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星の王子さまの★エッセイ絵本・改訂版

以前、エッセイ絵本その3で、

星の王子さまと★フーテンの寅さん

という、エッセイを掲載しました。

じつは、きょう、テレビを見ていたら、
新事実を知ったので、
改訂版を書きました。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

ここからは、
以前と同じ部分です。


星の王子さまと

フーテンの寅さんの

とても大きな共通点ご存知ですか?


そして、

それは、

あなたにも共通していることなのです。


ヒントは、ヘビさんです。


ふみおくんのお兄さんの、

星の王子さまが、

ヘビさんと出会ったのは、

アフリカの砂漠でした。



おたがいに、紹介が終わると、

ヘビさんは、こういいました。


「いつか、王子さまが、

もといた星が、なつかしくなったら、

オレが、一瞬でかえしてあげるよ」


とても、不思議な言葉です。

でも、

王子さまは、

その意味を理解しました。




『星の王子さま』の

ラストに、一気に飛びます。


星の王子さまは、

砂漠で友達になった、

飛行士

(作者・サン=テグジュペリの分身です)に、

地球に来て、
一年が過ぎたので、
今夜、

じぶんの星に戻ることを伝えます。



飛行士は、それなら、

お別れの場に立ち会いたいと告げます。


すると、

『星の王子さま・ 岩波少年文庫より』


王子さまは、私の手をとりました。

そして、心配でたまらなそうにいいました。


「こないほうがよかったのに、

それじゃつらい思いをするよ。

ぼく、もう死んだようになるの。


でも、

それ、

ほんとじゃないの​」​


私は、しばらく、だまっていました。


「ね、遠すぎるの。

ぼく、このからだ、持ってけないの。

だって、重すぎるんだもの……。


でも、それ、そこらにほうりだされた、

ヘビさんの、古いぬけがらとおんなじなの。 

かなしまないでね​」​  


王子さまは、まだ、なにか、もじもじしていましたが、

やがて立ちあがりました。

そして、ひとあし、歩きました。


ぼくは動けませんでした。  


王子さまの足首のそばには、

黄いろい光が、キラッと光っただけでした。

王子さまは、ちょっとのあいだ身動きもしないでいました。


声ひとつ、たてませんでした。

そして、一本の木が倒れでもするように、

しずかに倒れました。


音ひとつ、しませんでした。あたりが、砂だったものですから。



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


こうして、物語は終わります。


ハッキリ言いますね。


これは、「死」をシンボライズしたシーンです。


王子さまは、

見えない世界から、

地球にやってきて、


また、

見えない世界に、

戻って行ったのです。


ちなみに、

作者・サン=テグジュペリは、

第二次大戦で空軍に参加。

そして偵察飛行中に、ドイツの戦闘機に撃墜され星に還りました。


ドイツ人のパイロットは、

星の王子さまの大ファンだったそうです。


だから、 撃墜した相手がサン=テグジュペリだと、

あとでわかった時、とても後悔したそうです。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


フーテンの寅さん、

映画になる前に、

テレビで連続ドラマとして放送されていました。


そして、最終回では、

寅さんが、毒ヘビに噛まれて死んでしまうのです。


これは現在発売されているDVDで見ることができます。


テレビ局には苦情が殺到しました。


それに応える形で、

フーテンの寅さんの映画版が誕生したのです。


山田洋次監督、

もしかしたら、

星の王子さまを意識していたのかもしれませんね


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


星の王子さまは、

ファンタジーテイストですが、


「死」という、見えない世界が、

しっかりと描かれています。


もちろん、その死は、

生を光らせるための対比です。


生と死は、一体です。


限りある命であることを、

意識すれば、

日常の素晴らしさに、

感謝せざるをえません。

もちろん、
日常には、
悲喜こもごもいろいろなことがあります。

つらいことや、
切ないこともあります。

でも、それさえも、
生きている情味かもしれません。

心の持ち方により、
神様成分を、
1%でも増やすことができる、チャンスかもしれません。

ですから、
能天気に、
日常を素晴らしいと、
思うのではなく、

それらを含めて、
ミルフィーユ的に、
素晴らしいと感じるのです。


先日、

漫画の中でこのようなシーンを描きました。



ちょっとショッキングなシーンですが、

しろちゃんも、

見えない世界に、いつかは還っていくのです。


もちろん、私たちもです。

大切な人が、
見えない世界に還ったときのことを、
思い出すたびに、


あのひとも、
覚悟して、
星の王子さまのように、


潔く、
黄色いヘビさんを

向かい入れたのだろうなと……。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


星の王子さまの弟、

ふみおくんのところにも、

いつかヘビさんがくるのでしょうか……。



ぼくには、

とても、そんなシーンは描けません。


だから……、

だから、

延々と、

このマンガを、
描き続けようと思っています。


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