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夫と息子三人暮らし。自然と喫茶店が大好き。過去の息子の不登校、私自身乳癌になった経験か…

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夫と息子三人暮らし。自然と喫茶店が大好き。過去の息子の不登校、私自身乳癌になった経験から自分らしく生きるべきと気付き、って言うか『生きたい!!』。2022年初夏、25年のサラリーマン人生を卒業。これからは自分を偽らず、丁寧に清々しく生きることをテーマに現在、私の心の葛藤と格闘中。

最近の記事

究極のカフェ『アラジン』

『カフェ・アラジン』 昨年夏、夕暮れを待って訪れたところは私がずっと行きたくて待ち望んでいた屋台『カフェ・アラジン』。足利市で51年間も営業されている。 この屋台で飲んだ珈琲の味を私はこの先も忘れられないだろう。 私が普段訪れる喫茶店とは似つかずシンプル極まりない究極のカフェスタイル。 この屋台カフェは戦前外国船の料理人だった阿部弥四郎さんが外国で見たコーヒースタンドが忘れられず、65歳の時に開業。現在は二人の息子さん、哲夫さんと次郎さんがカフェをずっと守っていらっし

    • 金沢旅日記③: 黒田香舗 『鬼神も感動する名香』

      金沢の街を散策中に出逢った線香と蝋燭の店『黒田香舗』。店に入るなり、とても落ち着く香りに包まれる。 元々薬屋さんで加賀百万石前田家に仕えていた約400年近く続く老舗中の老舗の店だそう。店内には明治時代に彫られた重厚で立派な鳳凰の看板が置かれている。 店主の奥さんのお勧めの沈香は漢薬も入ったもので、香りを嗅ぐことで体の不調にも効き目を感じられるそう。店で焚かれていたのもそのお線香だ。 なるほど。。。『沈香 ことじ』の説明書き一番目には、『鬼神も感動する』と書いてある。さす

      • 金沢旅日記②: 長谷山観音院で神様トンボに出逢う

        金沢の夏、ひとり旅。 ひがし茶屋街では店の入口にとうもろこしの御守りを見かける。 店の方に尋ねると、裏山の観音院から毎夏になると分けていただくもので、とうもろこしのひげが多いほど実の数も多く縁起が良いとされ、店先に飾るのだそう。 とうもろこしが大好きな私。もう夕方で暑いなか歩き通しで疲れていたけど、やはり参拝したくなった。 地元のおばあさんに道を尋ね、小高い山を登っていくと、そこは十一面観音菩薩がお祀りされている長谷山観音院だった。 途中、行きも帰りも見たことのない黒

        • 金沢旅日記①: ラブストーリー

          金沢の夏は暑かった。 ひとり気ままにひがし茶屋街を歩いていると、シンプルで美しい看板が目に留まった。ニッコーテーブルウェアの店『白磁』。閉店時間まであと30分だが私は迷うことなく扉を開けた。すると、店に入るなり正面に見覚えのあるピンクの美しい珈琲カップ&ソーサーが目に入ってきた。 あー、懐かしい。。。 それは亡き父のお気に入りだった珈琲カップだ。 このカップを見るのは実に何年ぶりだろう? 私が子供の頃、父が家族を連れて行ってくれた洋食屋で出される珈琲とこのカップを父はと

        究極のカフェ『アラジン』

          『草鞋(わらじ)作りリトリート』② 本来の自分自身を取り戻す

          草鞋作りワークショップの朝。 青空の下、お天道様の光を浴びながらみんなでお喋りしつつ手を動かす。途中近所の農家のお爺さんが立ち寄り、しばし彼のお話に耳を傾ける。ほのぼのとした時間が流れる。 草鞋の素材となる藁(わら)の袴(はかま)と呼ばれる薄皮のようなものを丁寧に落とすことから始め、次に藁を水に浸したものを木槌で叩いて平に柔らかくする。 藁の準備が出来たら室内に戻り、先ずは縄ない(藁をより合わせ縄を作る)に取り掛かる。大石賢斉(おおいしまさなり)先生の指導は丁寧でとてもわ

