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ジブン的ゲームオブザイヤー2023は『パラノマサイト』『午前五時にピアノを弾く』『ARMORED CORE VI』で決定しました。

12月恒例。今年の個人的ゲームオブザイヤー…今年プレイしたなかで一番面白かった・心に残ったゲームを選出して紹介したい。します。

去年は○○部門と分けて書いてたけど、今年は挙げたい作品のジャンルが偏ってるのでそれもナシ。もう「今年やった中で一番印象に残ってる作品!」くらいの気持ちで挙げてきます。

食わず嫌いジャンルのハードルを下げてくれた 『パラノマサイト』

今年プレイした面白短編ADVとしても、「ゲーム人生におけるターニングポイントの一つ」としても、『パラノマサイト』を挙げたい。

個性的なキャラによる呪殺駆け引きと会話劇、怖いけど先が見たくなるストーリー、低価格による手の出しやすさ。どれも高水準にまとまった超快作。

なによりホラーが苦手だった自分がここまでハマるとは思わなかった。このゲームのおかげで「なんか怖い要素」に対するハードルが確実に下がった気がする。

特定のジャンルに対する食わず嫌い。それを取り去ってくれた作品というのは、実はものすごい作品なのかもしれない。そう思って今回挙げさせていただきました。


ゲームをプレイしたことが、美しい思い出となる 『午前五時にピアノを弾く』

アドベンチャーが続きます。

初プレイでエンディングを観てボロボロ泣いたし、これを書く前にもう一度プレイして、やっぱり泣いた。オールタイムベストに入れていいと確信しました。

物憂げで儚くも優しいピアノの旋律。水彩画のような引き込まれるビジュアル。少女の「寂しさ」がストレートに綴られていて、読んでいて胸を締め付けるような文体。それでも最後は晴れやかな気持ちにさせてくれるエンディング。
ゲーム部分も非常に良くて、少女の行動の追体験としてのゲームとして成り立っており、物語への没入感を高めている。

全ての要素がかみ合っていて、このゲームをプレイしたこと自体が、美しく大切な思い出として心の中にしまっておきたくなる。そんなゲームでした。


火を点けろ 燃え残った全てに 『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』

【The Game Awards 2023Best Action Game】受賞おめでとうございます。
順位にしても今年の第1位…最優秀作品です。

選出するにあたって4周目(1周目に選択したレイヴンの火ルート)をプレイしました。
既に3周全エンド到達&全ミッションSランク&全実績解除をしているのに、見飽きることが一切ない。むしろ、こっから賽は投げられたエンド(3周目エンド)まで観たくなった。延々とプレイしていたいくらいです。

AC6のアクションは何が良かったのかと言えば、近接攻撃の気持ち良さ。特に初期装備であるパルスブレードがその気持ち良さの体現をしている。

ブーストで接敵からのさらにホーミングもして当てやすい。
上下左右への攻撃範囲を持てる袈裟斬りなので3次元戦闘に適している。

ACシリーズ…というか銃アクションのあるロボゲーは基本的に銃やミサイルを積んで引き撃ちするのが安牌なのだけど、接敵する強みが出たことで「いかに接近し近接攻撃を叩き込むか」「いかに敵を引き離して攻撃し続けるか」の駆け引きが明確になった。そして明確になったおかげで、アセンブル(機体構成)をどうしていくかの導線が分かりやすくなった。

ホーミング性能が良く当たりやすい、重量が軽い、敵パルスシールドを削れる特性。
全て優良で最初から最後まで使っていける、神器と呼ぶに相応しい剣。
数あるゲームの中で最強の剣を挙げるとしたら、これに一票を投じたい。
接近する時のブースター音から斬りつける時の「バシュン!」という音の流れが非常に気持ちいい。

ストーリーも良い。
ACシリーズ(もしくははフロム作品全般)は「フロム脳」と呼ばれたほどストーリーが抽象的で、プレイヤーが想像で補完する部分が多かった。今作もそれなりに余白のあるが、大筋がまとまっている。

燃料に出来て向精神薬にも食用にも……あらゆる用途に転用できる、人類にとって夢の物質でありながら、人間と意思疎通出来る高度な知能を持つ”コーラル”を巡る戦い。

作中ヒロインの一人・エア。

人類よりも優れた特性を持っており、人を淘汰しかねないからコーラルを焼き払うか。共生の可能性を信じるか。そして、人とコーラルの共存の道が行き着いた先を見せる第3ルート。

どれもTrue(正しい)選択とはいえない…いや、そもそもこの世界に”正しさ”なんてあるのか?と突き付けられるようなストーリー。そして正しさが無い世界で、それでも己の信じる正しさのために闘う戦士達の人間賛歌。それらが全てが自分に刺さった。これもオールタイムベストに入る作品です。


あとがき

2023年のゲームは自分にとって「一度生まれたものは そう簡単には死なない」という言葉がふさわしい。

言葉の元ネタであるアーマードコアシリーズ新作の発売。青春時代にハマったロックマンエグゼシリーズのコレクション作品の発売。胎動し続けていた世界樹の迷宮の復活の兆しと1~3のリマスター発売。プレイはしていないが世間的にはマリオRPGは、リメイク出来ないかと思われていただけに衝撃も大きかったでしょう。
さらに言うなら、名作STGのレイシリーズ3作や怒首領蜂大往生が現行機種で遊べるようになった(まぁクリアは全然できないんですけど)。
ここまで新作をやるべきか、リマスターをやるべきかで迷う年はそう無いだろう。

最近のリメイク・リマスターには「ただの懐古では?」という意見もあるかもしれない。だがゲームというのは思いのほか、ハードが古くなったら遊べなくなる危険性をはらんでいる。なぁ、すぐに壊れるPS3君…?現行機で遊べるようになるのは良い事だ。
それに「あの頃はお小遣い無くてあの作品は遊べなかったけど、前々から気になってたしリマスターあるなら買ってみようかな」という今のタイミングでドハマりすることだってある。

過去の作品でも触れるチャンスがあるというのは案外とても意味があるんじゃないかなぁと思うようになった。
そう考えるとメタルギアとかスターオーシャンとかやってみたいんだけどなぁ…やっぱ時間が足りない。足りなすぎる。



23年の話に区切りをつけて、2024年の話。
ひとまず情報が出ているものだとアトラスの『ペルソナ3リロード』『ユニコーンオーバーロード(正確にはヴァニラウェアとのタッグ作)』、ペルソナスタッフの完全新作『メタファー:リファンタジオ』が楽しみ。…いや楽しみでもあるけどなんか広報の微妙なアレさで多少の不安が残る。ペルソナやリファンタジオ偏重でメガテン系をおざなりにされて正直複雑な気持ちは吐露しておこう。

そのほか『百英雄伝』もやはり気になる。幻想水滸伝シリーズは未プレイだけど、やってないからこそ今やってみたい。STG系で言うと『ラジルギ2』は早くプレイしたい。STGはインディー・同人系で面白いのがたくさんあるので、それを追いかけるだけでまた1年が終わっちゃいそう。

積みゲーの消化も全然終わってない。1年の初めに「クリアする予定のゲームリスト」を作ってたのに後半になってくると記入がめんどくなっていて自分がどれだけクリアしてるのか積んでるのか把握がしにくくなっちゃった。まぁ最初の方は活用してたのでそれでヨシとしよう…。

来年もまた素晴らしいゲームをプレイできることを期待して。了。



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