ちびたの本棚 読書記録「死が最後にやってくる」アガサ・クリスティー
イギリス人が一人も出てこないクリスティーの作品。古代エジプトが舞台だ。
馴染みのないエジプトなので、取っ付きにくくて読むのを後回しにしていたが、読み始めた途端に物語に引き込まれた。
裕福な墓守の一族に、ある日を境に一人また一人と家族が殺されるという事件が起こる。家族は皆、次は誰の番かと怯え疑心暗鬼になっていく。犠牲者が増えるに従い、全てを知っていると思い込んでいる家族の内面を、実は何も理解していないことに気付く。
そうそう、その人の心の内は他の人には分からないのがあたりまえ