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なんか無性に文章を書きたくなったときに書く場所。

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小説、エッセイ、雑記文、感情の推移、書くのが好きなので、記録のため、ここに記します。ワクワク。
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記事一覧

50.通学路は徒歩20分。小路を抜けて、大きな通りをまっすぐ行くと学校がある。鳥のさえずりが聴こえる。前に背の高い黒髪の女性が歩いていた。太陽に照らされた黒髪は、そよ風になびき、毛先も優雅に踊る。もちろん犀川で、耳にはイヤホンを付けているようだった。声はかけない。ただ見惚れる。

まおまお*
22時間前
1

49.あの日からお父さんは、僕に怯えた。僕がおはようと言うと目線を下にずらし、転げたビールの空き缶を拾う。「正、気を付けてな」と、お父さんは僕の背中に向けて言った。朝日が眩しい。愛とは何なのだろうかと歩きながら通学途中に考えていると、犀川の顔が浮かぶ。犀川のくしゃっとした笑顔だ。

まおまお*
22時間前
3

★8.そんな事を考えているときは、秒針が小さく傾く音も気にならなくなり、没頭モードに入るらしかった。自分のことは自分が1番よくわからない。愛してる人が目の前で、殺められたら?あなたは正気を保てますか?壊れませんか?すべてが。壊れる自信しかない。だから、1人だ。1人でも精一杯。

まおまお*
3週間前
2

★7.犯罪に手を染める人の心境も容易に想像できる。おそらく、自分の目線でしか物事を捉えることができないのだ。自分なんてと思いながら認められたいと思い、現実と理想の大きなズレに堪えられず破壊的な衝動に走る。壊す、燃やす、殺める、盗む。実はその行為は自分自身を押しつぶしてるのに。

まおまお*
3週間前
1

★6.なにかを知っている人を見ると、げんなりする。それは誰かの受け売りだろ?と。しかも、絶妙に間違えている。知ったと思った時、人は成長、進化をやめる。横柄な人は昔モテたたんだろう。失敗をしたことがないんだろう。この先もうまく行くんだろう。失敗した数が人の価値だと知らないんだろう。

まおまお*
3週間前
1

★5.パジャマに着替え、自室に籠もる。引きこもりは夜が好きだ。夜は無限なのだ。朝になると、偉大な人物が虫けらになる。それが引きこもり。引きこもるということは、自分と向き合うということだ。立ち止まれない激流に乗ったら人生は一瞬。そこで文章を書いたり読んだり絵を描いたりする。幸せ。

まおまお*
3週間前
1

★4.出会った人によく質問する。「今まで、生きていて1番楽しい時間はいつでした?」今日は48才の独身の女性にそれを訊いた。彼女は「20年前、初期の頃、店長していた店が楽しかった」楽しい表情。自分なら、こう答える。「俺は今が1番楽しいです」過去も未来も実は存在しない。永遠に続く今。

★3.夜のシャワーが熱めが良い。朝冷水シャワーで、脳と身体を引き締め、夜、脳と身体を労る。シャワーを浴びながら、熱を身にまとう。今日はなにがあっただろうと、1日を振り返る。1日、俺にしては、悪くない、と思える。それだけで、身体の力が抜けた。湯船に浸かると身体が解けていった。

まおまお*
3週間前
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★2.結婚はしたかった。というか、自分の子供がどんな顔していて、どんな言葉を話し、どう成長するのかを見てみたかった。「パパ、虫、いやだ、こわい」とぽってりとした頬を震わせ、瞳孔をまんまるに開いて唖然とした娘の表情を想像したりもする。横には世界一愛おしい奥さんが微笑んでいる。

まおまお*
3週間前
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★1.玄関を開き、下駄箱の上のスペースにバッグと買物した物を置き、すぐ服を脱ぐ。シャワーを浴び、そのまま湯船にお湯を張る。習慣化は自然と行動できれば、当たり前のようにできた。数日前、人と触れ合う行為をしたが、よく覚えていない。1日1日が最後なのだ。過去の記憶がまったくなかった。

まおまお*
3週間前
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48.しばらく呆然とした後に、ジャスミンティーを口に含んだ。愛ってなんなのだろう?辞書では表わせない自分なりの愛。児島正にお母さんから愛されている、と言われたことを思い出す。枕元にあるこぶりで薄紫色の目覚まし時計を、握り、白い壁に思い切り投げつけた。壁は凹み時計の部品は散らばる。

まおまお*
3週間前

47.最初から最後まで、ただ、無心に文字を追い続けた。呼吸が荒くなる。嗚咽しそうになる。でも、文字を追う。「わたしがわたしであることに、変わりわない。きっと、何回生まれ変わったとしても、私は私として生まれたい」主人公が最後にこう言った。窓の外に、一枚の桜の花びらが舞っている。

まおまお*
1か月前

46.【五月雨の序章】を、開き、文字を読み始める。字を書くことは大好きだが、読むと途端に睡魔が襲う。でも、お母さんの文章は、すらすらと頭に入ってきた。あじさいの描写から始まり、すぐに場面が転換した。主人公の女の子はまさに私のようで、私の取扱説明書を、全世界に公開されているようだ。

まおまお*
1か月前

45.お母さんは、連載を15本、小説を同時進行で4冊執筆していると記事で読んだ。ホテルの一室で、執筆していると編集者さんから聞いた。黄色と水色の小物と家具に彩られた自室で、お母さんの小説を開いた。お父さんは、カナダに出張に行っている。いつも1人。「五月雨の序章」本の手触りがいい。