ライター・作家 権藤将輝(ゴンドーマサキ)

新作小説「BAR90’s」4月6日Kindleでリリースしました|神戸が舞台の絵本「ス…

ライター・作家 権藤将輝(ゴンドーマサキ)

新作小説「BAR90’s」4月6日Kindleでリリースしました|神戸が舞台の絵本「スマバレイの錆びれた時計塔」(いしだえほん)小説「おばけのリベンジ」(Kindle)販売中|ライター・ディレクターとしてPRコンテンツ制作|PRサービス「インタビュー特集『誰かの物語』」運営

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  • 音楽の神様に乾杯!~サザンと僕の30年ほどの逢瀬の日々~

    「サザンに出逢えて、サザンを好きになってほんとうに良かった」。桑田さんは、よく「音楽の神様に乾杯!」という。でも、僕からしたら、サザンこそが音楽の神様だ。このエッセイは「音楽の神様に乾杯!~サザンと僕の30年ほどの逢瀬の日々〜」と題して、記していく。僕の人生のほぼすべてにサザンがいて、サザンに救われたことは枚挙にいとまがない。「ほんとうに今までありがとう」。そんな胸いっぱいの愛と感謝を込めて。

  • インタビュー特集『誰かの物語』

    商品やサービスには、必ず物語がある。現在地に至る紆余曲折や叶えたい未来を知れば、もっと好きになったり、もっとおいしく感じたり、五感が刺激されて、ともすれば人生さえも変えてしまうかもしれない。そして、また新しい物語が巡り生まれ、世代を紡ぐ。『誰かの物語』は、誰かを救う力に満ちている。そんな、誰かの想いが詰まった素敵な物語の数々をご紹介します。

  • フリーランスの○○論

    フリーランスのゴンドーマサキが、人生や仕事など生き方について本音で論じます。

  • ショートケーキ's

    僕のショートショート作品です。

  • クラファン挑戦記(絵本「スマバレイの錆びれた時計塔」)

    絵本「スマバレイの錆びれた時計塔」のクラファン挑戦記です。

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90年代の楽曲に乗って、あの頃へ

90年代。 あなたにとって、それはどんな時代でしたか? 1983年生まれの僕は、小学生から高校1年生までを過ごした時期。幼少期から思春期に入り、青春前夜とも呼べる頃までにわたる。 振り返ると、もう忘れてしまったことも多いけど、いくつかの記憶に紐づいて必ず思い出されるものがある。そう、音楽だ。思い出を呼び起こす装置としての音楽の性能は、写真と同じくらい有能だ。 おそらく母親の影響で、僕は音楽を聴くのが好きだった。中でも、日本の音楽。90年代は、日本の音楽、いわゆるJ-p

    • YOU ARE MY SINGER【音楽の神様に乾杯!~サザンと僕の30年ほどの逢瀬の日々~⑥】

      2008年5月、僕は絶望していた。 『サザンオールスターズ、今年の活動をもって無期限の活動休止』 列島中を駆け巡った報道は、ついでに立ち寄った僕の心を直撃し、切り裂いた。今なら「そんな大げさな」と笑い飛ばすこともできる。しかし当時は、このまま事実上の解散になるのではないかという不安が消えることはなく、日々増幅するばかりだった。 僕は社会人3年目を迎え、ライターという仕事に少しずつ慣れてきた頃。彼女もできて、給料は少なったけど、公私ともに楽しく充実していた気がする。そんな

      • 惨めなDIRTY YOUNG MAN【音楽の神様に乾杯!~サザンと僕の30年ほどの逢瀬の日々~⑤】

        大学を卒業し、就職した僕は、愛知県一宮市にいた。結論からいうと、その生活は3か月も続かず、僕は退職して神戸に帰って来ることになる。当時は「すぐに会社を辞める若者」みたいな特集がメディアでよく組まれていて、自分が学生だった頃はそんなのを見ながらディスってたりしていたのだけれど、そのときはまさか自分がそうなるだなんて思いもしなかった。 就職活動して、就職先に選んだのは「キーエンス」という会社。高収入がウリで、まさに自分はそれに釣られて入社を決めた。だけど、すべてが早々に無理だっ

        • ビッグスターに歓喜【音楽の神様に乾杯!~サザンと僕の30年ほどの逢瀬の日々~④】

          2005年12月、ついにこの日がやって来た。当時は大阪ドームと呼ばれていた現・京セラドーム大阪で、初めてサザンのライブへ。まだ僕はファンクラブ「サザンオールスターズ応援団」に入会しておらず、友だちのシゲが何とかチケットをゲットしてくれた。 もうひとりの友だち・ワタリとその女友だち、シゲ、僕の4人で大正駅からドームに向かう。その道中から高揚していたし、何ならライブの数週間前からソワソワしていた。 入場したあとは、売店で買ったビールを飲みながら開演を待った。けっこう緊張してい

