伊東純也をはじめ前線の選手は「おれがおれが」が先走ってしまって球離れが悪い。ナーバスな前線で迂闊に奪われることで、安易なカウンターを許してしまった。2失点は被カウンターの対応が問題なのではなく、取られ方が悪いことが原因だ。

と書いたが、GK鈴木も酷かった。実力はある選手なのは間違いないから、経験不足が出てしまった。初戦で起用したことに疑問。

逆にサブメンバーは、リラックスできており、チームの総合力はかなり高い。攻撃力で問題にフタができるわけだから、なんだかんだやっぱり今の日本は強い。とんでもなく勢いがあるとか、終盤に1点取られて時間切れとかそういう運とかでずっこけない限りは、このメンバーなら決勝まではいかないともったいない。

ライバルたちが無難に勝ち進めば、準決勝でサウジかオーストラリアと対戦し、勝利すれば決勝で韓国かイランとやることになると思う。


グループC UAE vs 香港(3-1)

激しい肉弾戦だった。たぶんUAEは望んではいなかったはず。実力以上に気力で勝とうとする香港がラフプレーで支配しようとした。しかしながらUAEは最後まで喧嘩を買うことはなかった。買う必要がないからだ。

UAEは帰化の10番ファビオと11番カイオ、19歳のストライカーのスルタンが印象的だった。左SBアブドゥラ・イドゥリースの駆け上がりもソリッドだった。ただ、オマル・アブドゥルラフマンのような目が離せない選手がいるわけではない。行けてベスト4ぐらいだと思う。

香港は初戦を落としたことで、厳しい戦いが続いていくことになる。やたら帰化選手が多いが、その中でも右WG11番のエヴェルトンの個性は強烈だった。経歴からして完全に謎の選手で最近では珍しいゴリッゴリのフィジカルモンスター。見た目もやばい。しかしながら確かな左足を持っていて、アシストだけでなく何度もUAEのゴールを脅かした。あと9番は超イケメン。パレスチナと3位以内を争うことになるだろう。


グループE 韓国 vs バーレーン(3-1)

転がる時間の合間に映る韓国美女たちの方が印象に残っている。

支配しようとする韓国と、ボール回しに喰いつかずしっかり守ってからのカウンター狙いのバーレーンの試合は、序盤からファウルが目立つような、言ってしまえば「気合が入りまくり過ぎた韓国らしい」試合になった。相手のカウンターを無理して即奪回しようとするから余計なファウルをもらってしまうという悪循環になっていたが、キム・ミンジェからの縦パスから一撃で仕留め前半のうちに先制に成功したのはさすがのタレント力。

後半の入りが良くなくバーレーンに1点返されるも、じわじわ実力の差が出始め、今度はバーレーンが荒っぽくなり、結果的には3-1と韓国が完勝。イエローカード5枚はさすがに貰いすぎな気がする。

ソンフンミンが完全な状態になるまでは、韓国代表の運命はイ・ガンインにかかっている。余計なファウルが減り、ソンフンミンが順応すれば、決勝まではこれそう。監督がクリンスマンなのがちょっとあやしいところではある。


グループE マレーシア vs ヨルダン(0-4)

ひそかに期待していたマレーシア。12番アリフをはじめ国内リーグ10連覇中のジョホールの選手を揃えており、なにかやってくれるのではと期待していたが、文字通り玉砕された。

韓国・バーレーン・ヨルダンと同組のマレーシアは、一番勝点が取れそうな初戦ヨルダンを相手にハイラインハイプレスで挑んだ。しかしながら試合巧者ヨルダンにロングボールで悠々対処され、序盤から立て続けに2失点したことで早い段階で現実路線に舵を切った。

マレーシアは、まずは得点を奪い、どうにか勝点を得ることが現実的な目標だ。そもそもハイラインハイプレスで戦おうとすること自体、まだまだ発展途上のチームである証拠だ。

幸いウルトラスマレーシアが大挙して押し寄せており、サポートもある。まだまだ可能性があるチームだと思う。


グループF サウジアラビア vs オマーン(2-1)

グループ第1戦の中ではぶっちぎりで手に汗握る面白い試合だった。序盤でオマーンがラッキーなVAR判定で得たPKを沈め先制。攻めるサウジ、カウンターのオマーンという展開は終盤まで続き、オマーンは4バックから5、最後は6バックにしてなんとか勝点を得ようとしたが、最終的にはサウジの交代策に屈した。選手層の差が勝敗の分かれ目になった。
ただ内容としてはかなり五分な試合で、実力差がはっきり表れがちなグループリーグの試合の中では珍しく実力が拮抗して全体のレベルも高く、1点を争う白熱した試合を観ることができた。

オマーンはPKを決めたほか、サウジをさんざん苦しめた20番サラ・アルヤエイが良かったほか、中盤の23番ハリブもよかった。GKイブラヒムのビッグセーブもあった。試合終了間際の97分で失点し、逆転となったダメージは相当大きいが、立て直すことができればダークホースになりえる。ベスト4以上もあり得る。

逆にサウジアラビアは、交代選手が入るまでエンジンが温まらなかった。特にスター選手のサーレム・アルドウサリは、まだフィーリングがあまり合っていないのか、ミスが目立った。サウジアラビアは得点力がやや低い。というのもWBの駆け上がりまではよいのだが、中で合わせる部分が薄い。守備に関しては不用意なファウルは少ないので、総じて上手いと言える。マンチーニが内部のゴタゴタをうまく沈め、いい形で2戦目も勝利できれば、ベスト4までは行けると思う。
この劇的勝利と開催国カタール以上のサポーターが作り出す雰囲気は、今のところサウジアラビアのアドバンテージだ。

グループリーグ第1戦を通して思ったこと

結構ファウル気味なボディコンタクトは流すことが多い。そのため衝突が頻繁に起きる。更に選手が痛めるので、自ずとアディショナルタイムが長くなる。UAE対香港のアディショナルタイム13分はさすがにやり過ぎだと思った。それ延長前半じゃん。

第2戦と3戦について書く予定はないが、次回はグループリーグ総括みたいなものを上げようと思う。




この記事が参加している募集

サッカーを語ろう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?