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細長い凹みのリペアには「クリースタブ」


今回はクォーターパネルの縦長な凹みのリペアです。


上から下まで約30センチ。

このような細長い凹みを「クリースデント」といいます。

その約30センチの凹みとは別に、さらに下側のプレスラインにも縦5センチの凹みがありました。


KECO デッドセンタークリースタブ ブルー


このような細長い凹みの引き出しに使用するのが「クリースタブ」です。


「クリースタブ」はたくさんのメーカーからさまざまな種類が出てますね。

その中で僕が使っているのは

・KECO デッドセンタークリースタブ アイス
・KECO デッドセンタークリースタブ ブルー
・Dent Reaper デッドセンターパープルクリースヘックスタブ

凹みの形状に合わせて使っていますが、今のところクリースタブはこの3種類で間に合っています。

上がアイス、下がブルー、右3つがパープル


特にKECO デッドセンタークリースタブは形状の設定が細かくて、しかも少し曲りのある「カーブタブ」などもありますので使い勝手がいいですね。

アイスとブルーの違いは硬さで(アイスが硬、ブルーが柔)、凹みの引き出し具合を見ながら使い分けています。

Dent Reaper デッドセンターパープルクリースヘックスタブは、より強く引き出したい時に使っています。




完成でこんな感じ。



お次は下側プレスライン5センチの凹み。



まずはDent Reaper ファットシャフトゴールドヘックスタブを使ってみます。

このタブはまだ使い込んでいませんので特性を掴んでいませんが

シャフトが太いのでタブの耐久性が高そうなのと、接着力は強い感じですね。

中心を引き出したかったので、このタブを選択してそれなりに引き出せましたが

物足りなかったので凹み全体を覆うようなクリースタブに変えます。


Dent Reaper デッドセンターパープルクリースヘックスタブ


プレスライン上で少し強めの凹みでしたが、引き出せました。

とはいえ、こっからポンチでならして「ハイ、終了〜」とはいきません。

引き出しすぎた高い部分を叩きならしても、それだけでキレイになるわけではありませんので何度か引き出しては叩いてを繰り返します。

そしてブレンディングハンマーやポンチで全体のバランスを整えます。




今回、タブ以外で使用したツールは


上から
・スライドハンマー
・ブレンディングハンマー
・ハンマーにつけたポンチのチップ
(離れたところからポンチングしたい時に使います)
・ポンチ2本
・エタノール(百均のスプレーボトルに入れて使っています)
・スクレーパー(モノタロウで買ったウエイトリムーバー)

※ 写真には無いけど(忘れた😅)ポンチを叩くのに使う樹脂製のハンマー



それとグルー(使い古しのいろんなグルーを混ぜたやつ)

以前に撮った写真ですので、今回このタブは使っていません



あとデントライト

マキタの充電池を使うタイプ




今回の細長い凹みに対しては「クリースタブ」が有効です。

KECOやDent Reaperはメーカー品ですので高価ではありますが

いろんな形やサイズが揃っていますので、さまざまな凹みに対応できます。

ですが今回のように芯のある塑性変形の凹みになってきますと、ただ引き出すだけでは芯を出し切れません。

塑性部分をしっかりとポンチングして凹みの芯を出しやすくする必要があります。

そしてそれなりの仕上がりを目指すのであれば、デントライトと練習が必須になってきます。



以上、ありがとうございました。




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