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【勝手な詩】 静寂の讃歌

何にもしたくない、空はカラスが飛ぶ、
何にもしたくない、時は逆巻く波。
鏡の中で笑うは我が双子の顔、
彼は動くが、我は止まる。

何にもしたくない、雲は形を変え、
何にもしたくない、影は踊る。
ポケットの中の穴から逃げる風、
それでも世界は回り続ける。

何にもしたくない、部屋の隅で、
何にもしたくない、壁に話しかける。
無言の対話、静かなる叫び、
存在の確かさだけが、ひっそりと響く。

何にもしたくない、と唱え続ける。
何にもしない自由を、ただ愛でる。
昼下がりの影に溶けるように、
何もかもが、ただ流れてゆく。

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