          『草鞋(わらじ)作りリトリート』② 本来の自分自身を取り戻す

          『草鞋(わらじ)作りリトリート』① 強者(つわもの)たちとの出逢い

          私はマラソンランナーではない。 でも今年に入って裸足ランナーでもあり『マンサンダル』開発者の坂田満(さかたみつる)さん、通称マンさんと知り合い、彼が主催する『草鞋(わらじ)作りリトリートin 富山』に参加することになった。 正直、草鞋自体には興味はなかったのだけれど、自然豊かな富山でのリトリートであることに心惹かれた私。 マンさんは講師としてお迎えする国内最高最強の草鞋ランニングの実践者であり草鞋製作者の大石賢斉(おおいしまさなり)先生のことを熱く語ってくれた。そして、先

          『草鞋(わらじ)作りリトリート』① 強者(つわもの)たちとの出逢い

          旧友との30年ぶりの再会に思う

          アメリカから日本に一時里帰りしている友人との待ち合わせ場所は、雪を被った富士山が真っ正面に見える駅の駐車場。 運転席からとびっきりの笑顔で私に合図を送る友人。彼の髪はすっかりシルバーグレーになったけど、屈託のないいたずら少年のような笑い顔は昔とちっとも変わっていない。 今回の同窓会の旅に参加するもう一人の友人と私の女二人は、そのアメリカ在住の友人との再会を心待ちにしていた。彼が元気なのはメールのやり取りで確認済みだったけど、いったいどんな感じのおとなになったんだろうと。な

          旧友との30年ぶりの再会に思う

          香川本山寺の鐘の音とおばあちゃん

          香川に滞在中の早朝、友人が近くの七宝山持宝院本山寺に連れていってくれた。 五重塔もあり立派で広大な寺の境内。 何名かのお年寄りの方たちが境内の掃除をされていた。きっと毎日お掃除されているのだろう。境内はとても綺麗で清々しい気持ちの良い朝だった。 私はお寺の立派な鐘を鳴らしたいとふと思った。 でも、まだ早朝だし、大きい音は鳴らしてはいけないかな、などどいろいろ考えながら恐る恐る鐘をついてみた。 境内に響く鐘の音は、それはそれはおとなしめの音だった。 近くに居た落ち葉の掃

          香川本山寺の鐘の音とおばあちゃん

          男木島『海征食堂』のおっちゃんとの再会

          夕方のフライト前に、朝一番のフェリーに乗り男木島へ向かう。 目的は前回行けなかった男木島灯台と『海征食堂』のおっちゃんにまた会いに行くこと。そしておっちゃんが揚げる絶品のサザエとタコの天ぷらを食べたい。 フェリーが男木港に入ると見えてきた『大漁』旗。そう、『海征食堂』は島に到着したばかりの人たちを迎えてくれる。 まだ開店時間には早過ぎるので、男木島灯台まで歩いて行った。静かな島の朝。男木島名物の猫にも人にも会わず、ひとり海岸沿いの山道を灯台目指して20分ほど歩く。左手に

          男木島『海征食堂』のおっちゃんとの再会

          時には道草しながら歩こう

          無事に香川に着いた。 先ずはお寺に参拝に行くと、何人もの白いお遍路装束の人たちを見かけた。そう、ここは四国八十八ヶ所巡礼の地だ。全部の霊場を巡ると総距離は1000-1400km及ぶという。 今は車でお遍路をする人が多いと聞くが、もちろん歩いて巡礼する人もたくさんいる。 なぜ人々はそんな大変な長い距離を敢えて歩くのだろう。 前職の同僚の一人が、会社を辞めた私にお遍路を強く勧めてきたのを思い出した。歩いた人しか体験出来ない出逢いと感動があるからだと。 それが一体どういうも

          時には道草しながら歩こう

          美しい山々と豊かな水の国

          山梨、長野、新潟、富山、金沢、岐阜と車で移動の旅。急ぐ旅ではない。あえて一般道を走り行く先々、山、里山、神社、どこも水の豊かなところばかり。 清らかな水の音を聞いているだけで、一瞬にして癒される。あ〜、本当に気持ちいい。 水は記憶するという。 今私の目の前を流れている水は、いったい何年前に山に降り積もった雪解け水なんだろう。今私が手ですくった水は、長い歳月のどんなことを記憶しているのだろう。そんなことをあれこれ想像するのも楽しい。 日本は美しい山々と豊かな水の国であるとい

