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くいしんぼうのお子さんへ

絵本の記録-4

「ホットケーキ できあがり!」
作:エリック・カール 訳:アーサー・ビナード
対象年齢 4歳から

前回に引き続きエリックカールの絵本です。我が子が3歳ごろホットケーキにハマっていまして、それきっかけで購入したものです。
うちの子、5歳くらいまではそれはそれはくいしんぼうで、朝一番の言葉は「今日の朝ご飯はなに?」でした。嫌いな言葉は「ごちそうさま」。
子育て経験が我が子しかないわたしにとって、食事というのは「ちゃんとしたものを食べさせないといけない」という漠然とした焦りを感じさせるものでした。ホットケーキもミックスなどを使う発想がなく小麦粉からせっせと作っていました。
しかし、この絵本のホットケーキの作り方といえば!
鎌を使って小麦を刈るところから始まるじゃないですか。わたし、楽してたんですねー。

主人公の男の子はお母さんに「でっかいホットケーキが食べたいなあ」と言ってしまったばかりに、全ての材料を自力で用意するという羽目に合います。おかあさんがにこにこ笑ってうまく息子を働かせているところがとっても上手で関心します。褒めて、動かす。手を出さない。これ、子育ての鉄則ですよね、なかなかできませんが。

材料が少しずつ集まり全部揃ったところでやっとお母さんがホットケーキを焼き始めます。いやー頑張った。お話を聞いている子どもも、この時を待ってましたとばかりにホットケーキが焼けるのを楽しんでいました。

ところで食べ物の出てくる絵本って多いですよね。小さなお子さんに食べ物の絵本を読んでいると、食べ物が描かれている紙面をつまんで食べるそぶりを見せることがあります。これが可愛くて。
うちにはないのですが、通っていた保育園に「まほうのでんしレンジ」という絵本がありました。これは扉を開けるたびに美味しいお料理が登場するもので、子どもたちは扉が開くたびに腕をのばしてエアー食べ物を口へと運び、もぐもぐしていました。いやぁあのもぐもぐ可愛かったなあ。

さてわたしの食事手作り信仰ですが、出産前にさまざまな書籍を読み漁ったために「手作り」とか「オーガニック」が刷り込まれていたんだと思います。そこに「なんとなく」チョコレートは食べさせないとか、牛乳は飲ませないとかいろんな流派のこだわりをつまみ食いしては取り込んでいました。今思い返せば妙なことでした。けれど当時のわたしは仕事もあって時間がなく情報と言えばウェブから拾うものばかり。でも子どもは待ってくれないし考察する余裕などありませんでした。なんとなく3歳までは頑張ろうみたいな気持ちでいました。
確かに食べもので体は作られると考えると丁寧にやってきて良かったと言えますが、必要のない規制までかけていたと思います。
どうせなら出産前こそ自分にちゃんとした食事を与えておけば良かったです。なぜなら出産前のわたしは悪阻もあってものすごく偏食で、ファーストフードに通ってはポテトを注文するという毎日を過ごしていたのですから。レジのおばちゃん、止めて欲しかった。。。

ちなみに5年生になった我が子をスーパーに放ちお昼ご飯を自分で選ばせると、焼き芋、コーラ、さけるチーズという謎の3点セットを選ぶような子に成長しました。子育てに一貫性がないことが見事に現れているなと複雑な気持ちになります。

そういえば、ホットケーキのおすすめしたい絵本がまだありますので、次回にご紹介します。これも子どもさん、好きですよ〜。

今回もお読みいただきありがとうございました。


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