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量子もつれと☯️陰陽:受動・能動

  1. 古代中国より続く陰陽の考え方と,古典力学で説明できない相関とされる量子もつれとの関係と,

  2. 受動・能動が同時に働くことは,全ての現象に共通する原理であること,

について述べる.
なお,下記の 4.8 節 LARP の内容を独立させたため,元の記事に目を通しておくと理解がはやいと思う.


1. 量子もつれ

量子もつれは,複数の量子がもつ,古典力学で説明できない相関関係を意味する専門用語だ.

文章だけでは理解しにくいが,視覚的には古代中国から伝わる太極図☯️と酷似している.
万物の生成・消滅といった変化が互いに直交する陽と陰との二つの気によって起こるという陰陽思想に基づいていた古代中国人たちは,量子もつれの概念を理解していた可能性がある.

2. 受動・能動

2.1 陰陽

一般的に,陰陽は受動的・能動的という相反する二気を表す.
一方がなければ,もう一方も存在しない.
森羅万象は,陰陽の二気の調和によって,その平衡状態が保たれる.
陰陽は,具体的に次のように分類される.

  • 受動:陰・闇・暗・柔・水・冬・夜・植物・女・地・月・静・負・S 極

  • 能動:陽・光・明・剛・火・夏・昼・動物・男・天・日・動・正・N 極

また陰陽は,次のような体の波(体周期律)として,交互に濃く現れる.

  • 受動:陰・奇数体癖・低潮期・腰の弛緩傾向・鬱

  • 能動:陽・偶数体癖・高潮期・腰の緊張傾向・躁

2.2 未来

私が陰陽から連想するのは,陰解法陽解法だ.
どちらも差分法という数値解法だが,未来の値を予測するために,未来の値(未知数)を使うか現在の値(既知数)のみを使うか,という点で異なる.

未来について改めて考えてみると,現代では,先(前)と後という表現が,時間と空間とで異なっていることに気付く.
この理由について私は,次に示すように,時間に対する姿勢が,先代:受動的 → 現代:能動的,と変化したためであり,

  • 先代:受動的に,未来から未来が決定される,陰解法的な立場,

  • 現代:能動的に,現在のみで未来を決定する,陽解法的な立場,

ともいえると考える.

先代と現代との時空間に対する感覚の違い(5.2.5 節

2.3 制御

ある優秀な中国人の教授は,受動制御と能動制御とが同時に働くことこそ,フレキシブルな構造をした生体における制御の肝で,ロボットの柔軟制御が難しい理由だと考えていた.
また薬効についても,受動的な副作用と,能動的な作用とは表裏一体だから,体に何の悪影響も与えない薬は存在しない.

さらに教授は,全ての生きものが,上下方向の振動である横波を,前後方向のエネルギの伝播である縦波に変換することで運動していると述べていた.
横波と縦波とは,スリンキーを用いて,次のように視覚的に理解できる.

ところで,VK が「M42 の子供はスリンキーの技術が大好きなんだ」と述べたのは,このような自然の法則を直観的に学ぶことができるからだろうか?

スリンキー

さて,生体における横波から縦波への変換の例として,

  • 心臓は,横波の心拍動を,縦波の血流に変換して体循環を形成する,

  • 黒人は,他の人種に比べ,脚を上下させる横波の振幅が大きいから,前進する縦波も強く俊足が多い,

  • 鳥は,横波の羽ばたき運動における打ち上げ・打ち下ろしが非対称かつ迎え角も変わるために,縦波の気流が生じて前進飛行を可能とする,

などがある.
これは,全ての自然現象に共通する原理といえよう.
縦波が横波を直交方向に変換したものであれば,次のように整理できる.

  • 縦波は受動制御:陰,

  • 横波は能動制御:陽.

次の動画は,縦波から横波への視覚的な変換だが,生体における因果関係はその逆だと考える.


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