          美しい山々と豊かな水の国

          『五信反省』

          私は友人から強欲で傲慢だと言われたことがある。 相手のことを真剣に思い、時には率直に伝えてくれる友人だ。 そう言われて、正直私はショックを隠せなかった。しかし、自分を見つめる良いきっかけになった。 同じ頃、弘法大師の教えの言葉『如実知自心』を知った。 ありのままの自分の心を知ること。 今、冷静にこれまでの自分を振り返ってみると、特に社会人になってからの私は、常に物足りなさを感じていた。それは物質的なことや、周囲の人に対して、そして自分に対しても。もっとお金が欲しい。もっと

          『五信反省』

          立山 大自然への畏怖の念を抱く

          友人に誘われ立山に向かった。標高2400mにあるみくりが池温泉一泊の旅。 雪を被る美しい北アルプスの山々をいつか間近で見たいと、ずっとどこかで思っていた。何年か前に上高地に行った時も、河童橋周辺から目の前に見えるそれは美しい山々の姿に息を呑んだ。 幼い頃に見たアルプス少女ハイジの舞台、アルプス山脈の様子。あんな高くそびえる山々の麓で暮らす様子に憧れたのは私だけではなかったと思う。 富山に入り、想像以上に高くそびえる山々を目の前に、私は心惹かれる感じを再確認した。 もうわ

          立山 大自然への畏怖の念を抱く

          また香川へ行って来ます

          瀬戸内海、四国旅から早いもので一月経ち、実は私は今、また香川へ向かっている。 先月、全く面識のなかったAちゃんのお宅に四泊もお世話になったが、また今回もお世話になる。 ご縁とは不思議なものだなとつくづく思う。 先月の旅で出逢った人々は皆素朴なやさしい笑顔、温かい心で私を迎え入れてくれた。それが本当に嬉しかった。また戻りたいなあ。素直にそう思った。 私はいつかどこかご縁のある、新しい場所で暮らしてみたいと思っている。自然に囲まれたところで、ゆったりとした生活を。直ぐにで

          また香川へ行って来ます

          野生の旅する蝶たち『初めて飛んできた あさぎマダラ』in 父母ケ浜。旅の最終日

          『自分の庭にあさぎマダラが初めて飛んできた時の何とも言えない感動。本当に嬉しかったあ〜(笑)。みんなにも味わってもらえたらと思ってね。僕は野生の旅する蝶たち『あさぎマダラ』が好む『藤袴(ふじばかま)』の花を植える活動をしているんだ(笑)。』 そう話してくれた、麦わら帽子の大西計(おおにし はかる)さん。 ここ地元で農家をやっている。蝶への想い。少年のようだった。 ちなみに『藤袴』の花言葉は『あの日を思い出す』らしい。 香川県父母ケ浜で出逢ったカッコいいおじちゃん‼︎ 渋味

          野生の旅する蝶たち『初めて飛んできた あさぎマダラ』in 父母ケ浜。旅の最終日

          『お遍路の本当の意味を知る 』夕日の美しい四国の旅

          『清々しい風と光。お天道さんに導かれての旅ならば、核心部分は旅の後ろの方にあると思うよ』 そう友人が言っていた。 さ〜て私の旅も後半。 これまで四国の人々は私を温かく迎え入れてくれた。 たびあるごとに『こんな私が⋯。』っていつも心の中で思ってしまう弱い自分…。 私の悪い癖。だからこそ出逢った人々の清々しい明るい笑顔に勇気づけられる。感謝の気持ちでいっぱいになる。 四国と言えばお遍路。 土地の人々は見ず知らずのお遍路さん達を温かく迎えてくれる。 みんな弔いや信仰、人生で何

          『お遍路の本当の意味を知る 』夕日の美しい四国の旅