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Around The Lives By The Sea #6

 音楽ライターの小熊さんが書いてくれた僕のアルバムに関する記事が話題になっています。アルバムに付属する「後藤正文を巡るアーティスト相関図」の制作秘話だけでなはく、僕のこれまでのキャリアと小熊さんの歩みが交差するところなども書かれていて嬉しかったです。

  アルバムに相関図を入れたいなという思いは、R+R=NOWというグループのライブを見に行って、素敵な相関図を手に入れたところから始まります。

 音楽ライターの柳樂さん(相関図の裏面のライナーノーツを書いてくれています。どっちも性格的には表面ですが)のTweetで紹介されている人物相関図は、JAZZのスーパーグループの関係性をシンプルに表していて、いろいろなプレイヤーと作品をディグることができるうえに、イラストが可愛くて素敵ですよね。誰かの誘いでライブに来た人に、いろいろな音楽と出会うきっかけを与えるような作りで、「これいいなぁ」と思いました。

 CDやレコードなどのモノは手に取る意味が欲しいですよね。かと言って、たくさん売ればいいわけではないので、特典というよりは、作品の一部として読んだり愛でたりするものがいい。

 そう考えて、まずは相関図、そして、このアルバムを理解する上で必要なテキストがついているのが理想だなと思いました。僕が「読み物好き」というところもあります。

 ライナーノーツのための対話をインタビュー形式で記事にしたものがこちらになります。ここまで音楽の話をしたのは久しぶりで(歌詞や活動精神、社会の話になることは多いのですが)とても楽しかったです。

 こういう音楽にまつわる交わりにも、『Lives By The Sea』のフィーリングが溢れ出ているなと思います。ゆるいし、一瞬かもしれない、けれども温かくて確かな交わりが音楽を介してあること。それは参加してくれたミュージシャンとも同じことだと思います。そこに、「この世は生きるに値する」と僕が思う美しさがある。

 アルバムには全曲の歌詞と、歌詞の英訳がついています。英語はユニバーサルな言語で、日本語では省略できるところ(主語など)を厳密に書かないといけないことが多くて、大変でした。一度、英語に訳しておくと、他の言語に再翻訳されるときに便利ですよね。日本語ならではの曖昧さが、いい意味で取り除かれているので。

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 悲しいかな、CDやレコードが店頭のいいところに並ぶ期間は短いです。手に取ってくださる方が増えることを願っています。