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映画『ジョン・エフ・ドノヴァンの死と生』

STORY
2006年、ニューヨーク。人気俳優のジョン・F・ドノヴァン(キット・ハリントン)が29歳の若さでこの世を去った。
自殺か事故か、あるいは事件か。謎の真相の鍵を握るのは、一人の少年だった。それから10年の歳月が過ぎ、ドノヴァンと当時11歳の少年だったルパート・ターナー(ジェイコブ・トレンブイ)の“秘密の文通”が一冊の本として出版される。
今では注目の新進俳優となったルパートが、100通以上の手紙の公開に踏み切ったのだ。さらにルパートは、著名なジャーナリストの取材を受け、すべてを明かすと宣言するのだが──。

豪華キャストの最高峰の演技×圧倒的な映像美。ドラン自身が集大成と語る、“人生の真実”を描いた愛の物語。2009年。19歳の才能に世界は一瞬で魂を奪われた。その後『Mommy/マミー』でカンヌ国際映画祭審査委員賞を受賞し、前作『たかが世界の終わり』でカンヌ国際映画祭グランプリに輝いた。そして今、グザヴィエ ・ドラン初英語監督作品を誕生させた。着想から10年の時を経て挑んだ本作は、8歳だったドランが当時『タイタニック』に出ていたレオナルド・ディカプリオにファンレターを書いたという自身の思い出をヒントに描かれる、スターと少年の物語だ。幼少期のドラン自身がモデルになった少年ルパートには、『ルーム』で絶賛された天才子役ジェイコブ・トレンブレイ。彼が憧れる俳優ジョンに、TVシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」のキット・ハリントン。脇を固めるのはナタリー・ポートマン、スーザン・サランドン、キャシー・ベイツら豪華オスカー女優たち。さらにアデル、ザ・ヴァーヴの音楽、ほとばしる感情に揺れる映像で、美しきスターの光と影に迫る。デビューから一貫して描き続けてきた「母と息子」というテーマにおける集大成だと監督自身が語る最新作が遂に幕を上げる。


大好きなドラン監督の作品とあって鑑賞しました。
この監督の作品はほぼ観ており、特に『わたしはロランス』が大好きです。

「私はロランス」2012公開


そして、人生で一番ハマりにハマったTVシリーズの『ゲーム・オブ・スローンズ』!!


8シーズンの超大作!!


ジョン・スノウ役のキット・ハリントンがジョン・F・ドノヴァン役をするなんて!!

ジョン・スノウ役のキット・ハリントン


「愛より 金より 名声より 真実が欲しい」 ヘンリー・デイヴィッド・ソロー

この言葉から物語は始まります。

2006年のNY、一人の女性がアパートにジョン(キット・ハリントン)を訪ねます。
場面は変わり、カフェにいる母親と息子(ルパート)。そこで知らされるジョンの死。

続いて2017年のプラハに場面は変わり、大人になったルパートと記者のインタビューが始まります。

『愛する母の思い出に』と書かれた一冊の本をもとに。。。

ここでアデルのRolling in The Deep。


流れる、手描きのタイトルとオープニングのクレジット。

のっけから、やられます。

ドラン最高。アデル最高。

ドラン監督は本当に音楽の使い方が秀逸で、この時点でハートをガシッと掴まれます。

そこからジョンのスターとして過ごす日々、ルパートの子供時代、大人になったルパートのインタビュー部分。

この3点が交互に映し出されていきます。

人気絶頂の姿が映し出され、まさにトップスターのジョン。

孤独な少年時代を送るルパート。

彼が学校から帰ってきて真っ先に向かうのは、ジョンの主演するテレビドラマが映し出されるテレビの前。

『僕は、この瞬間のために生まれた』

ルパートの叫ぶこのシーン、最高です。

そんな息子を見て嬉しそうな母親、でもそんな嬉しそうな顔が哀しげな表情になっていきます。。。。

ここから物語はどんどん進んでいきます。

ジョンもルパートも孤独と母との関係に苦しみます。

インタビューを通して知られるジョンとルパート。

ジョンの死の真相は!?

そしてラスト。

ラストが良かった!!

ちょっとこそばゆかったですけど、

ネタバレになるのであまり書けませんが、今作でドランが自身のベストムービーの1つと公言する「マイ・プライベート・アイダホ」のリバー・フェニックスキアヌ・リーブスを彷彿とさせるシーンもありましたね。

少年ルパート役は『ルーム』に出演していたジェイコブ・トレンブレイ。

ルパート役のジェイコブ・トレンブレイ
2015年公開

母親役は言わずと知れた『レオン』のナタリー・ポートマン。

マチルダ時代のナタリー・ポートマン
今ではお母さん役


この二人が口論になるシーンのジェイコブ・トレンブレイは凄まじかったです。

その後の、作文のところは涙なくしては見られませんでした。

その他にもスーザン・サランドン、キャシー・ベイツなどが出演しています。

スーザン・サランドン演じるジョンの母親

スーザン・サランドン演じるジョンの母親役とジョンとの関係性も、流石の演出でした。

「母と息子』の描き方が、とにかくすごい。

私自身は、ここで描かれている親子関係とは違いますが、何か分かるわ~って感じです。

この作品でも、ドラン監督が今まで映画の中で一貫して描いていた

「母と息子」がしっかり描かれています。

途中の部分は、今までの監督作品とは演出の仕方やアプローチの方法が違うように感じましたが、そこも含めてのこの作品の良さなのかと思います。

賛否両論分かれたようですが、私は好きな作品です。

インタビューに全く関心がなく、感じの悪い記者に対して言うルパートの言葉や
一人薄暗いダイナーで手紙を書くジョンと、そこに現れたおじいさんとのやりとり。

この部分も良かった。

しかしながらキット・ハリントンは「ゲーム・オブ・スローンズ」の時もそうでしたが葛藤とか孤独とかぴったり。

憂鬱そうな表情が最高に美しい。

たまに見せるハッとするような笑顔。

素敵です。

良い映画でした。

ではまた。

5CM




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