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          13本
        • 雑記
          31本

        記事

          MDに想い出を閉じ込めて【音楽の神様に乾杯!~サザンと僕の30年ほどの逢瀬の日々~③】

          2003年夏、ひとつの夢がかなった。その夢とは、サザンを聴きながら運転して海までドライブするというものだ。 サザンといえば、夏。サザンといえば、海。というのは異論のないイメージだろう。サザンほど夏や海が似合うバンドは、TUBEの他にサザン以外にない。子どもの頃からずっと、サザンを聴きながら自分で運転して、海岸線をドライブするのが夢だった。 その年の3月に自動車免許を取得した僕は、親の車で練習を重ね、ついに長年の夢をかなえる日を迎えた。サークル仲間を乗せ、明石の海まで海水浴

          MDに想い出を閉じ込めて【音楽の神様に乾杯!~サザンと僕の30年ほどの逢瀬の日々~③】

          『TSUNAMI』が教えてくれたもの【音楽の神様に乾杯!~サザンと僕の30年ほどの逢瀬の日々~②】

          時は流れて、ミレニアム。高校1年生になっていた僕は、年が明けてチャンネルを合わせたサザンの年越しライブの中継で、あの名曲を初めて耳にした。布団に寝転がりながらテレビを見ていた僕は、凄まじい感動に包まれたのを覚えている。 今回の記事を書くにあたり、タイトルをどうするかとても悩んだ。当時、サザン史上最大のヒット曲が封印の憂き目に逢うなんて、誰が想像しただろう。ただ、僕にとっては間違いなく大切な一曲だし、サザンの何度目かの衝撃的なブレイクを10代のうちに目の当たりにできたことを光

          『TSUNAMI』が教えてくれたもの【音楽の神様に乾杯!~サザンと僕の30年ほどの逢瀬の日々~②】

          エロティカの意味もわからずに【音楽の神様に乾杯!~サザンと僕の30年ほどの逢瀬の日々~①】

          『我はエロティカ・セブン』 このフレーズを聴いた僕の頭には、ファイブマン的な戦隊もののヒーローが浮かんでいた。エロティカの意味もわからずに。 僕がサザンを好きになったのは小学生のとき、テレビから流れてきた『エロティカ・セブン』がきっかけだった。僕の母親は大のテレビっ子で、特に歌番組やドラマが大好きだった。『エロティカ・セブン』はドラマ『悪魔のKISS』の主題歌として大ヒットしたが、当時の僕がその番組を観ていたのか記憶は定かではない。というのも、調べてみると『悪魔のKISS

          エロティカの意味もわからずに【音楽の神様に乾杯!~サザンと僕の30年ほどの逢瀬の日々~①】

          茅ヶ崎に向かって【音楽の神様に乾杯!~サザンと僕の30年ほどの逢瀬の日々~プロローグ】

          新神戸から新幹線に乗って、新横浜へ。そこから在来線に乗り換えた。そして、辻堂を出発する頃には、僕のテンションは最高潮に達していた。 初めて、茅ヶ崎でサザンに逢える。思い返せば2000年、高校2年生だった頃、サザンオールスターズは初の茅ヶ崎ライブを敢行した。小学生のときからサザンが大好きだったけど、当時の僕はサザンライブ童貞。仲良かったクラスメイトのシュンが貸してくれた、茅ヶ崎ライブを録画したビデオを自宅で観て、いつかここでサザンを観たい!と強く心に誓ったことを電車に揺られな

          茅ヶ崎に向かって【音楽の神様に乾杯!~サザンと僕の30年ほどの逢瀬の日々~プロローグ】

          美容師が輝ける世界をつくりたい。訪問理美容と髪質改善専門ヘアサロンを展開する株式会社ILUMINAR海口光洋の物語【誰かの物語vol.4】

          商品やサービスには、必ず物語がある。現在地に至る紆余曲折や叶えたい未来を知れば、もっと好きになったり、もっとおいしく感じたり、五感が刺激されて、ともすれば人生さえも変えてしまうかもしれない。そして、また新しい物語が巡り生まれ、世代を紡ぐ。『誰かの物語』は、誰かを救う力に満ちている。そんな、誰かの想いが詰まった素敵な物語の数々をご紹介します。 今回は、訪問理美容と髪質改善専門ヘアサロンを展開する株式会社ILUMINAR(イルミナル)海口光洋さんの物語。 「全ての美しいを照ら

