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モノを売るのは難しい

私はその昔、古着を一着ずつお直しして売る仕事をしておりました。

上の状況からだんだん波にのってきて、この頃は顧客も広がった。

ところが、
その後、ファッション業界のトレンドがファスト・ファッションになり、価格競争から落ちこぼれ、お客様が一人減り、二人減り、縫い物の仕事は、ほとんどなくなりました、、、、。

ところが。

(長く生きてると、「ところが」が多いな。苦笑)

今、また、リメイクの波がきているらしい。。。。というのです。

それで、今までの売れなかったものを、再度リメイクして売ったらどうかな?と思っていたところ、前回にも書きましたが、友達のお店のイベントに、私をゲストとして招いてくれるという事になったので、
その時に服の即売会もやろう!と日頃私を支援してくれているプロデューサーの女性と盛り上がったんです。

モノを売る、特に服を売るというのは、今までの経験から、とても難しいのは、もう十分承知しておりました。

なので、今一度、以下のマーケティングのポイントを再確認した。

時代の流れにあったモノでなくてはならない。

モノだけでなく、それに紐づくストーリーもセットで売る。

モノを作っている人の顔を出す。


これは、私の場合すべて、クリアしているではないか??
コンテンツは山のようにある!

プロデューサーは1ヶ月以上前から、プレス・リリースを作って配り、また今回はマーケティングの女性(昔、電通にいた)も加わって、イベントの計画を練った。
彼女はビジュアルのセンスもあり、私の今までのすべてを掘り起こして、プロモーションをはじめた。

パーキングの壁にリサイクルのファッションショーのビデオをプロジェクション!!セラピストという触れ込みでリメイクの相談にも乗ろう!!などなど、もうアイデアがてんこ盛り!!!

わ〜〜!!!無茶苦茶 楽しそう〜〜!!!


私はもう「担がれる神輿」状態になり、なんだってやるから〜〜!!

服の制作は任せて〜〜〜!!と、家で縫製作業に爆走!!

久しぶりのミシンの縫製作業。ここんとこ、ずっとミシンは楽器としてしか使ってなかったので、(詳しくは以下)


ミシンで縫うというのが新鮮で、縫いはじめたら、グルーブ感がもどってきて、止まらなくなった。トイレに行くのも、面倒で、朝から晩まで

縫って、縫って、縫いまくった!!


そして、2ヶ月があっという間に経ち、
当日がやってきた。。



その結果は????!!!!


がらーーーーーん


これはイベント中ですよ!



最低でも、100人くらいは、、、、、と、期待してましたが、
20人くらいだったでしょうか。

神輿として、担がれたまではいいが、担いだ人はプロデューサーとマーケティングの女性、そしてオーナーの肉体労働が苦手系の男性の3人。
その周りには、人がわんさかいる予定が、 人のいない夏祭り!

そして、もちろん

服も一着も売れませんでした。


2ヶ月間のあのエネルギーは、いったいどこへ???消えていったのか?
とほほほ。

全てが、うまくいくはずだった。

だって、先ほどの条件。
あれを全部満たしていたのでは? 


たしかに、、、そうだったのだが、、、。

時代の流れにあったもの、=SDGs

私の場合「リサイクル」がドを越していて、ふざけてると思われる。

モノだけでなく、それに紐づくストーリーを売る。

ストーリーがありすぎて、共感が得にくい、

モノだけじゃなくて、作っている人の顔を出す。

顔が全面に出過ぎる割には、アングラでセレブ感がない


つまり、今のリテイル・ビジネスの必須条件を全てクリアしているにかかわrず、

それが全部裏目にでている!


大型ゴミから服を作りました〜〜といって、みんな『スゴい!!」と感動してくれるのだが、


だからといって、それを買わないわけです。

テレビをぶち壊して作ったドレス


いらないラジカセを解体して、パーツをとったカバーオール


そして、また自分はファッション業界を、ちょっと横目で見ている立ち位置というのが面白いと思うのですが、

「ファッションに悪いアイデアはもういらない」という自虐ネタ?のTシャツ

こういうのは、逆に、ひねくれてすぎてて共感が得にくいのでしょうね。

また、商品を買う動機のひとつとして、応援したいから買うというのもあると思うのですが、

応援してもらうためには、「頑張ってるなー感」が必須だと思うのですが、私はそういう、「真面目に頑張ってる」感がないんだと思います。
もともと、「頑張る」と言う言葉もあまり好きじゃなくて、なるべく、使わないようにしていますし、、、。とほほ。


次の日にプロモーションの結果報告がきたのですが、いろいろな雑誌やミディアに働きかけたレポートは、レター用紙1枚半にビッチリとコンタクト先とその結果が書いてあり

LAtimes 4回打診=反応なし Vice magazine4回打診=反応なし Art Share 4回打診=反応なし4回打診=反応なし4回打診=反応なし4回打診=反応なし4回打診=反応なし4回打診=反応なし4回打診=反応なし4回打診=反応なし4回打診=反応なし4回打診=反応なし


さすがに、ここまで今回の失敗を可視化されると、落ち込みます。

いっそのこと、このレポートをTシャツにして失敗記念Tシャツでも作って、自虐ネタにしようかと思ったのですが、
プロデューサーから「そんなものは、必要ない!!!」と怒鳴られました。

まあ、唯一の望みは、

私の場合、今回売れなくても、また時期がくれば、その時のトレンドに合わせて、服を解体して、作り直す。つまり売れるまで、ずっと、ほどいて、仕立て直す、ほどいて、仕立て直す、この解体・構築をくりかえせます。売れなかった服を廃棄するわけではないので、これは立派な循環経済になっている?のではないか!!、、、、、、と自分にムリクリ言い聞かせました。

ただ、、、、、、

次はいつだろう??

5年後?10年後? 自分は、生きてるかな〜?笑

そしたら、またこのNOTEで報告いたします。
その頃まで、まだ、NOTE あるかな〜?

L*


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