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【CLE】Amed Rosarioさん申し訳ございませんでした

 お疲れ様です。いつも読んでいただきありがとうございます。Windiansです。今回はタイトルの通りで、筆者がAmed Rosarioに謝罪する回です。謝罪文に導入などいらないので、さっさと本題に入りましょう。


1. なぜ謝罪することになったのか

1-1 発端

 昨オフに私はこのような記事を投稿しました。

 要は「チーム編成上抱えきれないから売りたい」という記事です。
 昨年のRosarioはアプローチが悪いながら安定した打撃成績を残しつつ、課題であったショートの守備で平均以上のスタッツを残しました。本来であれば、攻守でプラスを生み出せて残り1年保有できるショートを売りに出すことは考えられません。しかしながらAndrés Giménezとの長期契約、二遊間のプロスペクトの大渋滞という2点から、私は昨オフからRosario放出に肯定的な立場を示したわけです。

1-2 使わないで欲しいと思っていました

 結局先程のnoteが机上の空論に終わって迎えた今シーズンですが、5月までは攻守に見るに堪えない成績を残します。

打撃成績(3~5月)
.233(202-47)/.280/.327/.607 13長打 7併殺 wRC+ 66

守備成績(3~5月)58
守備率 .954(165/173) OAA 3,4月→-4, 5月→-7

打撃成績はFangraphsより引用
守備成績はBaseball ReferenceBaseballSavantより引用

 これで2番スタメンを張っていいのかと感じる大概な打撃を見せます。去年より全体的に成績が低下していますが、ファンとしてはダブルプレーの多さに悩まされていました。先頭のSteven Kwanが出塁するも、2番のRosarioが秒速でダブルプレーという光景を何度見たことが…
 しかし問題は打撃よりも守備で、歴代最悪のペースでOAAを積み上げます。ほとんどのスタッツでプラスを出していた昨年は何だったのでしょうか…しばらく見ていると信頼度もなくなってくるもので、私はRosarioにボールが飛ぶとプレーが完了するまでヒヤヒヤしながら見ていました。
 センターラインの守備は失点を防ぐ上で大きな役割を持ちます。ですが隣を守るGiménez、今年メジャーデビューしたBrayan Rocchioらショート守備を評価された選手がいるにも関わらず、頑なにRosarioを起用する日々が続きます。

1-3 調子が上がっても信用しませんでした

 6月に入るとRosarioは急に状態が良くなり、攻守ともに明らかに成績が向上します。

打撃成績(6月)
.325(97-30)/.358/.392/.750 7長打 3併殺 wRC+ 120

守備成績(6月)
守備率 1.000(68/68) OAA +1

打撃成績はFangraphsより引用
守備成績はBaseball Reference、BaseballSavantより引用

 アプローチ相変わらずですが、彼の強みはヒットを積み重ねられるところにあります。その能力がようやく、一気に爆発しました。そして守備でも6月以降はエラーなし、OAAもプラスとこれまでの2ヶ月とは別人のような姿を見せます。
 ところが、この成績でも私は信用していませんでした。理由は、今シーズンは固め打ちかノーヒットという極端な結果を残していたこと、パンチ力を活かしたホームランが出ていないこと、そしてRosarioの守備に対する先入観でした。

1-4 ほぼ一人で勝ちをもぎ取りました

 迎えた7/3からのブレーブス戦、ガーディアンズは超強力打線と対峙するには最も苦しいマッチアップとなってしまい、1勝できれば御の字という状態で迎えます。
 初戦はソロホームラン3本が響き、反撃及ばず2-4で敗れました(これでも大善戦)。そして、2戦目の結果は以下のとおりです。

第1打席(1回) 1アウトランナー無しから三振
第2打席(3回) 2アウト1,2塁から先制2点タイムリー2ベース
第3打席(6回) 0アウトランナー無しからソロホームラン
第4打席(8回) 2アウト2塁から勝ち越しタイムリーヒット
第5打席(9回) 2アウトランナー無しからショートゴロ
10回 攻撃開始時の2塁ランナーとしてサヨナラのホームイン

5打数 3安打 1二塁打 1ホームラン 4打点 2得点

チームは6-5で延長10回サヨナラ勝ち

試合結果の詳細(MLB.COMより引用)

 話題性は9回勝ち越し阻止の刺殺→10回サヨナラタイムリーのDavid Fryに持っていかれましたが、試合を通してチームを引っ張っていたのは紛れもなくRosarioでした。1勝することすら難しいと思われていたところ、たった一人でブレーブスと渡り合い、勝利をもぎ取ったわけです。これにはもう批判のしようがありませんでした。

2. 謝罪文

 まずは結果を示したにも関わらずそれを認めようとせず、大変申し訳ございませんでした。私の応援するチームで頑張る選手を信じることができなかったことを、謹んでお詫び申し上げます。
 6月以降の姿は、去年の自分に勝るとも劣りません。この成績であれば、今のガーディアンズではショートで出ても間違いなく戦力になります。今の状態からさらに調子を上げないと、5月までに積み上げたマイナスが大きすぎるため、今シーズンの成績をプラスにひっくり返すことは至難の業です。しかし、攻守で今の活躍を維持をしてくれるだけで頼れる中軸への打線の繋がりを作ることができます。この調子で打ち続けてください!

3. 来年以降もRosarioと戦うか

 先程謝りはしましたが、それとこれとは話が別です。最初に載せたnoteと意見は変わっていません。
 二遊間のプロスペクトを抱え込んだ上で、その両ポジションを固定して出場機会を作らないということは、チーム編成の方針として一貫性がありません。プロスペクトたちを放出して大物選手を取りに行くのであれば、2年ぶりに動いて主軸を補強した昨オフから動きがあって然るべきです。それをしなかったということは、プロスペクトたちをトレード要因として大量放出し、Rosarioにもう数年いてもらうことはないと思います(今年のTDLでやる可能性もなくはないですが…)。
 既にチームがGiménezと2029年まで共にする決断をした今、今オフFAになる彼とともに戦うのは長くても今シーズンまででしょう。2020年オフにメッツとの大型トレードでインディアンスに来てから2年半が経ちました。ここまでの貢献に感謝しながら、残り少なそうなガーディアンズでのプレーを目に焼き付けることにしましょう。


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