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人はパンのみにて生きるにあらず

お腹が落ち着かないことって、ありますよね?

通販番組の導入のような始まりであるが、お腹が落ち着かないことは全人類、銀河系生命体の悩みである。
お腹が落ち着かない、を体験したことのない人はいるだろうか。
念のため、お腹が落ち着かないとされる状態を確認しておこう。

1.食後4時間以上経過している
お腹落ち着かなくなってきたな~最後に口に固形物入れたのは……昼ちょっと過ぎ……?今はもう夕方近いのに!
というときはもうお腹は落ち着いていない。そわそわし始める。

2.横たわりたくなってくる
なんか、今日は早起きしたわけでもないのにねむたいな。眠たいのか?横になりたいな。なんか、なんだろうな。
というとき、お腹も落ち着いていない。半分浮いている。そうなると正しく体にエネルギーが送られないので、人は横になったり場合によっては活動を停止したくなる。

3.口数が減る
うちの同居人氏などはこのタイプだ。
本人に自覚はないが明らかに口数が減る。これも2と同じようにエネルギー量の供給がうまくいっていないからだ。
省エネルギーモードは発声や発話にも影響してくる。

4.月齢が下がる・機嫌が悪くなる
3に似ているがこちらはもっと攻撃的だ。
私はこのタイプである。迷惑甚だしい。
気持ちが3歳児くらいになってしまう。イヤイヤ期の幼児よりタチが悪いのが見た目が成人であることだ。
3歳くらいの小さい人間が、世の中の道理を理解せぬまま「ヤダー!ギャー!ヤダー!」と言っているなら、微笑ましい成長の一幕だ。
微笑ましくないのはもう成長しきった、世の中の道理なんてご存知の年齢の人間が「もう嫌だ」「家に帰してくれ」「何もかもが気に入らない」と不機嫌になってしまうのは全く微笑ましくない。

以上がお腹が落ち着かないの症状だ。
多分に血糖値の低下が招いていることだと思われるが、空腹の一歩手前の状態であることがより自覚を伴わない分より悪質に感じられる。
改善するための方法は一つだ。
何かお腹に入れる。これしかない。

先日、同居人氏と休日を過ごしていた時、なんとなく同居人氏の様子がおかしいことに気づいた。
口数が少なくなり、なんとなく陰鬱な面持ちで台所に立っている。夕飯の支度をしているのだが、壁に寄りかかり若干ぼんやりとしている。
私は同居人氏を押しのけて「お湯沸かすね!」と赤いケトルに水を張ってIHコンロでお湯を沸かした。
私にはわかる。あれは小腹が空いてきて、なんとなくどんよりとしたオーラを発し始めているのだと。
家に常備してある無印良品のちっちゃいチキンラーメン風のお菓子があるので作ることにした。
お湯を入れて3分でできるし、そのままバリバリ食べることもできる優れものだ。
お椀に入れてお湯を注いで、お皿で蓋をして3分で出来上がる。
同居人氏に箸と一緒に渡す。
なぜこのミニチキンラーメン風のものがいいかというと、温かい汁気のあるものである、塩分も入っていてなんとなく食事風のカトラリーを用いる、というのがポイントだと思っている。
しっかりとした食事ではお腹がいっぱいになりすぎてしまう。温かい飲み物でもいいが、いまいち腹に入れた感が薄い。直前に食べたものがマックであったため、飲み物で冷えたお腹を温める機能も兼ね備え、尚且つ固形物としての体も保っているのだ。素晴らしい。
ちゃっかり自分の分も作って湯気の立つミニチキンラーメン風をすする。
3口くらいでなくなってしまうが、お腹が温まって気持ちが落ち着く。
「いやーお腹が温まると落ち着くねぇ」と同居人氏に伝えたが、特に同意は得られなかった。

そのためこの記事を書いている。
経験則ではお腹に温かいものを入れると人間は落ち着くと思っている。
しかし調べてみたもののエビデンスらしきものは得られなかったし、職場の同僚に聞いてみたが「それさざなみさんだけでは?」といかんせん懐疑的であった。
おかしいなぁ、と思いながらうっすら記事を書く脳みそがぼんやりしてきたので遅い昼食にお茶漬けを食べることにした。
やはり温かい汁気のある食べ物は私を救ってくれる。
この記事は温かい汁気のある食べ物でお腹を落ち着けて書き上げられたのである。


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