推すことで生きている〜推し、燃ゆを読んで
難解な世界で一人では生きていけなかった少女が、推しに生かされていたお話。
彼女にとって推しはすべてだった。好きな人、神、友人とのつながり、働く意味、もう一人の自分。
「自分だけが理解者だ」と自尊心を保っていたようなところもあるのだろう。そんな推しが女性と結婚し、引退。それは間接的に自分をいらないといわれたようなものだ。彼女にとっては推しがいなくなったその一つがすべてが無くなったことも同様なのではないか。自分のことに目を向けなくてはいけない。しかも「普通」に生活することが苦労