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企画のたまご屋さん その19

なぜ企画書を書くのか?「解答編」



では、もったいぶらずに、冒頭から答えです。



★企画書は誰に向けて書くのか?


答え: 出版社の社長です。


★何が目的で提出をするのか?


答え:お金を投資してもらうためです。

商業出版と言うのは、まさしく商業です。


本を売って儲けるビジネスです。


そこで、売れると感じた企画に、

投資をします。


おおむね数百万円の金を投資します。

とりあえず五百万円としましょう。


更に、担当編集者の人件費も考慮します


ビジネスにおいては、

どのようなジャンルでも全てが「商品」です。


芸術的な絵画でも、

画商が取引するとき、それは「商品」です。


書籍も「商品」である、

と言うことを意識することがとても大事です


もちろん、

趣味や、クリエイティブなことが目的であれば、

このことを考える必要は全くありません。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


あなたが、出版社の社長 だったとします。

どんな企画だったら、

五百万円を投資できますか?


もしその方を出して売れなかったら、

五百万円はパーになります。


あなたは、ご自分の企画に、

五百万円投資できますか?


でも、ご自分の本が出るなら、

五百万円投資するメリットがあります。

自分の作品を、全国の書店に配布してもらえるのですから。


ところが、あなたとは、

ほとんど縁のない作家さんの企画に、

五百万円投資することは、
できますか?


よほど、この本は売れそうだという、

企画でなければ、投資はできないはずです。

売れなければ、大損です。


自分が当事者になると、

五百万円の投資は、

大問題です。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


ビジネスにおいて、どんなジャンルでも、

お金を投資、あるいは、融資してもらうためには、

事業計画書が必要です。



企画書とは、

「事業計画書」なのです。


事業計画書には以下のような項目が含まれることが一般的です:

  1. 概要:事業計画の要約。全体の内容を簡潔にまとめる。

  2. 事業の目的:事業を行う目的や、目指すビジョン。

  3. 市場分析:対象とする市場の規模、成長性、競合状況など。

  4. 販売・マーケティング戦略:商品やサービスの販売方法、宣伝・広告戦略など。

  5. 運営体制:組織の構造、役職とその役割、チームの紹介など。

  6. 商品・サービスの詳細:提供する商品やサービスの特徴、差別化ポイントなど。

  7. 財務計画:収益予測、経費予算、投資計画、キャッシュフロー予測など。

  8. 実施スケジュール:事業を進めるためのスケジュールやマイルストーン。



どんな小説でも、商業出版する場合、

社長は、その企画書を「事業計画書」として、

読みます。


このことを意識していれば、

あなたが書く企画書の採用率は、飛躍的に高くなります。


出版の近道は、これだけです。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


ところが、このことを知らない人が、

ほとんどなので、

的外れな企画書を書かれる方が、

とても多いのです。


次回は、そんな的外れな企画書を、

具体的に、お伝えさせていただきます。

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