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詩「あ」






「あ」と口を開いた



驚きでもなく

発見でもない



部屋にひとり

消え入りそうなわたしの

先回り だった



「あ」

充満したのは 部屋ではなく

この胸の空洞で



耐えきれず こぼれたものだった

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