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2023年10月前半 読んだ見た感想まとめ

最近はマンガを中心のあれこれと読み返したり、新しく読んだり、大体同時並行で読んだり見たりしてます。その中から、言語化したいものをピックアップ。
あと、久しぶりに活字をまとめて読んだのがトピックスです。


デザインのミカタ

著者のTwitterでアカウントはたまに見ていた。言語化と3ステップ程度にまとめるのが非常に上手な印象。
青山ブックセンターで開催されていた発売記念の展示会に友人と行き、購入。展示の内容は、ブックセンター内に商品として陳列されている本の表紙を見ながら、音声ガイドでどこに着目していくかを解説していく内容で、30分程度でも十分面白い内容だった。タイトルともマッチングしてたのが好き。

本書はすでにあるデザインを分解し、どこにどの順で着目すると何が見えてくるかを整理することを目的とした解説本。
個人的には図形と色に対する認識が浅かったので勉強になった。手癖でやっているといつも同じ感じになってしまうので、巻末に収録された表現の索引が役に立つかもしれない。


遅いインターネット

たぶん評論集。宇野常寛の本は確か大昔に「ゼロ年代の想像力」を斜めに読んだ。当時、講演会に連れてかれた気がする。

2020年出版の本であり、まだ出だしの部分なので、2020年TOKYOオリンピックに未来への構想がないことを嘆いている。この頃はこんな閉塞感が強い世相だったかなと思っていたが、首相銃撃事件は2022年と結構最近だったことに気付いた。
読むのが遅すぎて読み切れない気がする。


息吹

2冊しかないテッド・チャンのSF短編小説集。
大事に積読していたが、ついに読み終わってしまった。

感情を持った生物として作られたAIの育成と人間模様を描いた「ソフトウェアオブジェクトのライフサイクル」がやはり圧倒的に面白くて鮮度がいい。あと、テクノロジーの発達によって人が常に自分の視界を記録し続けて、曖昧な記憶がなくなっていく世界を描いた「偽りのない事実、偽りのない気持ち」も刺さった。私は正確に記憶することが苦手で、いつも自分の記憶と話半分で付き合っており、正確なところを求められるときは必ず検索している質なので、曖昧な記憶がなくなる世界は福音であり、恐怖であり、未知だなと思った。
「オムファロス」の神による天地創造が科学的に証明されている世界観も面白かった。

テッド・チャンは未知の領域に踏み出した人間に、とりあえずでも何でもいいから前を向かせて終わるところが個人的に好き。
次は10年後か~。楽しみだな。


マンガ

推しの子

今さら読み始めた。現在3巻。
アイドルものと見せかけて実はサスペンス、という前評判だけは知っていた。アニメを見ようかと思ったが、最近アニメを見るタイミングがないので、せっかくなので原作で読み始めた。

全体的に展開が早く、締まりがあって面白い。アイドル×転生×サスペンスと流行りものにひとひねり加わった設定がすでに面白いのが強い。男女ダブル主人公約1巻ごとに編が切り替わるテンポの良さ大人が読んでも楽しい専門知識も含めて無駄なく構成できるよう計算され尽くしている印象を受けた。
復讐という根っこの設定や刺激的な展開の連続だが、近年のWEB発マンガによくある印象の露悪的すぎる演出・キャラクターや後味の悪さが控えめなのも個人的に好印象。1巻目の刺激部分は、ある意味破壊的で、でもそこに心の底で憧れずにはいられなくなってしまいそうなアイの生き様そのもので、ロックスターみたいにとても魅力的でその後の説得力として効いている。
その後も、アイがキーワードにしていた「嘘」が上手く調理されて繰り返し出てくるのも良い。

本当によくできたマンガだなと思う。

(追記)
最新刊の12巻まで読みました。
2.5次元舞台の話以降、だいぶ展開がダークになっていて最初の方に感じた良さは薄れてしまったかも。ただ、復讐ものとしては真っ当な筋になってきたなとは思う。中国市場なども狙ってるんだろうか。
とにかく有馬かなに頑張ってほしい。

となりの百怪見聞録

マンガ家の綿貫さんは「師匠シリーズ」書籍化のときに表紙を描かれた方。繊細で柔らかいけど、骨太な印象の絵柄が心地いい。古き隣人との相性もいい。

本作は怪異が大好きな半分妖怪みたいなじいさんとそれに振り回される堅物の青年が不思議な怪異に巻き込まれていくお話。いや~わかる。そういうの好き。
怪異は毎回謎をひとつ抱えているがその答えがひょろっと、視界から外れたところから刺さってくる感覚のお話が多くて気持ちいい。


ドキュメンタリー

OSO18(NHK)

7月に駆除されたことが公表され、Twitter(X)でも話題になった、牛を襲いまくった怪物的なヒグマ駆除にまつわるドキュメンタリー。

既に処分されてしまったたい肥の山の中から番組スタッフがOSO18の骨を探し出し、生態分析をかけるところが見どころだった。
鹿が増えすぎて行政が駆除を推し進めるも、量が多すぎるせいかハンターが死体を山に放置してしまうという問題が山梨で起きているという話を最近また聞きしたが、北海道でも同じことが起きているとは知らなかった。
本来草食がメインのヒグマが、人間が放置した肉と人間が切り開いた牧草地に放たれる牛でヒグマが肉食化してしまうことの問題と影響、そのいびつさを丁寧に追っており、よくできた番組だった。

個人的に、動物とはいえテレビで死体や肉の解体のシーンをバリバリ映すようになったんだなと思った。悪いことではない気がする。


なかなかポケモンのDLCが進みません。
見に行きたい映画も上映中のもので4本、アマプラで3本ほどありますが、友人と肉食いに行く約束をしてしまいました。
作らなければいけないものもある。イラレの勉強もしてみたい。描きたい絵も溜まっていく一方。ゆっくり月末のライブの準備と予習もしなければ。ゆっくり文章も書きたい。

タスクリストは伸びていくよ、どこまでも。
今日も地道に楽しく消化していきます。

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