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【乳がんの記録】病理検査結果と心の変化

病理検査結果を聞く日。私はひどく緊張していた。

処置室に入ると、軽い挨拶のあとに先生がさっそく私の胸から切り取ったブツの写真を見せて説明を始めた。

手術の時にセンチネルリンパ節転移が2つあったから既に良い結果ではないことは確定している。この時点で抗がん剤治療(化学療法)が先生の中で決定していたことも分かっていた。(もちろん私に拒否権、治療の選択権はある)

心配してたのは追加手術が必要なのか、サブタイプや他の項目の数字が術前より悪くなっていないかという点だった。

▼術前
浸潤部1〜2cm程度
転移はなし
ステージ1(暫定)
ルミナルA or B
ER(+)PgR(+)
HER2 +1
核グレード1
組織学的グレード1
ki-67 20%程度

▼術後
浸潤癌の大きさ7×5×5mm
センチネルリンパ節転移(2/4)郭清なし
ステージ2a
ルミナルA
ER(+)高め PgR(+)低め
HER2 +1(陰性)
核グレード2
組織学的グレード1
ki-67 5%程度

メインの腫瘍ではない部分に肉眼で見えない程度の浸潤部がポツポツあったけど断端陰性でなんとか取りきれたということで追加手術はなし(ほっ)。抗がん剤の後に放射線治療もするからリンパ郭清もなし。

リンパ節転移していた時点で他の数値がどうとか関係ない気もするけど、核グレードが1→2になってたもののki値は20→5%に下がっている。これは少し嬉しい。

私のガンちゃん、そんなに悪い子では無さそうなのになんでリンパ節まで行っちゃったのかな?涙

年に1度の人間ドックで見つかって1月のクリニックの検査で「エコーではしこりが見えないから悪性でもステージ0だと思う」と言われてから4月の手術まで自分で触ってもしこりは感じることなかったのに、ステージ2まで上がるとはね。

先生も最初に思ってたより進行していたねというニュアンスだった。しこりが自覚できないのにリンパ節転移してる乳がんってどうしたらもっと早期に発見できたのかな。(過去を振り返ってはダメ!)

先生を信じて、抗がん剤治療(化学療法)4ヶ月→放射線→ホルモン療法のフルコースを受け入れることにした。数%の効果を得るために。

ただ、どうしてもオンコタイプDX検査はしておきたい。自分のがんについてきちんと知っておきたい。一応適用対象ではあるから、先生もOK出してくれた。3割負担で約13万円。治療に対する金銭感覚がどうかしている。

金銭感覚崩壊と言えば、頭皮冷却療法もすることにした。ただでさえ高いうえに私の通う病院は毎回個室入院が必要らしく(通常は外来)、8回でトータル100万ぐらいはかかりそう。それでも私にとって頭髪問題は大きい。抜けるのは仕方ないとしても化学療法完了後の復活は早くしたい。

事前に用意した質問事項を納得いくまで全部確認して、自分の意思もはっきり伝えて、色々と決まってきたら昨日までの気持ちが嘘みたいにスッキリしてきた。

実は最近の私はずっとざわついていた。
文字通り胸がずっとざわざわしていて、お腹が痛くて訳もなく泣いたりしていた(訳はあるけどね)。気持ちのアップダウンが激しくて、嫌な夢を見て中途覚醒するし、自律神経やられているのでは?と我ながら心配になっていた。

私は悪い方に考える癖がある、分からないことが怖くて答えが出ないのにずっと検索をしてしまう癖もある。そして落ち込む。よくない。本当によくない。

逆に明確に決定したことに関しては計画的に準備を進められる。より良い方法を検索して決められる。

先生と話してやるべきことが明確になるだけでこんなに心のざわつきがなくなるとは。

さあ前に進むのみ。(と言いつつ今後もこのアップダウンを何度も繰り返しそう)

不安なことがいつでも聞けるようなAI主治医がほしいな。

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