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週刊小売業界ニュース|2023/12/11週

2023/12/11週(12/9-12/15)にピックアップした小売業界ニュースをお届けします。今週のおさらいにぜひどうぞ!


「買う」に「楽しい体験」をプラス ユニクロ、心斎橋で仕掛けるリアル店舗戦略 - 産経ニュース

ユニクロは大阪の心斎橋筋に、街並みを再現した独特の店舗をオープン。オンライン通販増加の中、来店体験に力を入れ、地域色豊かな店舗作りで注目。大阪弁や地元企業とのコラボ商品で、ユニークな空間を提供し、観光客に人気。店舗はブランド体験の場として重要。

担当者による要約

ユニクロといえば、日用衣類の購入を目的に商圏の住民が訪れるというイメージですが、大阪 心斎橋という立地を活かした、関西弁などの地域資源を活かすことで、訪日観光客をターゲット顧客として狙うことができます。

多店舗展開において、画一的な店舗デザインによるブランド力の強化が今日においても有効である一方、各店舗がもつ客層や地域資源を活用したブランド戦略も、検討価値が高いと言えます。

広告をやめると売上やシェアはどれだけ減る? 急落と安定の条件:日経クロストレンド

海外の調査によれば、広告を行わないことによる売上への影響として、長期的には広告費の削減より機会損失した売上のほうが大きくなることがわかった。小さなブランドが広告をやめた場合の影響が最も大きい。「売上やシェアが下がってきたら広告すればいい」ではない。広告をしておかないとシェアを維持することすら困難になる。

担当者による要約

広告の成果が可視化されやすくなった現代、費用対効果が"出ていない"と判断された広告は出稿を停止したり、別の広告媒体に切り替えるなどの動きが目立つようになっています。

しかし、この記事はそこに一石を投じる記事と言えるのではないでしょうか。広告はその場で買ってもらう意味以外にも後々そのプロダクトを想起させる意味を持つことが記事内で語られています。
そのため、短期的な指標のみで成果が"出ていない"と判断するのは場合によっては今ある売上すら失う可能性を秘めているといえるかもしれません。
皆さんが広告をクリックしたときも、その時は買わずに、後ほど思い出して買う場合や、何度も何度も広告をクリックした上で買うケースも多いのではないでしょうか。

Google広告では、広告をクリックした人がそのセッションで商品買わなかったとしても、一定期間その人を追跡して購買が起きたかをチェックしています。
データを見る際は、そのデータをそのまま鵜呑みにするのではなく「今何が起きているのか」をきちんと推測しながら確認する必要があると考えています。

タイ「大麻成分」飲料注意報...コンビニで簡単に購入できる

タイで大麻が合法化された中、現地の大型マートやコンビニで大麻成分が含まれた飲み物などが販売されていることが分かった。特に該当製品はハングルステッカーが付いているうえ、まるで国内製品(焼酎)と似ており、勘違いしやすく製品成分を慎重に調べるなど、さらに格別な注意が求められる。

担当者による要約

アジアで初めて実質的な大麻の合法化(自由化)を実現したタイですが、新しい商品ラインナップに消費者が戸惑っているようです。
パッケージをはじめ人気商品の意匠を近似させる販促施策は昔から存在しますが、今回のように、消費者が望まない影響を自衛するための周知が求められるケースでは、売り手側にも節度が求められると言えます。

日本でも2022年に大麻規制検討委員会が立ち上がり、国際的な大麻消費のニーズを図り、法改正の検討が進められています。
ファーストペンギンとなったタイ市場の、今後の動向に注目です。

Pinterest が体型検索機能をテスト | Retail Dive

Pinterest は、ユーザーが体型に基づいて検索できる機能を試験的に導入しました。この機能では、体型をベースにファッションを検索できます。体型の種類を拡張する方法として、形状やサイズを画像識別するAIを使用する計画を発表しました。

担当者による要約

ファッションショーでプラスサイズモデルが起用されたり、大手ブランドがマタニティ服をリリースしたりするなど、ファッション業界では顧客層セグメントの多様化がうかがえます。
そんな流れに呼応するように、画像・動画による購買喚起を得意とするPinterestが、ユーザの体型に沿った商品検索を可能にする機能を追加しました。

画像認識AIがビジネスに活用される場面が加速度的に増えています。
これまではセルフレジやOCRなど、モノを対象とした識別が目立っていましたが、今回のPinterestのように、ヒトの識別による商品・購買体験の価値向上、というAI活用の動きも加速していきそうですね。

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