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Nikon 『Z8』の設定カスタマイズ公開!使いこなすポイントは?

ニコンの最新ミラーレスカメラ「Z8」の設定についてご紹介します。Z8は高性能なミラーレスカメラであり、写真愛好家からの注目度が高まっています。本記事では、Z8の基本設定やカメラの機能を最大限に活用する方法を解説します。具体的には、解像度や露出補正、オートフォーカスモードなど、カメラ設定のポイントを詳しく説明します。また、Z8特有の機能や便利な裏技についても紹介します。Z8の設定に関して疑問や不安を抱えている方にとって、この記事は必読です。
マニュアル以上の考え、ノウハウを反映しているので、一部の方には目からウロコかもしれません。

Nikon Z8

1. Nikon Z8の設定を悩ます理由

Nikon Z8に限らず、全てのカメラに共通することですが、カメラの設定自体は基本的な操作を覚えれば簡単に撮影できるようになります。しかし、知識を少し身に着けると、最適な設定を見極めることが難しくなります。この理由として、メーカーのホームページには詳しい設定方法が記載されていますが、使用者の知識や技能に応じた設定の最適解が異なり、その判断基準が明記されていないことが挙げられます。例えば、SONYのα7シリーズからNikon Z8への移行者のように、異なる操作設定に困惑し、最適な設定を見極めることが一層困難になります。

さらに、インターネット上には様々な設定方法が公開されていますが、人によって適切な設定が異なるため、「最適解とは何か」という問いに対して、答えを見つけるのは容易ではありません。自分の撮影目的と他人の目的の違い、技能のレベル、知識レベルなど、多くの要素を考慮する必要があります。

このため、今回はある程度の知識を持つ中級者以上のカメラユーザーを対象に、カメラ設定の最適解に関する私の見解をまとめました。

2. 設定の根本的な考え

カメラには初心者でも簡単に使用できるように設計された様々な補助機能が備わっています。しかし、これらの機能をデフォルトの状態で使用すると、意図しない設定になることがあります。したがって、必要な補助機能と不必要な機能を見極め、基本的には補助機能を「オフ」にしておくことが重要です。

この観点から、私が行っている設定例とその考察を簡潔にまとめました。撮影の目的(例えばポートレートや風景撮影など)によって、最適な設定は異なります。私の設定は主に風景撮影を前提としていますので、個々の撮影目的やスタイルに合わせて設定を見直す必要があることに注意してください。

3. 大事な基本設定(共通)

電源オフ時のセンサーシルド:オン

カメラのセンサーにホコリが混入すると、写真や動画に不要なゴミが映り込むことがあります。これを防ぐためには、電源を切った時にセンサーを保護する「センサーシールド」機能をオンに設定することが有効です。

Nikonのカメラではこの機能が売りの一つですが、驚くことに初期設定ではこの機能はオフになっています。そのため、センサーを保護し、長期間にわたってクリアな画像を保つためには、このセンサーシールド機能をオンに設定することをお勧めします。センサーの清潔を保つ上で大きな違いを生むでしょう。

著作権情報

SNSの時代になって、写真や動画のファイルに著作権情報を書き込むのは、もはや常識と言えるでしょう。オンラインで作品を共有する際、著作権情報が明記されていれば、その作品のオリジナルの作者であることが一目で分かり、無断使用や著作権侵害のリスクを減らすことができます。特にプロやアマチュアを問わず、写真家やクリエイターにとっては、自分の作品が正当に評価され、保護されるための重要なステップです。多くのカメラや編集ソフトウェアでは、簡単に著作権情報をデジタル画像に埋め込む機能が備わっており、これを利用することが推奨されます。

ビューファインダーの明るさ:手動

カメラの電子ビューファインダー(EVF)は、特に暗いシーンでの使用時に役立つ機能を持っています。例えば、暗い環境ではビューファインダーの明るさが自動で増加し、また影の部分にも詳細を表示するようになります。しかしこれには落とし穴があり、ビューファインダーが実際の写真よりも明るく表示されることがあり、これが露出判断の誤りにつながる可能性があります。

この問題に対処するための一つの方法は、ヒストグラムを確認しながら撮影することです。ヒストグラムは、写真の露出レベルを視覚的に表示し、適切な露出を判断するのに役立ちます。さらに、ビューファインダーの明るさを手動で一貫した設定にすることで、設定ミスを減らすことができます。このようにビューファインダーの明るさをコントロールすることで、暗いシーンでも正確な露出判断が可能となり、より良い写真撮影につながります。

