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【後編】結局「総合型選抜」で受かる人ってどんな人なの? ~総合型選抜のウソ・ホント~

誰に読んでほしい?

大学受験を考える全ての中高生とそのおうちの方に読んでほしい内容です。
自分(我が子)のやりたい事が明確で、且つ既に今それに向けて何かしら取り組んでいるような状況であればこの記事は役に立ちません。
逆に言えば、そうではない全ての人はあらゆる世の中の「総合型選抜に関する情報」に触れる前にぜひ本編を読んでください。
後悔はさせないっす。



結論

  • (前編)総合型選抜は「行動」を評価するのであって、「やる気」を評価するわけではない!!

  • (後編)総合型選抜で「自分の偏差値より高いところに合格できる」は半分ホント・半分ウソ


前編のおさらい

総合型選抜は「行動(やそれを証明する実績)」を評価する、という話でしたね。
やる気・熱意・情熱なんてものは"前提"なだけで、それが評価されるわけではありません。
ましてや、そういった下地もなく、単にプレゼンや面接のうまさだけを取り柄に受験しても玉砕するのは目に見えています。

  • じゃあどんな「行動(=実績)」が評価されるの?

  • 総合型選抜の対策って何したらいいの?

さてさて、後編である本記事ではそれらを明らかにしていきますね!

それでは後編スタートです

1.どんな「行動(=実績)」が評価されるの?

「●●のコンクールで賞を取ると受かりやすいよ!」なんていう個別具体の攻略本的な回答を期待した人がいたらごめんなさい。そんな話はしません。
これは前編の最後でも伝えた通り、「主体的で内発的な"やる気"によって生まれる行動こそが評価される」のであって、上記のような"マニュアル"に沿った対策で得られる行動が評価されるわけないですよね・・・
(んじゃあ「なんにもやる気が起きないです・興味持てることがないです」って人はどうすればよいか。最後に答えます。)

では、下の図を見てくださいな。

評価レベルのピラミッド

これをもとに、「どんな行動が評価されるのか」というお題に端的にお答えしましょう。

ずばり、、、
1.より高くピラミッドを積み上げている!
2.ピラミッドの規模がデカい!

そういう行動が評価されます。
(念のため勘違いしないでほしいのは、大事なのは「積み上げ」であるということ。ピンポイントで④を取りに行っても意味がないです。)

ちなみにこの評価軸は、全国津々浦々どこの大学だろうが絶対に変わりません。
これは私個人の経験則とかではなく、文科省が出している資料を読み解いていくともう絶対にそうなっちゃうんです。
詳しくは何か講演とかの機会があれば話しますが、、、めっちゃ簡単に言うとこういうことです。

  1. 総合型選抜はアドミッションポリシー(こんな学生に入学してほしい!という大学の意思表明みたいなもの)に基づいて行われる

  2. アドミッションポリシーには必ず「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」を盛り込むことになっている

  3. 必然的に「自ら・誰かと一緒に・何かを取り組んできた」姿勢を求める文面が各大学の募集要項に反映される

そうとなれば上のピラミッドも理解できるはずです。
上階に行けば行くほど、関係する人は自分以外に増えていき、その影響範囲が大きく、なっていますよね。
そしてその過程の最終的な客観的証明が「賞を取る」ということなわけです。

言い換えれば、より多くの人により大きな影響を与えた事を客観的に証明できれば良いだけなので、実はコンテスト的な"賞"である必要は一切ありません。
それは感謝状かもしれないし、たくさんのお手紙かもしれないし、集合写真かもしれないし、、、はたまた皆で頑張って作った何かの計画書と実施レポートかもしれません。

もう少しだけ想像してもらえるように、それぞれの項目について具体例をちょっぴり付け加えておきます。

評価レベルに対する具体例

2.総合型選抜の対策って何したらいいの?

ここまで読んでくれた人もだいぶ疲れてきたと思うので(私が書くの疲れてきただけ)、そろそろ終わらせましょう。

繰り返しになりますが、さすがにもう「これをやるといいよ!」と言わないのは分かってくれますよね。
でも敢えてこのお題を持ってきたからには言いたい事があるわけです。
はい、言いたいのはこちらです。

なんでもいいから「やる」

前編・後編に分けて長々と話してきましたが、結局のところ総合型選抜で合格する人・しない人の差はこれでしかないかもしれません。

「私には興味を持てることが何もありません」と言うならば、興味を持てることを手当たり次第試してみたらどうでしょう。
或いは、ただただ何にも興味を示さずに日がな一日過ごせるか実験してみるのは?
本当に何もせず(スマホも持たず)ベッドの上でずーーーーーっと目を閉じ続けられるか、試してみたら良いと思います。
それも立派な「なんでもいい」うちのひとつですよ。(伏線回収!!!)

それですらやりたくないと思うのであれば、もう総合型選抜は諦めてください。残念ながらこの方式は向いていないと思います。

おわりに

なんでもいいからやってみよう、ってなれる人は最強です。総合型選抜はうってつけです。
ひょんなことから好きな事や興味を持てる事を見つけられて、ピラミッドの上階まで上り詰める事が出来れば、それこそ「自分の偏差値より高いところに合格できる」と思います。

(一方で、一般選抜では偏差値が足りない・勉強が嫌いで可能な限りテストを回避したい、といった理由だけで総合型選抜にしたところで、総合型選抜に足るチャレンジを何もしてこなかったのであれば当然ながら厳しいと思います。)

ただひとつだけ注意が必要で、ピラミッドをのぼるには時間がかかります。
だから、とにかくチャレンジは早いうちからやるのが大事です。
高3の夏になってからじゃ何も間に合いません。
まあ出願が夏ですし・・・

高2、高1、いやいや中学生の頃からだって何か出来るはずです。
だって「なんでもいい」んですから。
大事な事なのでもう一度だけ言っておきます。

なんでもいいから「やる」

秘訣はたったこれだけです。
今あなたがやっている事、よくよく考えてみたらそれはピラミッドの基礎作り部分だったりしませんか?
学校にいる時、部活、帰宅後、平日の夜、休日、、、
自分の生活を振り返ってみると、実は「なんにもやっていない」時間なんてあまりないと思いますよ。

ということで、後編もこれでおしまいです。
もしピラミッドを上るお手伝いをしてほしい、或いは「好きな事探し」を一緒にしてほしい、って人がいたら是非声をかけてくださいね。

最後まで読んでくれてありがとうございました!

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