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ファカルティ講座:アンドパッド稲田さん×GCP今野

記念すべきファカルティ講座第1回目のnote掲載は、建設テック業界のユニコーンへと邁進している「アンドパッド」の稲田さん×GCP代表パートナーの今野との対談内容をお届けします!

稲田さんには直近6th batchのDay2でご登壇頂きました。
起業~PMFまでの軌跡、これから目指す姿について熱く語って頂きました。
知見録Youtubeには公開されていないオフレコの内容として、顧客の選定方法やファイナンス、組織作り、などについてもお話いただきました。

起業のきっかけ

学生時代、新卒採用事業で起業する先輩の手伝いをしていました。新卒では、世の中をもっと知りたいという思いから、事業が一番つくれそうなリクルートに入社しました。リクルートには約6年在籍。
人事と事業開発を経験しながら、副業で受託開発の仕事をしつつも、起業できるタイミングがあれば起業しようと考えていました。

なぜ建設業界だったのか

領域としては、B2Cは自分に合わないと思ったのと、せっかくやるのであれば楽天、Yahoo等インターネットの巨人に肩を並べるような会社をつくりたいと思っていたので、B2Bで考えました。リクルートで新規事業に携わっていろんな市場をみた結果、建設業界に魅力を感じていました。まずレイヤーが深い業界で、課題が大きそうだったこと。B2Bはインターネット企業が入りにくい領域でもあり、余地があるなとも思いました。

プロダクトに落ちるまで

起業してすぐは、「3年間、建設業界×デジタルで走ってみて、何も見つけられなかったら辞めよう」という気概で最初はやっていました。
とにかくプロダクトは座っても考えられません。なので、最初は建設会社の知り合いを訪ねては仕事をもらいにいき、まずは現場を見て、課題を見つけに行きました。いただいた仕事の中で、建設会社の採用サイトをつくる仕事があり、そこで「現場監督の1日」に同行しました。紙の顧客台帳をもとに行き先をメモする姿をみて、「これは効率化に課題がありそう」と思いました

また、建設現場の方との飲み会で「スマホで現場管理したい」という声もききました。これらをきっかけに、建設業界のDXは意義がありそうだと着手し始めました。

そこから、クライントを含め、業界に詳しい人へヒアリングを重ね、多くのニーズにこたえる多機能なシステムができました。ただ、これを小規模のクライアントにもっていったところ要望を満たせず、その後3回作り直して、必要な機能に絞っていきました。これが今のサービスの原型で、創業から大体2年くらい経っています。

KPIの選定

建設業界は、多重下請構造で、職人の「希少性が高いのに搾取されている」業界でした。これはIT業界のエンジニアの位置づけに似ているなと想い、戦略的にというよりかは思想的に、ANDPADを「建設現場の職人のためのプロダクト」にしたいと考えていました。そのため、売上げはテナント単位で上がるものの、KPIをユーザー(職人)ID数にしていました。
→(今野)当時、重視しているKPIを聞いたら、SaaS業界なのに、「DAUを重視している」といわれて感動しました。今の話を聞いて、立ち向かっていた課題、誰のためのプロダクトなのかがクリアだったと分かりました。

PMFを実感したのはどういう時か

コミュニケーションのトラクションを見ていました。具体的には、チャットの利用率としてDAUが増加して、「使ってもらっている」という実感を得て、それでPMFしていると思いました。
プロダクトのPMFだけではなく、グロースしないといけないのでセールスフィットも大切でした3人の営業という人的リソースの中、リリースから半年で約300社販売しました。しかも販売した会社のDAUは伸び、ARPUも伸びていたので、これは間違いないと感じました。

調達で大事にしていた考え方

シリーズBへの期間を短くすることが大事だと思っていたので、その上り方が分かっていそうな投資家に入ってもらいました。
→(今野)当時の稲田さんは、シリーズAやるときはBを考え、BやるときはCまで考えていて、常に先を見ている印象を受けました

シリーズA→B→Cと調達する上で気を付けた方がいいポイントは、一気に調達できるかというスピード感だと思います。
自分たちに足りなかったのはHRで、シリーズBを超えてもHRのキーマンがいなかったことですね。シリーズBまで走って設置しましたが、やはりシリーズAの前に設置すべきだったと思います。

→(今野歴史を語れる人材がいると望ましいので、早い段階でHRを確立させておいた方が望ましいです。また、自分以外でグロースとディフェンスのリーダーがいるのが望ましいと思います。

今後の事業展開をどう考えているか

「いかにユニークな会社になれるか」に尽きると考えています。
カテゴリーリーダー(建築×デジタル)として、世界でも圧倒的にナレッジが溜まる会社になりたいんです。
そのためには、業界の課題にしっかり向き合うこと。「誰もスマホなんて使わない」と言われていた中で、いまでも年間5~6千回の顧客説明会をやったりして、「ほらできるでしょ」という世界を作ってきました。
あとはタイミング(社会の変遷に合わせる)も大事です。
→(今野)「〇×〇の領域で1番になるという」というのは考え直せる余地のある企業がたくさんあると思います。業界課題に対して解を見出す視点で考えてみるといいと思います。

自身の成長のために努力してきたこと

(今野)一次情報を稲田さん自身が一番取りに行っているところがすごいと思ってます。一番現場に行っている印象があります。

(稲田さん)いまだに、執行役員の中でもお客さんに会う頻度は多いですね
実はセールスフォースのマーク・ベニオフが好きで、彼も社長だけど未だにセールスしまくっている話を知ったんです。なので、自分もお客さんとたくさん面談するようにしています。

また、経営については、自分より優れていると思った経営者の話を率先して聞きに行くようにしています。自分たちがいるステージの次のステージにいる経営者の話を聞き、次のステージにいくための視座をどうやったら養えるのかということをヒアリングするようにしています。

今後の意気込み

起業家には、次のステージにいくために乗り越えなくていけない壁というのが常にあると思うんです。アンドパッドも、今はシリーズDにいて、次はユニコーンというステージを目指しているわけですが、経営サイドでは、ユニコーンになるには何が必要で何が足りないかという議論をずっとしています。そうやってハングリーに挑戦した矢先に、経営チームの視座が上がったり、会社の規模が拡大したりするんだと思います。
自分たちもユニコーンへの道の過程にいます。常に現状に満足せず、先を見据えて一緒に頑張って行きましょう!

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稲田さんの行動力の高さ、現状に満足せずに挑戦を続けるグリーディーな姿勢に圧巻された時間でした!

本対談の詳細や、起業家からの質疑応答も観たい!という方は以下の「知見録」でご視聴頂けます。質疑応答は毎回とても盛り上がり、登壇頂いている先輩起業家も一つ一つ丁寧に回答して下さっています!

こんな感じでG-STARTUPのファカルティ講座の内容を今後も複数回に分けてお届けします!noteの内容&書き方は皆さんからのFBを受けながらブラッシュアップしていきたいので、noteを読んだ感想や、G-STARTUPのこんなことが知りたい!などコメントも大歓迎です。
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