露出補正

NikonのRAWはハイライトよりシャドウが豊富です。
シャドウのノイズは軽減できても、ハイライトの白飛びは軽減できません。

適正露出は0ではなく、最大-0.7にしてアンダーで撮影すると現像時に適正露出になりやすい特徴があります。露出差が大きいときは-1.0が適正の場合もあり得ます。

ヒストグラムを見ながら慎重に露出の検討が必要です。

4. 写真の設定

撮像範囲:FX(36×24)

FXフォーマットは、フルサイズの撮像素子を指します。広い視野と大きなセンサーサイズにより、高い画質と優れた低光量性能を実現します。

階調モード:SDR

標準の明るさの幅(ダイナミックレンジ)に対応した階調モードです。

HLGがZ8に搭載された機能の1つですが、基本的にHDR対応ディスプレイでHLGを表示することが目的と考えられます。SNSに投稿する場合には活かすことができず、基本的にRAWを補正して投稿することになるのではないかと思います。

簡易補正して活用するならHLGも選択肢ですが、ISO400〜となりダイナミックレンジはISO64より低くなるのではないかと考えています。
将来的に考えが変わる可能性があるので、ここはひとまづ従来通りでよいかと。

画質モード:RAW+JPEG

山岳写真のように複雑な光の条件下で撮影する際には、RAW+JPEGでの撮影が重要です。この方法では、JPEG画像が撮影時の色温度や明るさの参考として機能し、後でRAW画像を現像する際に本来の色や明るさを再現するのに役立ちます。

たとえば、空と山のシーンでは明るさやホワイトバランスが大きく異なるため、ズームを使って空と山をそれぞれ別々に撮影し、JPEGで色温度や明るさを記録しておくと、RAWデータの現像時に本来の色合いを思い出しやすくなります。このように撮影する際には、1枚目に全体のシーン、2枚目に空、3枚目に山といった具合に分けて撮影すると良いでしょう。また、フォーカスシフトを使用する場合は、さらに7枚程度撮影するのも有効です。

JPEGの画質は良いに越したことはありませんが、任意の設定で問題ないです。

画像サイズ設定:サイズL

JPEGの画像サイズの設定です。RAWは自動でサイズLに固定されるため関係ありません。JPEGで大きく拡大しながら現像するケースを想定するとサイズLが無難でしょうか。

RAW記録:高効率☆

「高効率☆」設定を選択することで、RAWファイルのサイズを効率良く圧縮しつつ、高い画質を保持することができます。

この設定は、特に大量の写真を撮影する場合や、ストレージスペースを節約したい時に便利です。高効率☆設定を利用することで、ファイルサイズは小さくなりますが、画質の低下は最小限に抑えられます。

作品撮りや仕事ての撮影では「ロスレス圧縮」にした方が良いですが、正直違いを見つけるのは難しいです。

撮影に慣れてきて完成イメージが浮かんでくるようになると、無闇矢鱈に撮影しなくなるため、必然的に撮影枚数は激減します。そのレベルに達したら「ロスレス圧縮」に最初からすべきだと思います。

ISO感度設定:手動

ISOを手動設定することで、無駄にISOが高くなることを防ぎます。高いISOはノイズではなく、ダイナミックレンジが減少することが大きな問題です。

明るさが一定ではない環境などの条件ではブレ防止のためオート(上限設定あり、SS最低値を1/15)にすると良いのではないでしょうか。

ホワイトバランス:5000K

オートだと適切なホワイトバランスを保つことができないため、マニュアルで設定が必要です。日中は5000Kにして、日の出日の入りの時間は適宜変更が必要です。

ピクチャーコントロール
カスタムピクチャーコントロール:NL(ニュートラル)

ニュートラル設定は、自然な色再現を目指す設定です。
ファインダーで見た景色そのままを再現できます。

RAWには影響せず、撮影時の見え方とJPEGに影響が生じます。
JPEG撮って出しする以外の用途ではニュートラルが最適解でしょう。

JPEGでしか出せないメーカー独自の色もありますので、独自の色がお好きな方はカスタマイズすると良いでしょう。RAW現像するかしないかが判断基準です。

ピクチャーコントロール(HLG):フラット

HLGを活用しないなら関係ない項目です。
一応フラットにしておいて、SDRとHLGを比較撮影するのもありだと思います。RAWにも影響するためHLGは使いませんが、HLGが最初から目的なら活用すべきです。

