50.通学路は徒歩20分。小路を抜けて、大きな通りをまっすぐ行くと学校がある。鳥のさえずりが聴こえる。前に背の高い黒髪の女性が歩いていた。太陽に照らされた黒髪は、そよ風になびき、毛先も優雅に踊る。もちろん犀川で、耳にはイヤホンを付けているようだった。声はかけない。ただ見惚れる。

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