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【法務担当から見た】合同会社ペテトテ設立までの実務のすべて

2023年、1月11日。
合同会社ペテトテが正式に誕生しました。

ペットと飼い主が幸せで豊かな世の中をつくる』というビジョンを掲げるペテトテは、代表のつぶやきがきっかけとなりプロジェクトがスタートしました。
創業までの軌跡は代表のnoteを覗いてみてください。

こんにちは、ラムネ行政書士事務所です。当行政書士事務所は会社設立のサポートや事業拡大支援などをおこなっています。

私はペテトテの立ち上げメンバーとして初期から携わっており、特に法務分野を担っていたので、こちらでは実務的な目線で会社設立に至るまでを残したいと思います。

資金調達

2022年7月。立ち上げ当初、ペテトテには叶えたい未来はあるが事業を模索する状態。初期費用のかかる業態ではないけれど、創業期の資金繰りが悩みでした。

そこで検討した資金調達の方法がこちら

金融機関から借入
→マネタイズが未定の事業について借入をするのは代表の負担が大きすぎる。却下。

クラウドファンディング
→近年資金調達で使用される手法。ただ、モノを生産するわけではないので返礼品がない。

補助金・助成金
→タイミングが合うものを使っていきたい。

ということで、事業計画を立てつつ、使える補助金・助成金を探していこうと思っていた矢先。代表が地元のビジコンの案内をひっさげてやってきました。
締め切りまで3週間。挑戦はタダ。我々に失うものはない!

ビジネスコンペへの挑戦

2022年8月。代表の居住地である岐阜県羽島市が主催するビジネスコンペティション(ビジコン)の参加を決め、無事に認定を受けることができました。

代表自身は通ると思っていなかったようですが(‼︎)、私は認定されるとほぼ確信していました。その理由は3つ。

  1. 羽島市主催の初のビジコン
    補助金や支援金の応募は、回を重ねるごとに応募者が多くなる傾向にあります。予算が変わらず応募者が増えると必然的に倍率が上がるので、認知が広がっていない第一回目に挑戦できるのはラッキーでした。

  2. 地域ビジコン用の事業計画書を作成
    『市の経済回復、産業競争力強化並びに課題解決につながる優れた事業計画の採択』という今回のコンペの目的に即した事業計画書を練りました。事業計画書は使いまわせば〜なんて声も聞きますが、目的ごとに組み立てることは大事です。ペテトテの事業と羽島市の未来が重なる着地点を目指しました。

  3. プレゼン資料の作り込み
    ペテトテカラーを基調とし、行政の方々に伝わる構成・分かりやすさを意識して資料に落とし込みました。当日、Apple Watchから心拍異常のアラートが出ていた代表ですが、作り込んだ資料と何度も練習を重ねた経験が、あの堂々とした発表につながったのではと思います。
    少なくともプレゼン資料は発表者の中で一番可愛かったです。

2022年9月8日羽島市役所での最終プレゼン選考

行政主催のビジコンで認定がもらえたというのは、『行政からお墨付きをもらえた』ということです。これは支援金が確保できたという以上に価値のあることだと思っています。
この先どこかで資金調達が必要になったとき、岐阜・羽島など地域の団体と活動するとき、企業に対して営業をするとき、「羽島市のビジコンで認定された事業」という事実が役に立つときが来るはずです。既に地域の広報に写真付きで掲載された際、声をかけてもらったりしているので、挑戦して本当に良かったと思います。

株式会社か、合同会社か

ビジコン認定後、作成した事業計画に沿って着々と進めていきました。法人化に際し、決めなければいけないのが「事業形態」
株式会社か、合同会社か、はたまたNPO 法人か。ペテトテの現状と経営の希望を整理しました。

  1. とにかくコストを抑えたい
    設立コストや税金などのランニングコストを考えたときに、株式会社より合同会社やNPO法人の方が良い。

  2. 経営人数は一人
    当面、代表一人で運営することにしたので、経営権の配分について考える必要がなく合同会社でも問題なし。
    NPO法人の設立には10人以上の社員が必要なので、立ち上げメンバー6名では足らず、不可能。

  3. 上場の予定がない
    株式会社でないと上場はできないので、上場を視野に入れた会社であれば株式会社一択。ペテトテはその予定がないので合同会社でもOK。

結果的にペテトテは1人社員の合同会社として法人化することにしました。

合同会社は2006年に新たに設けられた会社形態ですが、株式会社に比べコストを抑えられるなど利点も多く、これから増えていくと思われます。特にスモールビジネスから始めたい方にはおすすめの会社形態ですので、もし気になる方はご相談ください。

いよいよ会社設立!

合同会社の設立登記に必要なものは以下の通りです。

  • 定款

  • 会社印

  • 登記申請書類

会社設立費用としてかかる定款の印紙代と登記の際の登録免許税は、そのコストを抑えることができます。定款の印紙代は電子定款にすることで、登録免許税は特定創業支援事業となることで、最低限のコストでの会社設立が可能です。

設立には、ここに会社実印代、資本金等の費用が加わります。

制度を利用するためには事前準備や申請の必要があるなど多少手間はかかりますが、大事な資金ですので使える制度は使っていきたい精神です。

書類を揃えて、登記するために法務局へ。滞在時間5分ほどで手続きが完了しました。

1月11日、わんわんわんの日
合同会社ペテトテの誕生です!

とはいえ法人化はあくまでもスタート地点。ペットと人の幸せのために活動していきますので、これからのペテトテをどうぞよろしくお願いします。


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