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食生活を通して自然を師に学ぶ本

自然療法研究家の東城百合子著
「玄米菜食と健康料理」という本


この本の中にあるこの詩が
亡き母と重なり、
心が揺さぶられました。
ここにご紹介します。

私のお母さん
村一番の働き者だったばかりに
所望されて貧しい農家から
豪農に嫁いだお母さん
黒光りする大きい囲炉裏に
丸太木が赤々と燃えていても
嫁の座はなく凍てつく夜も
床に座って大所帯の着物を縫い
朝の夜の明けぬうちに
野良に出たというお母さん

仕事が捗れば
根気なしの一旦仕事よと皮肉を言われ
仕事が捗らなければ
青虫が這うようだと罵られ
声を殺して泣いたというお母さん
空腹の時は生大根抜いて
畑のすみでかじったというお母さん

なぜ?なぜ!
お母さんは
奴隷のような生活に耐えていたの
子どもを置いて飛び出さなかったの
わたしは歯軋りしてたずねた
その時お母さんは言いましたね

野に住むキジは野火に体を焼かれても
羽の下にひなを守っているのだよと
畜生でさえ命をかけても子を守るのに

人の親が我が子を捨ててなるものか
たとえ引き裂かれても我が粉になっても
子を守るのが親の道、親の愛だと。

自らの肉を削ぎ削る日を送って
老いてしまったお母さん
足が動かず片目が見えなくなったのに
それでも残る片目で子どもの未来を見つめ
子どもが病気になったら
這ってでもいざってでも
看護するというお母さん


このお母さんはなりふり構わず
命がけで生きてこられました。
ひたすら、命を大切に生き続け、
ご自分を鍛え上げ
黒光りするほどに磨き上げられた
無性の愛というべき
母性愛に輝いています。  

このお母さんは飢寒欠乏に耐え
自分を鍛え抜きました。
空腹のあまり
畑の新鮮な野菜を引き抜いて食べました。
麦飯に味噌汁、漬け物の簡素な食事で
輝くばかりの人間性を
つくり上げてきました。

健康と幸せを願う人は、
その実現は
日々の生き方、考え方が
根となって育つことを、
食生活を通して、
自然を師に学んでいく、
という本です。

古い本ですがこの本だけは
BOOKOFFに売れなかったです。

私もたまにですが玄米ご飯を
炊いて食べてます😋

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