色空間:Adobe RGB(EIZOディスプレイを使っている場合)

RAWではなく、JEPGに関する項目です。
EIZOのAdobe RGB対応ディスプレイを持っているかどうかが判断基準です。
一般的にはsRGBにするのが最適です。

アクティブD-ライティング:オフ

一部境界が不自然になるケースがあります。
想定しない現象が生じる可能性があるためオフにすべきです。

多くの場合でうまく動作しますが、結局はリスク管理体制の問題ですね。
オートにするのも一案ではあります。

長秒時ノイズ低減:オフ

この設定は長時間露光時のノイズを軽減しますが、オフにすることで露光時間が短縮されます。
PCで処理するのでカメラで補正する必要はありません。

高感度ノイズ低減:オフ

高感度時のノイズ除去をオフにすると、画像の細部をより保持できますが、ノイズが増加する可能性もあります。PCで処理するのでカメラで無駄に時間をかけて補正する必要はありません。

ヴィネットコントロール:標準

レンズの特性による周辺光量の低下をレンズに応じて軽減します。特に開放絞り側で撮影した場合に効果的です。

これはPCで処理しても問題ありません。
そうすべきか検証する必要があります。

使用するソフトによってはRAWに影響が生じないようです。

回折補正:オン

回析(光の回折)による画像の鮮明度低下を補正します。

自動ゆがみ補正:オン

広角レンズ使用時のたる型のゆがみや望遠レンズ使用時の糸巻き型のゆがみを補正して撮影します

美肌効果:オフ

肌の質感を自然に保つために、スキンソフトニング機能をオフに設定します。JPEGのみ反映?

人物印象調整:オフ

JPEGのみ反映?かと思いますが念のためオフにしたほうがいいでしょう。

静止画フリッカー低減:オン

人工照明下での撮影時にフリッカー(ちらつき)を軽減します

高周波フリッカー低減:する

撮影モードSまたはMでシャッタースピードを1/8000~1/30に設定している場合にシャッタースピードを通常より細かいステップ幅で調整でき、フリッカー現象の影響が少ないシャッタースピードを撮影画面で確認しながら設定できます。

室内撮影するかしないかが判断基準です。

測光モード:ハイライト重点測光

ハイライト部分の白とびを軽減して撮影したい場合に適しています。

フラッシュ発光
フラッシュモード
フラッシュ調光補正

フラッシュ使う方はお好きに。
フラッシュはマニュアルで使うようしましょう。

フォーカスモード:AF-S(風景)、AF-C(ポートレート)

風景撮影では一点に焦点を合わせるAF-S、ポートレートでは動く被写体に焦点を合わせ続けるAF-Cを使用します。

風景写真では絞ってMFで過焦点距離を活用するのがベストです。

AFエリアモード:3Dトラッキング

動く被写体を追跡し、継続して焦点を合わせ続けるための高度なオートフォーカス機能です。

AF時の被写体検出設定:オート

被写体が決まっているなら、合わせた方が精度は高まるはず。

手ブレ補正:オン(撮影設定でオン・オフ両方をセット)

手振れ補正機能をオンにすることで、手ぶれによるぼやけを減少させます。
三脚使用時はオフにすると良いでしょう。

オートブラケティング:AE


必要なときに使えば良いです。

5. 動画の設定

動画記録ファイル形式:N-RAW 12-bit(NEV) N-Log

Prores RAWより圧縮率が高く有利です。

画像サイズ/フレームレート:[FX] 8256×4644 24p

8k 24FPSが通常ですが、フレームレートは被写体やスローにするときは60FPSにあげましょう。

動画の画質(N-RAW):標準

容量の節約のためです。仕事での撮影なら高画質ですね。

マイク感度:15(手動)

風切り音削減:オフ

6. カスタム設定メニュー

a12内蔵AF補助光の照射設定:オフ

d11イルミネーター点灯:オン

f2カスタムボタンの機能(撮影) Fn1:MODE、Fn2:再生

7. iカスタム画面(写真)



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