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星の王子さまの★エッセイ絵本・その2

『白い努力 黒い努力』


努力について、いろいろな名言があります


「成功するためには、

どれだけ才能があるかではなく、

どれだけ努力するかが大切だと思っている」


    中居正広


努力は才能に勝る、

という名言ですね。


「努力は裏切らない。

ただ、結果が出るまでの時間が

人それぞれ違うだけだ」


   福山雅治



努力は、裏切らないと、

言い切っていますね。


「努力することができれば、

何でも達成することができる」


  ヘンリー・フォード


なんでも達成できる。

羨ましいほどの自信です。


彼らにとっては、

まさにその通りだと思います。


なにしろ、

それだけの結果を出していますから。



でもね……。


これって、

すべての人に、

当てはまることでしょうか?


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


私は50歳になる頃、

連載していた漫画が、

すべて打ち切られました。


仕事を取るべく、

あちこちの出版社に持ち込みをしました。

ところが、

「50歳を超えた、可能性のない漫画家には興味がない」

と、門前払いでした。


それではと、いろいろな漫画賞に応募しました。


ある漫画賞の審査員には、

私と同期の漫画家がいました。


見栄と恥ずかしさから、

違うペンネームで応募しました。


サラ金でお金を借りながら、一年間ほど、

それまでやったことのない努力をしました。


命がけの努力でした。


努力選手権という大会があったら、

優勝できたかもしれません。


一年後……。


何の結果も出ませんでした。


すべては徒労に終りました。


それどころか、心身を壊してしまいました。


借金が大きく膨らんでいました。


「こんなに努力しているのに、なぜ……」


努力さんに、裏切られたような

情けない気持ちになりました。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


そんな、ある日、

星の王子さまの弟さん、

ふみおくんが、


こんなふうに、

話しかけてきました。



ふみおくん


「ねぇねぇ、

それって、

『くろいどりょく』なの」


「えっ?」


「『くろいどりょく』してると、

『くたびれもうけ』になるだけなの」


確かに、ふみおくんのいう通りです。

こんなことなら、まだ、

1年間、のんびりとしていた方が、

よほどましでした。


黒い努力



「ふみおくん、ということは、

もしかして、『くろいどりょく』の反対の、

『しろいどりょく』というものも、あるの?」


「は〜い、『しろいどりょく』もあるの。

『しろいどりょく』だと、

まいにち、いいことが、いっぱいおこるの」


「え〜と、『しろいどりょく』って、

どうしたらできるの?」


「それはね、けっかでわかるの。

かみさまは、おはなしできないけど、

けっかで、今、しているどりょくが、

『くろいどりょく』なのか、

『しろいどりょく』なのかをつたえてくれるの」


「結果って?」


「どりょくをして、いいことがおこったら、

それは、『しろいどりょく」なの。

それって、なかなかいいよ。

という、かみさまからのサインなの」


「神様は、結果で、自分の気持ちを伝えてくるんだね」


「そうなの、それでね、

『くろいどりょく』だと、

なんだかな〜の、けっかばかりでてくるの。


でも、これって、とてもいいことなの。

かみさまが、そっちにいくのはちがいますよって、

サインをだしてくれているだもん」


「そうかあ、ぼくは、この1年間、

神様が、その方向性は、あなたにはあっていませんよ、

という方に向かって、闇雲に努力していたんだね」


「そうなの、そうなの」


「ふみおちゃん、ありがとう!!!」


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


それからは、


「この努力は、『くろいどりょく』だろうか?

それとも、『しろいどりょく』だろうか?と、

手探りしながら、努力を継続しました」


しばらく経つと、

『くろいどりょく』と

『しろいどりょく』を、見分けられるようになりました。


神様のサインを読み取れるようになったのです。


『しろいどりょく』が積み重なってくると、

驚くほど、物事がうまくいき出しました。


あれだけあった借金も、すっかりなくなりました。


それどころか、

ものすごく楽をしているのに、


こころも、生活も、豊かになりました。


毎日が、とても楽しくなりました。


ふみおちゃん、ありがとう。


白い努力



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