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玄蕃尾城、行市山砦に行ってきました

ゴールデンウィーク前半の暑い日。涼しい山城へ行こうと玄蕃尾城に行ってきました。
続100名城で、素晴らしいと評判のお城だけど、湖北なので冬は雪があるし、おひとり様なので他のシーズンはクマさんも怖いな〜と二の足を踏んでいました。
タイミングよく柳ヶ瀬側の登山口で、男性登山客さんがおられたので声を掛けさせてもらい、ついて行かせてもらいました!

北国街道の関所があった柳ヶ瀬。左手に進むと古代からの間道、刀根越え。


途中、朝倉軍を信長軍が追撃・攻撃し、多くの兵が戦死したという刀根坂を登りました。緩やかな坂で整備されていて、古戦場であった雰囲気は感じられませんでした。モリアオガエルがたくさん鳴いています。

倉坂峠(刀根越)


峠から登ると青天で新緑眩しい玄蕃尾城。アオバズクの声がします。城域に入る前から軍道なのかとても広い登山道になります。
広くて全方位に警戒を怠らない縄張りが見事。遺構もくっきりはっきり残っているしテンションが上がり過ぎてしまいました。今まで行かなくて勿体無かったけど、この感動は今まで行かなかったからだ❤️

堀切状の自然地形の後にある案内板


大手郭から射撃されそうな大手虎口


北国街道に向かう谷筋に開口していて、一気に出撃できる虎口郭


主郭の南側、馬出郭。三方向に横矢をきかしています。


主郭北東、櫓台跡。礎石跡もあります。


東谷部からの進入を防ぐ、張出郭


主郭北側の最大郭(兵の駐屯、物資の集積地)西側の横堀


玄蕃尾城から再び峠に降りてみると、玄蕃尾城と反対側の山(行市山)からおじいさんが降りてこられました。そこには賤ヶ岳合戦の時の佐久間盛政の陣城・行市山砦まで3.5キロとの表示が出ています。
おじいさんに尋ねると往復4時間で健脚コースだけど、迷うことはないとのこと。
玄蕃尾城で上がったテンションのまま、玄蕃尾城からの幅広い軍道が続いているという行市山砦へ足を伸ばしてしまいました。
行市山はスギの植林が多くあるので、それほど動物多く出る山じゃないとは思いましたし、樹間の道は涼しかったです。

ミヤマカラスアゲハかな。


行市山砦は技巧的で遺構もよく残っていますが、玄蕃尾城などと比べると小規模なものでした。それよりも、賤ヶ岳合戦の城砦の中で最高所であることもあり、自軍も含め玄蕃尾城以外の全砦を眼下に置くことができるポジション。絶景でした(柴田側には最高の陣城の玄蕃尾城と最高ポジションの行市山砦があったんやね‥)

小さい砦ですが、案内板もあります。
行市山砦北側の堀切
行市山砦南側の喰い違い堀切
行市山砦から見た賤ヶ岳合戦の砦群


賤ヶ岳合戦は陣城(砦)合戦と言われますが、行市山砦から出撃した佐久間盛政は、羽柴軍の第一防衛ラインの東野山砦や堂木山砦を迂回して、第二防衛ラインの大岩山砦や岩崎山砦を攻撃しちゃってるんだ、というのが山上からよくわかりました。ちょっと行き過ぎちゃった感もあるけれど、作戦的に優れていたのかもしれない。
柴田軍は第一防衛ラインの養子・柴田勝豊の長浜城がうばわれている心もとなさの上に、秀吉の美濃大返し、前田利家の後退があって、結果的には敗退になっています(長浜城なんて、秀吉のよく知るところと言うべき城なのに、なんで病弱な勝豊に任せたんかな)

賤ヶ岳砦合戦砦のフォーメーション


余呉湖周辺の賤ヶ岳砦などは行ったことがあるのですが、東野山城など羽柴軍の砦の巡ってない砦があるので、また行きたいと思います。

電車待ちの間に余呉湖畔から見た賤ヶ岳砦方面。


柳ヶ瀬登山口からご一緒させていただいた男性は体力もある方で、行市山砦まで行くと言う暴走にも付き合ってくださいました💦行楽シーズンとはいえ熊もそろそろ活動する頃でとても心強く助かりました。ステキな紳士だったのでまたどこかの山でお会いできるといいなあ。

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