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お金から自由になる。 

お金から自由になるという事は、お金の心配をしたり、お金のことで不安に思う事がない状態のことをいう。

お金のことが心配という状態から脱するには、たくさんお金を稼がなくてはならない。ほとんどの人がそう思いがちだ。
実はたくさんお金を稼いでも、そんなにお金から自由になった感じがしない。いつ何が起こるかわからない気がして、今の生活を維持するために、もっともっと稼がなければいけないような気がしてきてしまう。

お金から自由になるという事はどういう事か。
それはお金がいくらあって、どれくらい使えるかを正確に知ることであると私は考えている。

稼いでも稼いでも

稼いでも稼いでも、しっかり仕事をしていてもお金の不安に駆られているという人はいないだろうか。

お金をたくさん稼ぎさえすれば、お金の心配や不安から解放されると思いがちだが実は違う。

お金をしっかり稼いでいる人ほど、なぜかこの不安から抜け出せない。

ある日会社の会計システムを更新しながら気づいたのだ。
今月は少し売上が少なかった…少しだけ減った数字が何かそれ以上の意味を持っていそうで、不安になる。このままどんどん売上が減ってしまったら…と焦燥感を感じる。いやいや、そんなことはない。だってこんなに努力しているのだから。
そんな風に思いながら、売上の小さな上下に一喜一憂し、がむしゃらに仕事を頑張るのだ。

しかし、そうやって計算を進めていくうちに、ある事に気づいたのだ。
実は今、いくら使えるのかわからないことに。

今使えることを正確にリアルタイムで知っている人は少ない。

毎日の生活費の予算は決めている人は多いだろう。
今日は1000円の予算だったけど800円しか使わなかった。明日は1200円使える。明後日は…?

実はお金を使いすぎてしまっていて、足りなくなってしまっているがいくら足りないのか即答できる人はほとんどいないだろう。

とにかく、細かくリアルタイムに使えるお金を把握している人はほぼいない。

財布の中を確認し、預金をスマホで確認する。
複数ある電子マネーの残金は?
大体の人は、あとこのくらい使えるな~とざっくり計算している。

では、1年間にあといくら使えるか把握しているだろうか。
5年間では、10年間では?

家計簿をつけているよ。という人も将来いくらお金を持っていて、このままの生活をどれくらい続けられるかまで計算している人はなかなかいない。せいぜい、その月が赤字なのか黒字なのか程度だ。

今持っているお金を正確に計算し、いくら使えるか、将来お金はいくら持っている予定なのか。を知ると意外とお金の不安は解消される。
お金を冷静に数字として見ることができるようになる。

しかしお金の計算は、そこそこ難しい。計算を進めていくと自然とお金についての疑問があれこれと浮かんでくるはずだ。

ファイナンシャルプランナーの手を借りるのも一つなのだが、それだと自分の理解が深まらない可能性もある。
まずは一度自分のお金を将来にわたり計算してみてほしい。

どうしてお金に対して言いようのない不安を感じるのか。
それは、わからない事がたくさんあるからだと気づくはずだ。

お金を理解する

計算をしていくと、どういう仕組みでもらえたり、引かれたりするかわからないものが出てくる。

税金や社会保障費はその最たるもので、どの金額に課税されたり、どのようなフローで決定され、何%引かれているかなんて正確に知っている人はほぼいない。
今年の予定納税額をそらで言える人はほとんどいないと言っても過言ではないだろう。

会社からもらえている手当も、どうやったら増えるのか減るのか。
会社が自分の何を評価して、何を評価せず、お金を払っているのか。

お金を理解すると、不安は消え、自分が何をどうすべきか見えてくる。
今まで意識していなかった【使えるお金】が見えてくるのだ。


マジで今、お金のない人はどうするのか

お金が無く生活にも困るようなときは、不安ではなくあの手この手でなんとかお金を手に入れようと焦燥感に駆られ、心臓の鼓動は高鳴り、とにかく何とかしなければと空回りする。

手元のお金がゼロになっていく感覚は、非常にスリリングだ。

しかし、あなたがもし五体満足で、元気で健康な体を持っているのであれば全く心配する必要がないよ。とは伝えておきたい。

お金のない人たちを助けてくれるサービスは生活保護以外にもたくさんあって、贅沢はできないが生きていく分には全く問題がない。

お金がない事の何が問題かというと、限られたお金の中で満足度を高く維持してお金を効率よく使うには、きちんと手元資金を計算できなければいけないのだ。

少ないお金で生活することは難易度が高いゲームだ。
つまり、少ないお金で生活することができる人はお金に困らない。

もしあなたが今、すごく貧乏でお金がないと感じるのであれば、その少ないお金でいかに自分の満足度を上げられ、将来にわたってお金を運用できるか、真剣に勉強したり考えたりしてほしい。

お金がないと、お金を稼ぐという事にとらわれがちだが、今自分の持っているお金の量を理解し、まずは自分を満足させられることができれば、次のステップが自ずと見えてくる。

生きるか死ぬかの選択になるほどお金が無いという状況から脱するためには、行政があるが、行政はあなたはこの条件をクリアしているので、いくらもらえますよ。とは言ってくれない。ルールブックを探して開いて理解して、申告する必要がある。

きちんと調べると実にいろいろな補助金があり、あなたを助けてくれるが、そもそもそんな調査力があるのであれば補助金のお世話にはなっていないというわけだ。

行政の世話になることも自力でできない場合、それらを助けてくれる人たちもいるわけだが、そういう人たちに食い物にされてしまったりもする。世知辛い話だ。

しかし、本当に運が悪い時もあるので、行政にアクセスすることを恥ずかしいと思わず、ためらわずアクセスして欲しいと思う。

この終わっている日本では、お金が無くなっても死なない。

日本人は口々に日本は終わったと嬉しそうに言い続けている。
もはや、「日本終わった」エンタメである。

そんな終わっている日本であるが、現在においては、少なくともお金の有無が直接的な生死に関係しないようにシステム化されている。

お金が無くて死ぬ場合は、個人の問題になっているのだ。

すでに生きるという面では、お金からの自由を手に入れているはずの日本人だが、全然幸せそうではない。
さらに、お金をたくさん稼いで成功しているはずの人たちも、なんだか幸せそうではないのだ。

生物として命題ともいえるべき問題を解決した日本。
しかし全く幸せそうではない。

日本終わっている、国がダメだ。という時はとても嬉しそうである。


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