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NVCを使ったフィードバック・ループ

フィードバック・ループとは、プロセスにおいて情報が循環する仕組みのことです。グループの中で自分の振る舞いがどんな影響を与えているか知ることは、それに基づいて、何かを調整し、改善し、より多くのニーズを満たし合う関係へと成長していく機会となり得ます。フィードバック・ループは、組織や個人の成長、学習、改善を促進するために重要です。

フィードバック・ループの種類

  1. ポジティブ・フィードバック(正のフィードバック):誰かの言動によって満たされたニーズを明示的に伝えることで、その関係性をより良い方向へと成長させるフィードバックです。うまく行っていることを共有することがモチベーションを高め、さらに良い成果を生む良い循環が起こります。

  2. ネガティブ・フィードバック(負のフィードバック): 誰かの言動によって満たされなかったニーズを明示的に伝えることによって、その言動を別の方法に変えていくことで、安定をもたらすフィードバック。温度が高くなりすぎても低すぎても不快ですよね。なので温度調節機能が設定温度をしながらお互いにとっての快適さを維持するようなものです。

NVCを取り入れたフィードバック・ループのプロセス

ネガティブ・フィードバックを伝えるのは、お互いの関係がぎくしゃくしてしまうリスクもあります。相手を傷つけてしまうことや、怒らせてしまう心配や誤解される恐れもいなめません。そんなとき、NVC(非暴力コミュニケーション)の要素を加えることで、フィードバックの質を向上させ、より効果的なコミュニケーションを促進することができます。以下にNVCの観察、感情、ニーズ、リクエストの要素を組み込んだフィードバック・ループのプロセスを紹介します。

フィードバック・ループの各ステップにNVCを組み込む

  1. 観察 (Observation): 状況や行動を客観的に観察する。
    「最近のプロジェクトの進行状況を見たところ、タスクの完了が予定よりも2週間遅れています。」

  2.  感情(Feeling): 自分の感情を特定する。
    「その状況を見て、私は心配になりました。」

  3. ニーズ(Needs): ニーズを明確にする。
    「私は、プロジェクトがスムーズに進み、チーム全員がストレスなく働けることを望んでいます。」(流れ、健全さ)

  4. リクエスト(Request): ニーズを満たすための具体的な提案をする。
    「次のミーティングまでにタスクの進捗を確認し、どのように調整できるか一緒に考えてもらえませんか?」

  5. フィードバック (Observation, Feeling, Needs, Request): フィードバックを提供し、改善策を提案する。NVCのすべての要素を使用する。
    「最近のプロジェクトの進行状況を見たところ、タスクの完了が予定よりも2週間遅れています。それを見て、私は心配になりました。私は、プロジェクトがスムーズに進み、チーム全員がストレスなく働けることを望んでいます。次のミーティングまでにタスクの進捗を確認し、どのように調整できるか一緒に考えてもらえませんか?」

まとめ

NVCを取り入れたフィードバック・ループは、単なる結果の評価だけでなく、感情やニーズを尊重し、具体的なリクエストを行うことで、より効果的で建設的なフィードバックを実現します。これにより、フィードバックを受ける側も積極的に改善に取り組みやすくなり、全体のコミュニケーションが向上します。

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