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ネコが解説する超わかりやすい! パワハラ法解説 その2

2021年2月1日、ネットニュースで三重大学病院の麻酔科で発生したパワハラが報道されていました。
三重大学病院では2020年9月に元准教授が容疑者として起訴されたカルテ改ざん事件、内部調査にて発覚した元教授が製薬会社から不正に金銭を受け取っていたことが発覚。

この不祥事の影響による退職を引き止めようとした、当時臨床麻酔部を率いていた60代医師が、部下に対して「今病院を辞めたら共犯者と見られてもしょうがない」などと発言し、その時の60代医師の部下への対応を三重大学病院側がパワハラと認定したとの内容です。

スポーツ界でも空手でパワハラ問題がニュースにも出るなど、法制化の影響もあってかはわかりませんが、パワハラが注目されています。

最近のパワハラ案件-1-1


参考URL:植草選手へのパワハラの件
植草選手のブログ
4月9日の第29回理事会の決議結果について(4/15追記)
選手強化委員⻑に対する処分の件について(ご説明)



人と人との関係が壊れてしまうと、パワハラが発生することがあります。(内容によってはセクシャルハラスメント、マタニティハラスメントなどになります)

人間関係を壊すモノ

職場の人間関係を壊すものってなんなのかを考えてみましょう。

1)「自分が正しい」「自分たちが正しい」
2)業務量のバランスが大幅に崩れている
3)クライアント、上司、部下、同僚からのプレッシャー(恐怖)

それぞれもう少し考えてみましょう。

1)「自分が正しい」「自分たちが正しい」

人間って、自分が悪いと思い込みつづけるとどんどんしんどくなります。自分が正しいんだと思いたがる生き物です。その手法や内容は人それぞれですが、人間は自己正当化をする生き物とうことです。

自分=正義

暴力をふるうDVな人も、他人から見て理不尽なクレームを店員に突きつける人も、自分が悪いだなんてほぼ思っていないです。今は絶滅危惧種かもしれませんが、女子社員にお茶くみを依頼する上司もその行為が当たり前と考えているし、仕事の成果がでない部下に対して暴言を吐く上司だって部下を奮い立たせるためと思ってやっているわけです。

だいたいパワハラを起こす可能性が激烈に高い人は「自分が正しい」と思っている人です。そんな人が職場の責任者になると「自分に従う人」を従え「自分たちが正しい」雰囲気をつくり、自分の正しさを認めない人をイジメます。

自分が正義の人

「自分が正しい」人の特徴は、上手くいかないことは基本他人が悪いと考え、たとえ自分自身に問題があったとしても、全力を尽くして自分の問題にふたをし、放置します。極端に言えばその人の生きる世界には他人がいないとも言えます。

自分だけの世界だから、無条件に自分が他人から敬われ、正しいとされる世界であるべきと思っているのです。自分への反論や自分の意見を否定する人は敵で悪者と、そんな人は認識します。

好き嫌いで敵と味方を分ける

このタイプが上司になると、パワハラ事件を起こす可能性はすっごく高いです。パワハラと訴えられなくても、本来の仕事の目的よりも、その上司のご機嫌が終戦されるようになり、部署やチームはうまくいかなくなっていきます。

目的よりも課長の機嫌-1


2)業務量のバランスが崩壊している

業務量のバランスが崩壊している職場も危険です。ずーっと残業、しかも法律の上限を超えて残業している職場や残業の法規制が強くない職種で勤務時間が36時間とか、もうありえないくらい長い職場もパワハラ発生のリスクが高くなります。

働きすぎの職場-1-1

業務量が多い、人手不足などで休みがないなどで、仕事量が多く、時間をかけて仕事を終わらせなければならない業務の場合、ひとつのミスで業務時間がさらに伸びる結果となることが多いです。

中毒になる程その仕事が好きであれば別かもしれませんが、疲れている中でずっと残業で仕事をし続けると体だけでなく、心にも余裕がなくなります。そんな中ミスが多い同僚や部下、上司に不満をもってしまうと、パワハラ発生のリスクが高まります。

早く帰りたくても、誰かのミスで帰る時間が遠のくと、ガッカリしてしまいます。そのガッカリが怒りになると、パワハラ行為へつながったりします。


3)クライアント、上司、部下、同僚からのプレッシャー(恐怖)

他人にバカにされたり、否定されたり、嫌われたりするのって怖くないですか?
たとえば、あなたが誰かに恋をしていて、その相手の気持ちがわからない時、不安になることがあると思います。

怖がる人-1-1

その不安は相手が自分に興味がないかもしれないとか、自分が相手に受け入れられないかもしれない恐怖なんですね。
恋愛とはちがっても、やっぱり職場でも他人の評価が怖くなることってあると思います。どうしても協力を得なければならない同僚から嫌われると、仕事を成功させるのは難しくなりますし、嫌味な同僚と働く時は嫌味を言われると嫌だなと考えて不安を感じることもあるでしょう。

無題 9

この不安をふくめた恐怖心とどう向き合うかが、パワハラを自分がしないようにするキーポイントとなります。

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・パワハラ法の解説とともに、自分がパワハラ被害者となった時の対処法から実践的なパワハラ防止対策を提案!

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