小林製薬の会見…327日目

 小林製薬の閉鎖された大阪工場に、大阪市と厚生労働省が立ち入り検査。昨年12月まで紅麹を製造していたが、建物の老朽化などを理由に閉鎖、和歌山工場に設備移転

 昨29日、紅麹原料サプリに関する小林製薬による記者会見があり、ネットで途中から途中までネットで見た。
 まとまらないが、印象だけ書く。

 会見自体は午後2時から4時間半、午後6時半まで続いた模様。途中、厚生労働省が午後4時から始めた会見で、健康被害の出たサプリのロットから含まれていないはずの物質「プベルル酸」が検出されたと公表し、公表を知らなかった(しかし厚労省は小林製薬と共同公表のつもり)小林製薬側に混乱が生じたらしく、それで記者会見が長引いたとか。そう言えば、自分が見ていた時間帯は「プベルル酸」なる言葉は耳にしなかったようだ。

淡々と腹をくくった会見に見えたが

 私が見たのは、午後3時~4時過ぎくらい(厚労省会見内容の入る直前)。2度目の会見ということもあり、小林製薬側も記者側もかなり冷静なやりとりをしているように見えた。そう、旧ジャニーズの会見に一部見られたような感情的なやりとり、あるいは一部記者の目立つような行為は、私が見た範囲ではなかったように思う。
 淡々と仕事をしている。互いに。
 記者にとって「特ダネ」は夜討ち朝駆けなり別の時間と場所で行うものであり、共同記者会見は競合他社と共に事実確認を積み上げ、少なくともその時点での問題点を残さずさらけ出して回答を引き出すものだ。その「仕事」を確実に行っていた。はずだ。
 記者は文系出身者が多いので、技術的な面でどれくらい踏み込めるかは不明だが、少なくとも小林製薬側が、質疑の訓練を受けた記者たちにわかる程度に説明する義務がある。

 小林製薬側の司会は、会見場にいる記者にあて、しばらくしてオンラインの記者にあて、また会見場の記者にあて、またオンラインの記者にあて、のくり返し。回答する際は、社長はじめ並ぶ5人(だったと思う)が、「この質問には(私)〇〇が回答します」が明示し、順に冷静に答えていた。
 少なくとも、逃げも隠れもせぬと腹をくくった会見のように、見えたのだが。。危機管理コンサルを入れてはいるのだろう。

症例報告から公表まで2か月の空白、インサイダー疑惑

 ただ、実際に被害が起きている。そして問題は多い。
 ①健康被害が疑われる症例の報告を医師から受けたのは1月15日。回収と使用中止の発表は3月22日。なぜ2か月以上も情報公開しなかったか
 ②インサイダー取引疑惑。健康被害公表前の2月7日頃から小林製薬の株価急落。小林章浩社長「インサイダー取引はないものと信じている」

 小林製薬の幹部はじめ担当者には、疲弊し過ぎることなく、真相究明と補償・対応、体制改善に努めていただきたい。
 心身共に辛いと思われるが、自らを壊さず対応されていくのが、仕事でもある。
 生きる。

 皆さまのご健康を。

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