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「労働」っていうテーマで絵を描くなら、なにを描く?

1.働かない秋の休日は最高です。

今日は、博多からこの投稿を書いている。大分から博多には、特急「ソニック」に乗る。本を読んでたけど、ふと窓に目をやると、秋の夕日に輝く稲穂が目に入った。きれいだった。
「あぁ、いい秋の休日だ。最高。働かない土日は久しぶり~(歓喜)」

そんな風景を見ながら、今朝の、知人とのLINEを思い出した。彼は、社会人で芸大受験中で、週末に予備校に通っている。本日の芸大予備校の課題がこちら。

「労働」をテーマに平面構成しなさい。
B3の画用紙水張りorボードを全面使用すること。縦横自由。

へぇ。こんな課題を毎週、芸大予備校はやってるんだなぁという驚きとともに、自分だったら、いったいなにを描くだろうかと….。

考えてみると、「労働」という響き自体は、けっこうネガティブかも。
ブラック企業、社畜、過労死、低賃金、使い捨て、蟹工船、技能実習生…
連想ゲームをしてもいい言葉は出てこない。予備校生が作った作品例も、くたびれた通勤する大人、名刺を仰々しく交換するスーツの影とかだったらしい。

2.働きながら生まれた「労働歌」

黄金の田んぼの中を走る特急の中で、最近、「労働歌」という概念を知ったことを思い出した。労働歌とは、作業歌や仕事歌と呼ばれる特定の労働をテーマにした民謡のこと。大分県国東市には、「櫛来土手つき唄」という労働歌がある。かつて、櫛来地方では、田んぼに水を入れ込むため池をつくる土手を作ることが多く、男女ともに杵で大地をついて、土手をつくったときに、歌ってたらしい。

ちょっとわかりにくいかもしれないけど、歌詞がいかんせん、(性的に)おおらかなのだ…土手をつきながら、男女が出会い、子どもが生まれてしまう(驚)これをはじめて聞いた時に、「あ…出会いの場だったんだ…けっこうかなりストレートに表現されている。すごい笑」ってなった。そして、こんな歌を、みんなでで歌いながら、出会いながら、土手つくのって、なんか楽しそうって、思ってしまった。(当時、歌とか作らないとやってらんないという重労働だったとは思うのだけど)

3.だれかといっしょにしていた米作りと祭り

田んぼ作業といえば、今年、人生ではじめて田植えに稲刈りをした。しかも、謎に、20人ぐらいの方と、春に埼玉で田んぼで手植えして、秋に大分で鎌で稲刈りをした。

けっこう楽しい。いっしょに作業しながら、どうでもいい話も、深いような話もして、最後に昼ご飯をおいしくみんなで食べる。

中学生の頃に「Company」の語源って、com(共に)pany(パンを一緒に食べる仲間)と習った。日本だったら…「共米か?」と、妄想がここで展開する。「共に米を食べる仲間」を語源として、会社とか企業とかなってたのかな。なんか笑える。

さらに、今年の夏は、人生はじめてお祭りに参加して、神輿を担いだ。
地域の方と一緒に「わっしょい」と言いながら神輿を担ぐのは、楽しかった。肩に青タンができまくったけど。
ふだんくたびれてるかもしれない、おじさんたちはめちゃくちゃカッコよかった笑

祭りは労働ではないけど、みんなで、一緒に、声を出して、身体を使いながらひとつのことをする。「わっしょい」を考えると、「労働歌」ってどう意味をもつのか、なんかストンと落ちた気がする。

4.「労働」をテーマに絵を描くなら…

私は仕事がけっこう好き。いろんな場面に出会えて、いろんなことを表現できて。そんなことを仕事にできて大変ありがたい。そう思えることは、恵まれてるからかもしれない。でも、私だったら、「労働」を絵に描くなら、もっとポジティブに捉えたいかも。例えるモチーフとしては、一粒の米の中に、老若男女が歌うように仕事をするとか?仕事のあり方が変化したとて、
だれかと喜びを分かち合い、その課程も楽しむ、そこに人々が息づくものがもっと「労働」にもあってほしいな。

勤労感謝の日のほぼ1ヶ月前にそんなことを考えました笑
さぁ、月曜日から頑張ってこ〜

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