VRChatイベント概説:インスタンス編

皆さんこんにちは。じむの朔です。

今回は、VRChatのイベントを、インスタンスの種別で分類し、まとめてみようという試みです。特にこれからイベントをやってみようとしている方に役立つような記事でありたいと思って書いております。

しかし、書いているうちに、自分の持つ断片的な知識や所感では言語化できない部分があると肌で感じました。そこで、VRChatユーザーの皆様には、各項目についてコメントがあれば送ってほしいです。かなり手探りで書いていますので、どうかお手柔らかにお願いします。

Public

 パブリッシュされているワールドを使用する場合に採用できるインスタンスタイプです。Vket等のようにワールドの存在そのものがイベントであり、参加者がインスタンスを立て、自由に出入りできる場合もこのタイプに近いかもしれません。そのほか、一部の集会イベントで採用されています。
 
開催側
 イベントの参加者のコントロールが不可能ですが、管理する労力が要らないとも言えます。インスタンスの管理も参加者に丸投げできる場合は採用が検討できます。イベントのスタッフがスケジュールを組んでインスタンスを開く場合もありますが、イベント開催時間というより「コアタイム」の感覚に近く、その時間は「Friend+」とほぼ同じ仕様での開催となります。

参加側
 イベントインスタンスにフレンドが一人もいなくてもワールド検索などから参加できる唯一無二の性質を持ち、参加に一切の条件が課されません。スタッフのコアタイムにJoinする場合は次項の「Friend+」とほぼ同じ感覚で参加することになります。

Friend+ 

 恐らく現在VRChatで最も採用されているタイプです。主に集会イベントや、雑談を中心としたコンカフェ系イベントで採用されています。ワールドがパブリッシュされていない場合はPublic以外を採用することになります。フレンドのフレンドがJoinできるため、主催者とフレンドじゃない人が参加でき、しばしば「フレンドにJoinしたらイベント中だった」が発生します。

開催側
 「Public」イベントのコアタイムと同様、最も参加者獲得のチャンスが多いタイプです。VRChatのインスタンス移動方法の多くが「フレンドにJoin」であるため、事実上「Public」と同じような仕様となります。参加希望者数<参加枠数であり、基本的に参加者の管理が不要なイベントによく採用されます。

参加側
 上記の仕様上、現場にいるフレンドにJoinするだけで参加できるため、参加のハードルが非常に低く、「フレンドを連れて参加する」がやりやすいタイプです。ドレスコードやRP設定があまりなく、イベントのコンセプトなどを特に知らなくても問題ない場合が多いため、参加のハードルは非常に低いと言えます。

Friend only

 集会イベントやコンカフェ系イベント、Barタイプでよく採用されています。主催者と必ずフレンドになる必要があります。参加希望者数>参加枠数の時に採用されることも多く、「Join戦争」(Joinによる先着順の参加枠の取り合い)が発生する場合があるタイプです。

開催側
 「イベントについて調べ、主催者にフレンド申請を送る」という参加フローを設定できるため、参加者を「参加したい人」に限定しやすいです。また、あまり参加者が多くても困る場合や、UnFriendやブロックを活用して参加者を管理したい場合にも採用されます。注意点として、インスタンスが満員の場合、インスタンスオーナー以外はインスタンスから落ちると復帰できなくなる可能性があります。

参加側
 上記のような開催側の意図や実情がある場合があるため、イベントの情報に一度目を通しておいた方が良いかもしれません。ドレスコードやRP設定、そのほかルールや注意事項が設定されることもあります。Join戦争が発生する場合、マシンスペックや回線速度によってはなかなか参加できない場合もあります。もちろん、主催者とフレンドになれない場合は参加が叶いません。

Invite only 自動承認型

 主催者が「Invite only」インスタンスを青ステータス(リクインの自動承認)で開くタイプです。筆者はあまり見たことがありません。特徴として、一見主催者がイベントを開いているのかがわかりにくく、「Friend only」よりさらに「参加したい人」を厳選できるのではないかと考えています。

Invite only 手動承認型

 ホストやキャバクラのような1対1の接客型など、参加者数をコントロールする必要があるイベントでよく採用されます。採用されるイベントの性質上、「リクイン戦争」がしばしば起きます。

開催側
 参加者数のコントロールができることに加え、参加する人を選ぶこともできるため、開催ごとに参加者の管理を行うことができます。また、リクイン申請時のルール(回数制限やフライングの禁止、違反時のペナルティなど)を設定することで、イベントのルールを予め熟読するように動線を敷くこともできます。
 ただ、見た目以上に運用コストがかかる点に注意が必要です。例えば、リクインの承認方法一つとっても、先着か抽選か、抽選ならその方法は、承認したけど来なかった場合はどうするか等、予め決めておいた方が良いと思います。イベントの理念や運営方針を定めた上で、公平性を担保するためのルールや対処方法を決定する等、思いっきりマネジメントするつもりで運営を行う必要があるかもしれません。

参加側
 イベントによって、参加方法から退店方法まできっちり決められていることが多いため、まずイベントの詳細を熟読する必要があります。また、リクイン戦争が起きているイベントの場合、数か月落選することもよくあります。イベントによっては、「Friend only」で開催する、いわゆる「公開デー」があったりもするので、とにかくイベント情報をチェックすることで、より楽しむことができます。

Groupインスタンス

 (単体記事を検討中)最近実装された「Group」機能を活用した形式です。予めイベントのGroupに参加し、主催が立ち上げたGroupインスタンスにJoinします。 Groupの機能で、Group説明にイベントの説明や注意事項を記載したり、開催や閉会のアナウンスを行ったりできます。Group単位でインスタンスが立つため、主催者がいなくなってもJoin先に迷いにくい特徴があります。
補足として、スタッフの集合や、スタッフ表示にバナーを利用するためにGroup機能が利用されることもあります。

開催側
 Groupを立ち上げるにはVRChat+に参加している必要があり、立てられる数は最大3つです。Groupの参加設定(自由参加か承認制か)によって運用の感じは「Friend+」~「Friend only」間で若干異なりますが、Groupに参加していない人からは現地のフレンドのインスタンス情報を参照できないため、どちらかと言えば「Friend only」に近い運用となります。また、フレンド機能を介さず、参加者の管理を行えます。予め複数インスタンスを用意し、Join先を設定したい場合は「Friend only」を採用します。

参加側
 「Friend only」の感じに近いですが、「Groupへの参加」という1ステップがあるため、主催者とフレンドでも参加できない可能性があります。Groupインスタンスを使用するかどうか、Groupの参加方法や設定についてイベント情報を確認する必要があります。

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