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まりこ

『カラスムギを胸に抱いて、』アナザーストーリー 渡部真梨子という人

ニャーン🎵
「あっ、猫ちゃん。」
マンションの芝生の上で猫が日向ぼっこしていた。
「あなたは野良ちゃん?」
まりこは野良猫に話しかけていた。
「あなた、人慣れしてるのね(笑顔)誰かからご飯もらってるのかな?」
そう、まりこは猫好きである。
「でもね、うちの猫(こ)は私に懐いてくれないんだよね~(苦笑)」
一方的に猫に話し掛けている。そう、まりこの家の飼い猫は何故かまりこにだけ懐いていないらしい。猫好きには、ちょっとかわいそうな話しである。
「そういえば。。。」(回想)

まりこ「えっ、ミロさん保護猫の活動してるんですか?」
ミロ「そう、うちのミーちゃんも保護猫なんだよ。ほら、これは家にきたばっかりの画像」
まりこ「ちっちゃ~い❗かわいい~❗」
ミロ「でしょう(満面の笑み)」
えま「何?誰がかわいいって?」
えまはかわいいに敏感である。
まりこ「ミロさんのとこのミーちゃん🎵」
えま「あぁ、そりゃ動物と子供はかわいいからね~」
まりこ「ちょっと、えま❗」
えま「はい、まりこはん、冗談でございます。ミーちゃんは例外なくかわいいです❗」
まりこ「えまは…もう(笑)」

「あなたは保護された方が幸せなのかな?それとも自由がいいのかな?」
猫はあくびをした。
「残念ながら家は、これ以上飼えないからね…。じゃあね、またね。元気でね」
まりこはマンションへと向かった。

「さあ、今週中に一曲作らねば。猫の歌、とかダメかな?」
まりこは意外に単純である。
「3階っと」
(ガクンっ❗ウィーン…)
「猫🎵猫🎵仔猫🎵」
まりこは全く気づいていない。えまが登った天空へのエレベーターだと…。

(チン🎵)
「あなたのおうちはどこですか🎵 これじゃ『いぬのおまわりさん』だよね~」
エレベーターから降りる。
「って…?」
目の前には椅子に座った髭を生やした老人が、やはり座っていた。
まりこ「あの~…どちら様ですか~?」
老人「やはりコンビだからリアクションも同じだね(微笑)」
まりこ「はぁ…。それで…ここは…一体?」
老人「ここは天空。すべてを見渡せる場所」
まりこ「私、エレベーターに乗っただけなんですけど~。何で天空に?」
老人「君の相方、えまさんとか言ったかな?彼女が何でも願いを叶えるチャンスをパスしたからね。私もあんな感じで言われたのは初めてだったから。」
まりこ「うちのえまが…失礼なことを言ったんですか?でも、うちのえまちゃんは悪気がないんです。どうか許して…」
老人「ちょっ、ちょっと待って。あなたたち二人は面白いコンビだね(微笑)」
まりこ「よく言われます~」
老人「(何かズレてる気が…)では、まりこさん。代わりにあなたの願いを叶えましょう。」
まりこ「願いを?どんな…」
老人「歌が大ヒットするでもよし。宝くじ一等賞当たるでもよし。何なら世界征服をするでも…」
まりこ「世界征服⁉️そんな大それたことはできません❗ヒットはしたいけど自分たちで売れないと絶対嫌だし。宝くじは当たったら嬉しいけど楽してお金を手にするのは良くないってパパが…」
老人「(真面目だな~)言い忘れたけど、問いかけてから1分以内に言わないと無効になるからね。もう何でもいいから早くお願いを」
まりこ「えぇっ❗(焦る)それを早く…えーと…えーと…えーーー❗」
あと少し❗
その時、全体を見渡せる天空から先ほどの猫がカラスに襲われそうになってるのが目に入った。
まりこ「❗世の中の保護猫が幸せに暮らせますように❗❗」
老人「えっ❓️猫❓️それって…」
まりこ「早くしてください❗猫ちゃんが襲われちゃうから❗」
老人「承知致した。では願いを叶えよう」

まりこは地上へと降ろされた。

(天空にて)
老人「あの二人は欲、というものがないのかね…」
老女が現れる。
老女「私の見立て通りだったでしょ。全然、欲のない人間もいるのよ」
老人「本当にね。世界中が、あの娘たちみたいだったら世の中は平和だろうにね…。」

(チン🎵)
「仔猫よ仔猫🎵」
エレベーターを降りる。下を見下ろすと猫は平和そうにまだ寝ていた。

もちろん、まりこには先ほどの記憶はありません。

まりここと、渡部真梨子は人にも動物にも誰にでも優しい娘です。

「カラムネ、」は二人の優しい穏やかな人柄が人気なんです。

まりこ編 完

#まりこ #えま #保護猫活動  



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