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政治家が劣化したのは何故か?

最近の裏金問題に端を発した政治家の言動を見るにつけて本当に政治家が劣化してしまったなあと思ってしまいます。国民の一員としての責任はあるはずなので少し考えてみたいと思います。

岸田首相の行動から見る日本の政治

岸田首相というのは、ある意味日本が米国の属国であるということをはっきり国民に知らせるという意味では、これ程わかりやすい行動をする首相も珍しいと思います。バイデン政権に対する聞く力が存分に発揮されていますね。

第二次大戦後の歴代の総理大臣は、多かれ少なかれ米国の意向に則って行動しており、そこから外れ独自外交をやろうとした田中角栄は米国に嵌められ失脚したこともあり、田中首相以降はますます米国の意向を忖度するようになっていますが、それでも面従腹背的なところはあったと思うのですが、岸田首相はそこも全くないように見えます。

私たちはなぜここに至ったのか

先日、ジャーナリストのタッカー・カールソンのプーチン大統領へのインタビューが公開され話題を呼んでいましたが、その中で特に印象的だったのは、プーチンが862年のロシアの誕生から自国の歴史を語り、その中でロシアとウクライナの関係性をロシア側からの認識として歴史的に説明し、なぜウクライナに侵攻したのかを語っているところです。

一部では、ここまで自国の歴史のことを雄弁にメモもなく語れる国のリーダーがほとんどいないという賞賛もありますが、そういう一面はあるかもしれません。しかし彼が自国の歴史を雄弁に語れるのは、彼が独裁者であり、ある意味、皇帝的な存在だからとも言えると思います。それは皇帝というものの権威は、その皇帝が支配している帝国という基盤があってのことなので、その帝国をいかに統治し、どうすれば繁栄するかを考えるのは皇帝にとって当然のことだからです。それが皇帝のキャラによって善政のこともあれば悪政のこともあるというだけのことです。

第二次大戦までの西欧各国も帝国主義的であったので、その国の大統領や首相は同じように国家を代表して戦っていたわけで、国家がなくなれば自分たちの地位も危ないということで、その歴史的な正統性を少なからず認識していたはずです。それが西欧諸国の首脳からも失われているように見えるのは、自分の利権が優先で国家というのはそのための道具であると見ている人ばかりになってしまったということなのでしょう。国家を守るという栄誉よりも金銭的な報酬というわけです。ある意味、冷戦終結後は大きな戦争もなく平和であったことの代償なのかもしれません。

独立国としての日本から属国としての日本へ

日本が国家としての体裁を整えたのがはっきりいつなのかよくわかりませんが、それなりに統一国家としての体裁を整えて以降、何度か危機を迎えています。まず白村江の戦いであり、この時の敗北により唐の影響を強く受けるようになって必死で唐のシステムを取り入れたりして何とか独立を保ちます。次は鎌倉時代の元寇であり、こちらは鎌倉武士の活躍もあり撃退しますが、鎌倉幕府も弱体化し、結果、室町幕府の時代への転換となります。次はポルトガルによる侵略ですが、その先兵として送られたイエズス会による侵略がありましたが、日本人がキリシタン大名によって奴隷として売られているのに激怒した豊臣秀吉により、キリスト教の禁止、そしてイエズス会の拠点があった朝鮮まで出兵してポルトガルによる植民地化を逃れます。戦国時代は日本は世界最大の鉄砲生産国になっていて、武力によって独立を保ったと言えます。江戸時代はこの武力を背景に鎖国を続けられたということです。

幕末の黒船来航による、開国から明治維新にかけては、泥沼の内戦になることなく、幕府が大政奉還したことにより内戦の混乱から外国に支配されることを逃れました。その後の脅威はロシアの南下によるものでしたが、これも日露戦争の勝利により、ロシアの脅威を退けました。ここら辺りまでは列強によって支配されるのではないかという危機意識が少なくとも政治家たちには共有されていたのでしょう。

そんな危機意識が徐々に薄れてくるのが大正デモクラシーの頃からと言われています。そして日中戦争の前には、国内は3つの勢力に分かれていたようです。1つ目は米国の支配化のもとで主導権を握ろうとしていたグループ(近衛文麿など)、2つ目はソ連の支配下に入ることも厭わない共産主義者のグループ、3つ目はあくまで日本の独立を保とうというグループです。結局1つ目のグループが勝ち(近衛の意図通りにはなりませんでしたが)日本は米国の属国化したわけです。

属国化によって、教育は米国の意向に忖度できる者のみが生き残り、WGIPや3S政策によって、日本国民は、第二次大戦は日本人が全て悪かったのだということを刷り込まれ、戦前を全て否定し、また政治への関心をどんどん失くしていきます。その結果の政治家と政治の劣化です。国民の中のある一定の数の人が国家の行く先を憂え、それを政策として実行してくれそうな政治家を選んで少しづつ変えていくしかないんですが、それまでに売国奴のような政治家たちによって日本がボロボロにならないようにしないといけないですね。

米国は変わるのか?

日本が属国から抜け出せるかどうかは、米国の政治がどうなるかにも大きくかかわってきます。今回の大統領選挙が民主党バイデン、共和党トランプの戦いになったことにうんざりしている米国民も多いと聞きます。そもそも大統領選挙の予備選挙を戦うには日本の比ではない莫大な資金が必要で、大金持ちでもなければメガドナーと言われる大富豪の意向によって候補者が決まってしまうからでしょう。

今度の大統領選挙ではトランプが勝ちそうですが、民主党のやっていることを見るたびにこんなバカなことをやる連中に投票するとかあり得ないと思ったりするのでそうなるわなという感じです。例えば、不法移民を大量に入国させ、月15万あげて、ホテルに無料で泊めるとか(ベネズエラのギャング連中が沢山来ているそう)、違法薬物を合法化するとか(ゾンビのような中毒患者が増え、死者も急増になっているそう)、スーパーやドラッグストアなど小売店で10万位の万引きは軽犯罪でほとんど逮捕されないとか、それで店を閉めたら人種差別で訴えられるとか、民主党の政策って狂ってるとしか思えないですね。尤もここまであからさまに米国内をぶっ壊そうとしている何かの意図がその裏にはあるのかもしれません。

まあ米国国内のことはとりあえずおいておいて、トランプが大統領になった場合、ネオ・モンロー主義者というか、アメリカ・ファーストな人なので、在日米軍撤退を含め、日本にとっては自立を求められると思うので、ある意味日本の政治が変わる良い機会になるかもしれません。まあ今の政治家たちだと米国に縋り付こうとするかもしれませんが、この機会を何とか活かしてもらいたいものです。

トランプ政権時の中東外交では、アブラハム合意によってある程度の安定を保てていたので、イスラエルの暴走を抑えてくれないかということは切に願わざるを得ません。結局、属国である日本がイスラエルとハマスの紛争に何かできるわけではないという残念な現状なのですから。


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