          美容師が輝ける世界をつくりたい。訪問理美容と髪質改善専門ヘアサロンを展開する株式会社ILUMINAR海口光洋の物語【誰かの物語vol.4】

          「祖父母のお店をどこかに残したい」そんな想いを受けた話【じんせい論】

          「祖父母のお店をどこかに残したいと思い、支援させていただきました」 そんな趣旨のメッセージをいただいたのは、神戸の須磨・塩屋が舞台の絵本「スマバレイの錆びれた時計塔」を作るクラウドファンディングに挑戦しているときだった。 その方は、当時まだ出会ったことのない人。メディアを通して僕のクラウドファンディングを知り、支援をしてくれた。 その方のおじいさま・おばあさまが営むお店は、市場の取り壊しに伴い、長い歴史に幕を下ろすことが決まっていて。そこで、おじいさま・おばあさまが大切

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          コインが両面あるように【じんせい論】

          昔、こんなことを言ってくれた人がいた。 「コインが両面あるように、発信した想いは必ず誰かが受け取ってくれる」 以来、この言葉は、僕が創作活動するうえで支えのひとつになっている。 創作は好きだからしているのだけど、作品を発表するとなると、やっぱりドキドキするものだ。普段「他人の目なんか気にして生きるものではない」と偉そうに子どもたちに説教しているわりには情けない話だけど、評価や感想というものは気になってしまう。 書いた本人としては「おもしろい」と思うから発表するわけで、

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          「それして何になるの?」という愚問にドロップキック【じんせい論】

          小説を書いている。 YouTubeをやっている。 そう言うと、時々こんな質問に遭遇する。 「それして何になるの?」 ・・・いや、別に何にもなりませんけど。小説を書いたりYouTubeをやっていたりするからといって、ポケモンみたいにゴンドーがゴンドランとかになるわけでもないですし。 これはイジワルな返答で、そういう進化的な変化があるのかを聞きたいのではないのは重々承知している。彼らが聞きたいのは「それして何のメリットになるの?」ということであり、もっと言うと「それして

          「それして何になるの?」という愚問にドロップキック【じんせい論】

          「実績のあるベテランライター」いったい君は誰なんだ?【しごと論】

          フリーランスとして働いていると、いろいろなところからご相談をいただく。お声がけいただけるのはとてもありがたいことで、フリーランス9年目の僕の場合、ご紹介でお付き合いが始まったお取引先さまがほとんど。いや、すべてと言ってもいい。ライターやコンテンツディレクターを探していらっしゃったところ、お知り合いが僕を紹介してくださったおかげで、僕は今、仕事ができている。 まずはご相談いただかないことには、何も始まらない。だから、「とりあえず相談してみよう」という軽い気持ちでご連絡をいただ

          「実績のあるベテランライター」いったい君は誰なんだ?【しごと論】

          点ではなく、流れを見る【じんせい論】

          つい先日、取材が急に無くなった。現時点ではリスケ(日程を延期して実施)の予定だけど、もしかしたらキャンセル扱いになる可能性もある。 僕はフリーランスだから、ひとつ案件が無くなると収入減に直結するし、たとえリスケであったとしても別の仕事を入れられたかもしれないから、そういった意味でも損害はないとはいえない。 もちろん、こういったことをゼロにするのは難しい。取材対象者さんやクライアントさんが体調を崩されたり、何かしらの緊急を要する事案が発生したり、そんなことはありえる話だから

          点ではなく、流れを見る【じんせい論】

          新作小説「BAR90's」予約開始!

          久しぶりに新作小説を出すことになりました! タイトルは「BAR90's」。 内容は、こんな感じです。 <ここは、1990年代の楽曲が流れる一軒のバー。お香のにおいに包まれて眠った客は、歌に乗って、あの頃に帰る> 「BAR90's」には、人生に疲れた客が訪れる。小説家になれないフリーライター、不倫で狂ったキャリアウーマン、窮地に陥る政治家、同窓会帰りの気まずい女性2人組……。不思議な力を持つ店主のバーテンダー傘木(かさき)は、訪れた客にとって必要な90年代の楽曲を選んで

          ショートショート『世界の秘密がバレないワケ』

          「紀元後は」 小学校から帰ってきた娘が無邪気に話そうとするのを、僕は肝を冷やしながら慌てて止めた。口を塞ぐという実力行使で。娘は苦しそうにしている。僕の様子がいつもと違うのを察知しているのだろう。目には涙を浮かべている。たぶん恐い顔をしているはずだ。 「お願いだから、これ以上、言わないで。お願い」 自分で言うのはおこがましいが、優しいパパだと思う。それだけに、娘は突然の豹変に恐怖を抱き、戸惑っていることだろう。娘にしてみれば、親友のミクちゃんから聞いたおもしろい話をパパ

          ショートショート『世界の秘密がバレないワケ』